■ 「養壷」のコツ ■ ■ How to [YangHu] ■ |
■ 「養壷」って何? 紫砂製の「茶壷」には、目に見えませんがこまかい気泡があります。これは、「紫砂」だけの特徴で、これがあるからこそ、「茶壷」がお茶の悪い成分を吸収してくれて、美味しいお茶を入れることができます。 「養壷」とは、この小さい気泡にお茶の成分を染み込ませ、お茶をもっと美味しく入れられるようなコンディションに「茶壷」をすることです。決して、成長させることではありません。人間の子供じゃないんですし・・・。 グッドコンディションにもっていく事=「養壷」なのです。「養壷」がうまく進んでいる「茶壷」は黒光りして、品格を漂わせます。紫砂製の「茶壷」以外では、このような現象はおこりません。 よく間違えられていますが、茶渋をつけてむりやり古い感じを出す事は絶対にしてはいけません。茶渋がつくと、そこが斑になります。見ていて見苦しいですし、清潔感もありません。このような「養壷」をしている中国人をよく見かけますが、そんな人の真似は絶対にしないようにしましょう。 |
■ 新品「茶壷」の扱い方 買いたての「茶壷」は土のいやーな匂いがします。そこで、この匂いを取り、「養壷」を始める下準備をしなければいけません。
上記二つの方法のうち、どちらでも結構です。下の方は簡易方法ですが、私は好んで方法2をしています。こちらの方が、ゆっくりと「養壷」をしていくという気がし、愛着が湧いてきます。本当は1の方が良いのですが・・・。 |
■ 日常「養壷」のやり方![]() またお茶を入れます。表面が乾いてしまいますが気にせず、また余ったお茶を塗りこみます。2回くらい繰り返しておけばよいでしょう。 |
![]() 今度は、お茶が乾かないうちに左の画像のように乾いたタオルで拭きます。丹念に拭きます。磨きます。ごしごし。決して、茶渋を残さないように。また、お茶が乾いてまだらになってもいけません。 茶葉を「茶壷」の中に入れたままにして香をつけようとしている人も居ますが、決して真似してはいけません。次に淹れる時に、お茶の香が鈍ってしまいます。一回お茶を淹れる毎に、きちんと冷水を使って中を綺麗に洗いましょう。冷たい水道水で洗うのは「気孔」が開いて水道水のカルキを吸ってしまうのを避けるためです。間違っても温かい水道水で洗うのは止めましょう。その後、お茶を吸ったタオルなどでまた磨き、その後乾いたタオルで磨きましょう。 すると、なんともいえない輝きが出てきます。よね? |
■ 中国(北京)風「養壷」(それはちょっと違うんじゃない) なお、上に例を示したのは、元々台湾で行なわれてきた方法をベースにしたものですが、最も良い「養壷」の方法だと個人的には思います。しかーし、中国人はあまり上記のようにはしません。以下のような「養壷」をします。 まず、お茶を淹れても「茶壷」を磨きません。一日に何回使おうとも、磨きません。そのままずっと使いつづけて茶渋をつけてしまいます。何時磨くのかと聞くと、”そのうち”という答えが返ってきますが、”そのうち”は何時までたってもきません... ただ、ちょっと知っている人は、夜寝る前にちゃんと洗って「茶壷」をします。これだとかなり違います。ただ、長く使ってさえいれば、おいしくお茶を淹れられるようになると考えている人が多いように思います。日本人や台湾人のように、「養壷」という事に対する配慮というか知識というか、そういものがあまり広く行き渡っていないと感じることがあります。北京では「茶芸館」に行っても、茶渋が付いた「茶壷」を出されること多々あります。きちんと拭くのが面倒くさいだけなのか、本当に知らないのか・・・。一応プロのはずなのに・・・。 私が懇意にさせてもらっている「茶壷」販売店では、正しい知識を広めようと、買いに来る客に色々と啓蒙を行なっています。北京で工夫茶が流行りだしたのは、最近の事ですから、あまり知識が行き渡っていないのでしょうね。福建から来た中国人の知合いも、北京の人はまだあまりお茶について知らないと常々言っています。 |
■ これは良いんじゃない?(テク編)
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■ これだけはやっちゃ駄目!! |