食虫植物 FAQ 日本語版

質問サラセニア プルプレア ( Sarracenia purpurea ) とは?

subsp. purpurea
亜種、プルプレア
subsp. venosa
亜種、ベノサ
回答  サラセニア プルプレア は、広大な範囲に分布し、ふたつの亜種からなります。
 北方産の亜種は、サラセニア プルプレア プルプレア (S. purpurea subsp. purpurea) で、南はニュー・ジャーシー州まで分布しています。分布範囲は、そこから東海岸沿いに北上し、メーン州にまで達します。五大湖地域のいたる所にも分布し、カナダの広大な地域にも広がっています。
 この亜種の栽培は、とても難しく、冬季の休眠を必要とします。

 南方産の亜種は、サラセニア プルプレア ベノサ (S. purpurea subsp. venosa) で、メキシコ湾岸の平野のいたる所に分布し、北はニュー・ジャーシー州にまで達します。
 サラセニア (Sarracenia) の中でも、最も栽培が容易なもののひとつです。

 これら 2つの亜種については、結構複雑なので、もう少し詳しく見てみましょう。
 まず第一に、南方産の亜種のメキシコ湾岸の平地に自生している変種はすべて サラセニア プルプレア ベノサ バーキー (S. purpurea subsp. venosa var. burkii) で、特徴的なピンク色の花弁と、緑色を帯びた白色の花柱板を持ちます
 ふたつ目に、ジョージア州の山地にしか自生していない稀少な変種があります。この危機に瀕した変種は、サラセニア プルプレア ベノサ モンタナ (Sarracenia purpurea subsp. venosa var. montana) と呼ばれています。
 三つ目は、サラセニア (Sarracenia) をカラフルにしている赤色の色素、アントシアニン を持たないもので、2種類あります。
 北方産のものは、サラセニア プルプレア プルプレア ヘテロフィラ (S. purpurea subsp. purpurea f. heterophylla) で、ミシガン州北部と隣接するカナダの湿地にしか自生していません。
 南方産のものは、サラセニア プルプレア ベノサ バーキー ルーテオラ (Sarracenia purpurea subsp. venosa var. burkii f. luteola) で、メキシコ湾岸の平地にしか自生していません。
 要約すると、記載されている サラセニア プルプレア (Sarracenia purpurea) の分類群は以下のようになります。下記のリンクで、植物または花の写真がご覧になれます。

サラセニア プルプレア プルプレア (S. purpurea subsp. purpurea) : (植物)
サラセニア プルプレア プルプレア ヘテロフィラ (S. purpurea subsp. purpurea f. heterophylla) : (植物, )
サラセニア プルプレア ベノサ ベノサ (S. purpurea subsp. venosa var. venosa) : (植物, )
サラセニア プルプレア ベノサ モンタナ (S. purpurea subsp. venosa var. montana): (植物)
サラセニア プルプレア ベノサ バーキー (S. purpurea subsp. venosa var. burkii) : (植物, )
サラセニア プルプレア ベノサ バーキー ルーテオラ (S. purpurea subsp. venosa var. burkii f. luteola): (植物)

S. purpurea subsp. purpurea
サ、プルプレア プルプレア
 プルプレアがどちらの亜種に属するのか区別するのは簡単です。
 北方産の亜種は、フードが小さく、捕虫葉の裏側は非常に滑らかです。南方産の亜種は、フードが大きく、裏側には毛が生えています。
 フードの大きさの尺度を用いれば、ページの一番上の植物は北方産の亜種で、もうひとつは南方産の亜種だと分かるでしょう。

 最後に付け加えておくと、サラセニア プルプレア (Sarracenia purpurea) が記載されたオリジナルの標本は、実際には南方産の亜種であることが発見されました。
 これはつまり、命名規約によると、現在 サラセニア プルプレア ベノサ (Sarracenia purpurea subsp. venosa) と呼ばれている南方産の亜種を、サラセニア プルプレア プルプレア (Sarracenia purpurea subsp. purpurea) と改名すべきで、北方産の亜種には何か別の名前を付けるべきだということになります。
 幸い、この件はしかるべき植物学のグループで反対投票され、この食虫植物 FAQ で使用している学術用語を使いつづけることが出来ることになりました。ふうー!

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このページの最終更新日 : 2001年05月 Original copyright (C) 2001, Barry Rice
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