食虫植物 FAQ 日本語版

質問ネペンテス属 ( Nepenthes ) とは?

Nepenthes x hookeriana
ネ、× フーケリアナ
Nepenthes ampullaria
ネ、アンプラリア
回答  ネペンテス (Nepenthes) は つる植物で、下草や木々をよじ登り、とても長くなります。東南アジア、オーストラリア北部、マダガスカルのジャングルに自生します。
 捕虫袋は葉の先端から伸びた つる (tendril) の先につきます。捕虫袋の形は、管状だったりおけや太鼓のような形をしています。様々な小さな無脊椎動物を捕らえますが、時たま小型の脊椎動物を捕らえることがあります。
 ネペンテス (Nepenthes) の外観は様々に変化します。−−−捕虫袋の形状は、日照条件、植物の年齢、地面近くにつくか茎の先端の方につくか、それに個々のクローンによって、異なります。−−−そのため、同定するのが極めて困難です。
 交配種の場合、あらゆる組み合わせのものがあるので、なお一層同定が困難です。

 栽培スペースがある人たちにとっては、ネペンテス (Nepenthes) は素晴らしい植物です。不運なことに、植物園などで誤った扱い方をされて弱っていっているのをよく見かけます。
 ネペンテス (Nepenthes) は、高湿度の環境で、排水の良い用土で育てると良い結果が得られます。−−−腰水はしないで下さい。
 栽培家は普通、本属の植物を高地性と低地性に分けて扱います。−−−高地性の種は涼しい環境を好みます。
 David Purks さんが、ネペンテス (Nepenthes) の栽培に関する詳しい情報を集めていますので、FAQ ライブラリー をチェックしてみて下さい。
 私は多くの種を挿し木で増やしています。挿し穂についている葉を 1/3 ほどに切り戻して、湿度 100%、通常の日照レベルのところで管理しています。一部、発根促進ホルモンを付けると良い結果が得られるものがあります。

 90種にものぼるネペンテス (Nepenthes) の生態は非常に複雑です。多くの種が、アリやクモ、その他の生物と共生関係にあります。Clarke さんの本では、この点について様々な角度から詳細に述べられています。

 ネペンテス (Nepenthes) は、大変な絶滅の危機にさらされていますが、その多くは、やぶを切り開くことや、焼畑農業が原因です。個体数が非常に小さいので、それを採集する人は植物に大きな影響を与えています。
 本属は、海外との違法な取り引きに巻き込まれている食虫植物のひとつです。既にいくつかの種が絶滅しています。
 最も危機に瀕しているのは、おそらく ネペンテス クリペアタ (Nepenthes clipeata) です。ICPS では少なくとも栽培下において本種が絶滅しないようにする回復プログラムを展開しています。

 収集家にとって、ネペンテス (Nepenthes) は最も高価な食虫植物のひとつです。−−−ひとつの植物で、通常 15 〜 100 ドル、あるいはそれ以上もします。
 そのため、悲しいことに、蘭の愛好家の間にもあるように、マニアの間では独占的な態度を取る人もいます。栽培家の中には、他人の温室を破壊して侵入し、植物を盗み出す輩さえいます。
 更に悪いことに、絶滅した種の植物標本が盗まれたこともあります。

N. x maxima
ネ、マキシマ
N. ventricosa
ネ、ベントリコサ (雄株)
 ネペンテス (Nepenthes) 属は、食虫植物の中で、唯一、雌雄異株の植物です。つまり、ネペンテス (Nepenthes) には、雄木と雌木があるのです。
 雌雄異株はあまり一般的ではないですが、植物の世界では決して稀という訳ではありません。
 ネペンテス (Nepenthes) の種子を作ろうと思ったら、同時に開花する雄株と雌株が必要です。

 ネペンテス (Nepenthes) の画像は、Andreas Wistuba さんのホームページ(英文)でたくさん見ることができます。Andreas さんのウェブサイトへは、彼のナーサリー からアクセスできます。
 Barry さんの写真も、少数ですが Galleria Carnivora でご覧になれます。1階でお待ちしています。

 なお、日本では JIPS 「食虫植物 データベース」 で多数の写真をご覧になれます。JIPS オリジナルの写真の他、Andreas Wistuba さんをはじめ多くの方のご好意により、日本語の解説付で海外の愛好者の写真がご覧になれます。

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このページの最終更新日 : 2000年11月 Original copyright (C) 2000, Barry Rice
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