■DVD-こころの湯(中国名:「洗操」)\4,700
Amazon.co.jpレビュー
北京の下町を舞台に、『スパイシー・ラブスープ』のチャン・ヤンが父と子の心のつながりをハートフルに描いたヒューマンドラマ。銭湯を営むリュウの次男・アミンは知的障害を抱えていた。ある日、帰郷してきた兄ととも街へ出たアミンははぐれてしまい…。
|
下町で父が営む銭湯「清水池」を継がず、深センで家庭を持ち働く長男、ターミン。ある日、知的障害者の弟アミンから、1枚の絵はがきをもらう。その絵には、父がベッドに横たわった、何か悪い状況を知らせるものであった。急いで帰郷するが、二入はいつも通りの生活を送っていた。が、アミンが迷子になったり、父が風邪をひいたりと、しばらく共に生活し、銭湯を手伝うようになる。次第にターミンは、地元の人との交流により、心優しい気持ちや家族の愛情が募っていく。そんな時、地域の再開発により、「清水池」の取り壊しが決定される・・・。
右のポスターを見てください。この映画のコピーが書いてあります。こころの芯まであったまる・・・。この映画を端的にあらわしたコピーです。
特にはらはらドキドキするわけでもない日常生活。。。でも、何か心あったまる。。。この映画はそういう映画です。北京に住んだ事がある人ならば分かる懐かしい光景がちりばめられています。私も思わず北京での日々を思い出してしまいました。北京にはこの映画に出てくるような場所があり、人が確かにいます。こおろぎ相撲をやっているシーンなどは北京っぽいですよね。。。
この映画はストーリーがすばらしいだけでなく、映画の要所要所に出てくる中国各民族のエピソードがとても面白くおすすめです。唐突にエピソードが挟まれる気もしないではないですが、非常に効果的です。雨の少ない地域では娘の結婚に際して苦労して水を集めてお風呂に入らせる・・・。西域に住む人達は数ヶ月もかけて歩いて湖に行き、水浴びをする。。。中国ならではの、興味深いエピソードです。お風呂にはいろいろな文化があり、北京の銭湯にも文化がある、と語りかけてくるようです。
アミンとターミンの父親役を演じているのが朱旭(チュウ・シュイ)という中国では人間国宝級のすばらしい名役者で、この人の演技力に引き込まれます。この人の演技が中国人の人情味と文化をあなたに教えてくれることでしょう。
監督さんも若手のホープと言われているチャン・ヤンで、これからも注目していかなければいけない監督さんの一人です。
1999年トロント国際映画祭国際批評家連盟賞受賞
1999年テサロニキ映画祭グランプリ&観客賞受賞
1999年サンセバスチャン国際映画祭監督賞&OCIC賞受賞
2000年ロッテルダム国際映画祭観客賞受賞
監督 | 張揚(チャン・ヤン) |
製作 | 1999 |
DVD音声 | 日本語/北京語 |
配役 |
お父さん ・・・ 朱旭(チュウ・シュイ) 大明(ターミン) ・・・ 濮存シン(プー・ツンシン) 阿明(アミン) ・・・ 姜武(ジャン・ウー) |
|