Last update 2000/10/26 これらの話は全てネタです。本気にしないでね。

学生寮時代のバカ話 その2 マーシャル100Wアンプ全開事件

私にSという友人がいました
彼はギタリストで、しかも、かなりの凄腕です
機材には金を惜しまないタイプで、相当お金をつぎ込んでいました
リッチーブラックモアモデルのストラトキャスターも所有していました
40万くらいはすると思うのですが、そういうものをボンと現金で買ってくるのです
彼とは気もあい、音楽やその他の趣味もあい、よく遊びました

彼も学生寮に住んでいるのですが、彼の部屋に楽器を持っていき、
私がシンセ、彼がギターを弾いて、ディープパープルのセッションをやったりして
遊んだりしていました(ディープパープルごっことか言って(笑))


そんな彼がある日またとんでもないものを購入してきました マーシャルの100Wのギターアンプです
(100Wと言ったら、ばかでかくて、音ももの凄いです)

もちろん寮の部屋なので、音量はかなり押さえ気味にしないといけません
100Wのアンプは、大は小をかねる、というわけではないですが、小さい音をだしたとしても、
すごく低音の安定した、良い音をだしていました

そして、ある日、またいつものように彼の部屋で二人で楽器を弾いてセッションを行ってました

たまたま私が「せっかく100Wのアンプがあるのに、全開にできないのは、寂しいね
欲求不満になるでしょ?」
というようなことを言いました
すると、Sが、「そうだなーー じゃあ、一回全開にしてみるか」と言いました
「スタジオにでも持っていく?」と聞くと、
「いや、ここで」と言うのです

ここで!?? だってここは学生寮で、人が100人も住んでるし、
建物は超ボロで、防音どころか、となりの部屋の音もつつぬけなような状態だし・・・
「いくらなんでもここで全開はやばいだろ」というと、
彼は、「いや、みんな寝静まった深夜だったら大丈夫」というのです
みんな寝静まってたら、余計まずいのでは?

でも、正直、自分もマーシャル100W全開の音というものに興味がありました
一度、目の前で体験してみたい気もして、ちょっとくらいなら、まぁ、いいかなー
などと思い、実行することになってしまいました
その日の、夜中の2:00に鳴らしてみようということになりました


そして、私は2:00にまた彼の部屋にいきました
学生はたいてい夜更かしするものですが、さすがに平日の2:00ともなるとみんな寝静まったようで、
寮内はシーーンとしていました(うちの学校は結構朝が早かったのです)

そして、彼は、「じゃあ、やるか」と言って、
窓を全部開け始めました
「まともにくらったら、窓割れるかもしれないしね」とのことです
まじ!? そんなにすごいの?・・・・・・・・・・・

なんか、だんだん怖くなってきました 本当に鳴らすの?
私は弱気になっていました

そして彼は、自慢のストラトキャスターを体にかけると、アンプの電源を入れ、
小さな音量で音質を調整始めました
思いっきりディストーションをかけた、かなり歪んだ迫力のある良い音です

私はこれから起こる事を考えて、ちょっと楽しみなような、恐いような、
複雑な気持ちでしたが、なんか、とにかくドキドキしてきました


彼は音をとめ、「よし、んじゃ、やるか、」と言いました


怖い!!
私は、冷や汗がでてきました
足がガクガクしてきました
本当にやるの?


私は耳を指でふさぎました





そして、ついに彼は、アンプのボリュームつまみをMAXにしました!
と同時に!フゥワーーーーーン!!!!!!!!!!と大音量でハウリングがおきました!
そこで彼は一発目をかき鳴らしました
ジャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!
その瞬間、電気は少し暗くなり、思いっきり私の顔にアンプからの風圧の風が吹いてきました
窓はガタガタガタと揺れ、床はゴーーーッと震えていました
耳をふさいだのも、意味がありませんでした
大音量を体が受け止め、直接脳に伝えている感じです

私は目の前で起こっている事が恐ろしくなりました

彼はそのまま高音の早弾きのソロを始めました
とんでもないキンキン音です
耳がやばい 両手で塞いでいるのに

そして、今度は低音のほうで、カッティングでリズムを刻み始めました
ズンズンズンズンズンズズズズ・・・
ギターの音と同時に床がドン!ドン!と振動しています

そして、散々弾き終えると、最後にまた満足そうに
ジャーーーーーーーーーンと鳴らして、ボリュームをさげました

30秒くらいの出来事だったでしょうか


すげーーーーー!!!! これがマーシャル100W全開の音か
迫力、というか、そういう次元じゃないかも・・・・・・
私は感動していました
彼も、今までにない満足そうな顔をしていました



気がつくと、廊下でざわざわと人の声が聞こえています
部屋の外にでて見ると、みんな自分の部屋からでてきて
驚いた顔、というか、脅えた顔をしています
で、真剣に、
「地震か、今の?」とか「雷おちた!??」とか騒いでいます
みんな、何がおきたのか把握できないでいます
突然起こされて寝ぼけた状態なので、当然です

もし、みんなおきてる時間だったら、すぐギターの音とわかって、
普段からギターを弾いている彼が犯人だとわかってしまったことでしょう
彼が「深夜なら」と言っていたのは、こういうことだったのですね
彼はそこまで考えていたのか


すると、突然 寮の管理者のドアがバンと開き、
管理者が、パンツ一本ですごい血相で、とびだしてきました

そして

「なんか 爆発したぞ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

と叫びました(爆)

私は、事の真相を知っているだけに、笑いそうになってしまいましたが、
我慢して真剣な顔をしていました


その寮は4階建てで、彼の部屋は一階なのですが、
後から聞いた話によると、
あの音は、四階の、一番はじの部屋まで響きわたっていたそうです


今考えると、バカなことしたね・・・(笑)




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