食虫植物 FAQ 日本語版

珪肺症とかスポロトリクム病というのは何ですか?

 硅肺症は、シリカの砂の微粒子を吸い込んで起る病気です。肺に微粒子がたまり、組織に炎症を起こさせます。砂を扱うときにはマスクを使用することをお勧めします。

 スポロトリクム病に関しては、Darroll D. Skilling さんが1984年3月の 食虫植物ニュースレター に発表された論文を要約して以下に記述しました。


第一段階:感染
 スポロトリクム病は、Sporotrichum schenckii という菌によって発生します。その菌は、土壌や草花や潅木、そして鉱山の木の支柱からも発見されています。水苔(Sphagnum)からも同様に発見されています。どのようにして水苔が菌に汚染されるのかははっきりしていません。湿地に生えている水苔(Sphagnum)から菌を検出しようという試みは成功していませんが、育苗業者に届いた水苔の包みからはその菌が発見されています。この菌は米国の至る所で発見されていますが、とりわけウィスコンシン州で多く見られます。このため、1984年現在、州の森林農場では実生の苗を梱包するのに、水苔は使用しないようになっています。ミシガン州のUSDA森林サービス農場でも、水苔(Sphagnum)の使用を止めています。
 感染は菌の胞子が皮膚の小さな擦り傷や引っ掻き傷から侵入して起ります。1週間から4週間で、小さな痛みのない水ぶくれが侵入した場所に出来ます。この水ぶくれが腫れあがり、徐々に大きくなっていきます。菌がリンパ管を伝わって広がっていくに連れて、他の場所にも感染が広がります。感染したリンパ管に沿ってこぶができ、脇の下やひじのリンパ腺が腫れて炎症を起こします。
 治療しないで放っておくと、病気はゆっくりと骨や内臓、皮膚の他の部分にまで進行します。しかし、初期に診断されれば、病気は適切に治療され、致命的になることは滅多にありません。治療は、よう化カリウムの経口投与を3ヵ月くらいまで一日数回行うことによって行われます。この時、胃の異常に注意して下さい。私は、この病気により良い治療法が他にあると信じています。新しい情報によると、この病気を引き起こす菌の種類については疑念があるということです。

 もう一人、“バラ栽培家病”に罹ったかわいそうな人(S.F.)が私に話してくれました。すなわち:


第二段階:進行したケース
 私は2年前にこの病気に罹ったラッキーな人の一人です。私は、小さな刺し傷(クモにかまれた?)があって、手袋をせずに食虫植物を植えていたので、この病気に罹ったと信じています。手の後ろ側の傷は大きく広がって口を開け、醜い外見をしており、治療を拒んでいるようでした。見た目が悪いだけで、痛くはありませんでした。
 1週間かそこらして、医者にかかりましたが、抗生物質を処方されました(菌の感染が原因だったので、効果はありませんでした)。2週間後掛かり付けの医者に見てもらい(それまで彼は診察が出来ない状態でした)、水苔を扱ったこと、そしてそのために罹る病気があることを告げました。彼は漠然とバラ栽培家病について知っていて、私がレントゲン写真(異物の可能性を排除するため)を撮る間、それに関する本を読んでいました。彼は私を皮膚科専門医のもとに送り、生検をして、ついには(2、3週間後)診断が固まりました。彼はこの病気を見たことがなくて、私を大学付属病院に送り、みんなに見せていました。とても楽しかったです。

 治療は、よう化カリウムの経口投与3ヵ月でした。1日3回水に溶かして服用しました。とてもいやな味でしたが、効果があって、今では全く問題ありません。もし治療をしていなかったら、最後には全身に広がり、死んでいたかもしれません。今ではもう二度とかかりたくないと強く思っています。

 私は今でも手袋をしないことがありますが、手に傷があるときは非常に注意深くなっています!くれぐれも気を付けて下さい!(1999年9月)

 私の友人が教えてくれたのですが、AOSの会報の記事に、(かつては安全であると考えられていた)ニュージーランド産の水苔(Sphagnum)がこの菌を持っていると書かれていたそうです。私のサークルでは、多くの人の間で広く水苔(Sphagnum)が使われていますが、この病気に罹ったのは2人だけです。しかし安全のために、私は水苔を扱う際にはマスクと手袋をする事を忘れないよう心がけています。

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このページの最終更新日 : 2000年11月 Original copyright (C) 2000, Barry Rice
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