食虫植物 FAQ 日本語版

ダーリングトニアの冷却ボックス作成

Darlingtonia
栽培下の小さな
ダーリングトニア
 一般に、ダーリングトニア(Darlingtonia)は、葉の部分がいくら熱くなっても、地下部が低温に保たれればうまく栽培できるといわれています。おそらくこれは本当でしょう。それで、ダーリングトニアの地下部を冷却するために、何人かの栽培家(特に日本の)が、特別な冷却ボックスについて教えてくれました。私自身はこれを作ったことはありませんが、その作り方を下に記述します。私が見たものにいくらかの改良を加えたものを示します。私はこれが実際にうまくいくかを試してみなければならないと思います!

基本的なコンセプト:気化熱による冷却
 ダーリングトニアの冷却ボックスは、気化熱によって鉢を最大限に冷却するという考えに基づいています。それによって、用土が可能な限り冷却されます。それで、冷却ボックスは鉢を日光(鉢の温度を上げる)からさえぎり、鉢が湿った状態を保つよう、充分な量の水に鉢をつけておく役割をします。また、空気の流れを起こし、気化熱を最大限にします。


 この冷却ボックスには、素焼き鉢を用います。上薬のかかった鉢やプラスチックの鉢は、水が蒸発しないので使えません。鉢の深さは、成株が入る大きさが必要で、最低30cmの深さが必要です。植物はあなたの好みの用土で植えてかまいませんが、直射日光を反射させて、温度上昇を防ぐよう、表面には白いパーライトか軽石を敷き詰めます。

トレー
 ボックスは排水孔のないトレーの中に置きます −− このトレーは5cm程度の深さがいいでしょう。正確な大きさは、あなたが作るボックスの大きさに依存します。トレーは白色にしてください。直射日光によって熱せられるのを避けるためです。

ボックス
 ここからが創作活動の始まりです。まず、穴をあけたりカットしたりするのが容易にできる白いプラスチック製の箱を用意してください。最も良いのは、白い発泡スチロールの箱でしょう。安いピクニック用のクーラーとして用いられるものです。あなたが知っているように、それはとても脆くて、パンチで穴をあけたり、頭で割ったりすることができます。(しかし、とても満足のいくものです。)ふたは必要ありません。ボックスは、に鉢の大きさに合わせて穴が開けられるような大きさのものでないといけません。鉢の上端の大きさに合わせて穴を開けますが、全体に指1本が入る程度の余裕を持たせます。ボックスにそのような大きさの穴を開けてください。

 それから、ボックスを逆さにして、穴の中に鉢を入れます。ボックスの底(今では反対)は、鉢の上端と同じ程度の高さのものでないといけません。(図1参照)

ダーリングトニアの冷却ボックス
図1 −− 逆さにした冷却ボックスと、中に入れた鉢

冷却ファン
 次に冷却ファンが必要となります。テラリウムの作成 の所でも述べたように、コンピューターやその他の器具で使われる、小型のファンがいいでしょう。唯一の問題は、このファンが水回りで使われ、そしておそらくは屋外で使われることです。お願いですから、配線は確実にして、ショートなどが起きないようにしてください。最も優れた解決方法だと私が想像するのは、太陽電池で動くファン(電材店や科学教材の店で見たことがあります)か、車のバッテリーで動くものです。これは難問で、もっと良い解決方法があったら教えてほしいです。

 ボックスの側面に穴を開け、ファンがボックスの中へ空気を吹き込めるようにしてください。空気はどこから排出されるのかって?もちろん、鉢の周りとボックス上部の穴との間のギャップからです!

部品の組み立て方
 ダーリングトニア冷却ボックスの最初の組み立てです。ボックスを逆さにして、水を入れるトレーの中に置きます。植物を上の穴から入れます。トレーに数cm の純水を張り、冷却ファンを側面の穴の入り口に取りつけます。そして電源を入れます!(図2)

darlingtonia box
図2 −− 図には書かれていませんが、側面の穴には冷却ファンが取り付けられます

 空気がボックスの中に吹き込まれると、ボックスの上部の鉢の周りの隙間から排出されます。この経路をたどることにより、空気は受け皿と鉢の表面の両方から気化熱を奪います。これによって、鉢と水が冷却されます。冷却効果は条件により異なります:もしあなたが非常に湿度の高い環境で暮らしているのなら、空気はたくさん水分を含んでいるので、それ以上水分を含むことができず、この方法はあまり効果がないでしょう。もしあなたが比較的乾燥した地域に暮らしているのなら、充分な効果が得られることでしょう。

 しかし、これではあまり効率的ではありません。あまり重要ではない水の受け皿からの蒸発が多いからです。冷却効果は鉢の上だけで起こってほしいのです。。。これをいかに改良するのかを示します。。。

水面を覆う
 丈夫なプラスチックのフィルムを長方形にカットします。(ホームセンターに行って、少なくても 0.1mmの厚さのプラスチックシートを探してください。)長方形の寸法は、あなたのダーリングトニア冷却ボックスの大きさに依存します。このシートに、鉢が入る程度の大きさの丸い穴を開けます。

 ここからが慎重を要するところです。プラスチックシートは、冷却ボックスの中で水の表面に浮くようにしなければなりません。それによって、水面からの水の蒸発を防ぐのです。つまり、鉢の表面からだけ水を蒸発させ、冷却効率を高めるのです。おそらく、シートを鉢に固定するために、ひもが必要でしょう。それから、いかにシートを沈まないようにするかです。シートの下に小さな浮きをつけますか?それとも、シートを冷却ボックスの内側に固定しますか?興味深い問題です。

この方法で本当にうまくいくのか?
 数年前に、実際にこの方法を使った写真が送られてきました。手紙を書いた人は(私は大いに困惑したのを忘れてしまっていたのですが)、非常に効果があると断言していました。私もこの方法でいくらかはうまくいくと思います。しかし、空気の流量が多過ぎると、鉢の表面が完全に乾いてしまって、冷却できなくなってしまうのではないかと思います。この方法は複雑であるにもかかわらず、他の理由からうまくいかないのではないかとも思います。しかし、手紙をくれた人は非常に熱狂的でした。私は思い出します。。。

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参考文献
出典:Darnowski (2004), personal observations

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このページの最終更新日 : 2006年02月 Original copyright (C) 2001-2006, Barry Rice
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