食虫植物 FAQ 日本語版

質問 休眠について


高山のドロセラの自生地
D. x obovata
休眠から目覚めた
サジバモウセンゴケ
回答  世界には、季節の変化をあまり感じない場所があります。例えば、熱帯は年中暖かいです。こういう地域に自生する食虫植物は、年間を通して成長します。天候が常にいいのです!
 しかし、多くの食虫植物の自生地は、生育に適さない季節があります。このような季節を乗り切るため、種子を作って枯れてしまう植物もあれば、休眠期に入って休息する植物もあります。  もし休眠期を必要とする植物を育てようと思うなら、休眠期を尊重してあげる必要があります。そうでないと、植物は成長と休眠を同時にしようとして、混乱に陥って枯れてしまいます。

 植物によって休眠に入る季節は違います。多くの食虫植物は、寒い冬の間、堅い冬芽をつくって休眠します。ドロセラ (Drosera) 、ムシトリスミレ類 (Pinguicula) 、そして、ウトリクラリア (Utricularia )の一部で顕著に見られます。
 他方、サラセニア ( Sarracenia)、ダーリングトニア (Darlingtonia)、ディオネア (Dionaea、ハエトリグサ)は、単に成長が止まって根茎の上の地上部が枯れるだけです。

 寒さだけが植物の敵ではありません。極端な暑さも、植物が休眠する理由になります。ウェスタン・オーストラリアのドロセラ (Drosera) は、乾燥した暑い夏に適応しているのが良く知られています。塊茎ドロセラは、地下にもぐった球茎として1年のうちの数ヶ月を過ごします。同時に、デリケートなピグミードロセラは、成長するのを止めて、前のシーズンに出来た托葉や枯葉の陰に隠れて、熱とからからの風から身を守ります。

 ハエトリグサやサラセニア (Sarracenia ) のような植物は、寒い時期に約 3ヵ月の休眠をします。これらの植物は低温にさらされることが必要ですが、ある程度の日照も必要です。
 植物にどんな休眠条件を与えるのかを考える際には、自生地の環境を参考にして下さい。ハエトリグサは、ノースカロライナ州の海岸地帯に自生しています。そこは冬結構寒くなりますが、だからと言って決して植物を冷凍しないで下さい! (ハエトリグサの休眠 については、この FAQ でさらに詳しく扱っています。)

Pinguicula corsica
休眠中の ピンギクラ コルシカ
−−かわいい!
 あなたの植物を、年中生育できるような快適な環境に置くというのは論外です。植物が休眠に入ろうとしたら、それに適した寒さなり暑さの休息期間を作ってやらなければなりません。
 栽培家の中には、休眠させるのを嫌って、1年中毎日植物を楽しもうとする人もいます。彼らは、就寝時間が過ぎているのに植物をずっと起こしていようとあれこれ工夫します! このような事は決してうまくいきません。
 そのかわりに、冬の間成長する植物と、夏の間成長する植物の両方を育てて下さい。そうすれば食虫植物収集マニアの方も大満足でしょうし、コレクションをもっと増やすことができます。

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このページの最終更新日 : 2000年10月 Original copyright (C) 2000, Barry Rice
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