■ お茶を求めて ■

■ コラム Column ■

■003■ 「昆明」はお茶の郷

昆明  2001年1月23日から28日まで「雲南省」の「昆明」(Kun1 Ming2)と「麗江」(Li4 Jiang1)に春節を利用して旅行してきました。いやー、本当に「昆明」も「麗江」も、少数民族の素朴な人が多くとっても素晴らしいところでした。特に、「麗江」は世界遺産にも登録されているくらいで、昔の町並みを残しており、一見に値します。

 そのような、観光名所「雲南省」ですが、実はたくさんのお茶があることでも知られています。いちばん有名なところでは、プーアル茶は雲南省だけでしか作っていません。その他にも少数民族の伝統的なお茶がたくさんあり、すべて覚えきるのは不可能です。最初は苦くて飲んでいると甘く感じてくるという「苦瓜茶」や甘い緑茶「蘭貴茶」、有名な紅茶「[シ真]紅」などなど。

 そのような中で「雲南省」を代表するのはもちろんプーアル茶です。誰が何と言おうとプーアルです。

 今回の旅では、色々な店に飛び込んで「老板」と色々な話をして、プーアルについてかなり勉強しました。その勉強成果は、またプーアル茶の項目を作ってまとめます。ご期待ください。それよりも、美味しいプーアル茶を飲みたいと思っている人は「昆明」Palace Hotelの向かいに並ぶ3軒の御茶屋さんのうち、一番右の店に入ってみてください。10年以上の物が、ものすごく安い値段で売られています。しかし、この店に限らず、贋物もかなりたくさん出回っており、50年以上前の物と称して、まずいプーアル茶を売っているので、包装に騙されず、自分の舌で確かめてから買ってくださいね。

 ヒントとしては、年が経てば経つほど臭みが無くなる、50年前には強制醗酵のプーアルは存在しなかったということです。昔の物は、全部、自然発酵(内部醗酵とでも言うべきでしょうか?)の物です。詳しい年代については、結局ハッキリしなかったのですが、40年以上前のものはすべて”内部醗酵”ものです。たぶん、これから流行るのも、中国では「生」と言われる後者の方です。

 それにしても、プーアル茶は奥が深いですから、知らない人がパッと行って、安い値段でビンテージ物を手に入れることはすでにできなくなっているのかもしれません。

(2001/1/30)


■002■ 幻のお茶?「雪梨山」

 先日、北京で知り合いの福建出身のにーちゃんが「老板」(店長)をしているお茶販売店に行ったところ、「雪梨山」というとても珍しいお茶を出してくれました。

 なんでも、文化大革命中に、”高いお茶を育てること”=”資本主義”という偏見から、多くの茶の樹が切り取られてしまったそうなのですが、「雪梨山」もその一つで、つい最近まですでに無くなってしまったお茶だと思われていたお茶だそうです。それが、最近の調査で、とある農家の人がこっそりと育てていたのが発見されて、2000年春から栽培が再開されたそうです。

 「現在、味の改良中で、まだまだ野性的な味だ」ということで飲ませてもらったのですが、本当に味は「阿里山」をもうちょっと野蛮にした感じでした。でも、とても美味しかったです。そこの老板は「ごく一部の年を取った販売業者の人と、一部の福建人しか知らない。あと、2年か3年くらいしたら、これも有名なお茶になる」と言っていました。もちろん売り物ではなかったので、買えませんでしたが。

 こんな珍しいお茶を飲めてラッキーでした。2年後には本当に有名になるでしょうか?とても楽しみです。

(2000/11/04)


■001■ ページ作成にあたって

 このページを作ろうと思ったのは、中国北京に来てからお茶にはまったからです。その後、日本の中国茶関係のHPを見たりしていたのですが、どうも友人であり、師匠でもある福建出身の大将が教えてくれる知識と、ずれがあるというのが大きな動機でした。

 別にそれらのHPの知識が間違っているとは思いません。どんな飲み方をしても良いのです。個人によって美味しいと思うお茶の入れ方には差があって当然です。

 しかし、私が友人から教えてもらった知識を好きなままに載せていくページを作ってみようと思いたち、このページを作ってしまいました。もちろん、独断と偏見だらけですので、読者の皆さん、このページを安易に信じてはいけません。独自の情報網と、努力によってよりよりお茶の入れ方を見つけてください。

 「中国茶に関しては、市販の本を安易に信じてはいけない。他人のHPも安易に信じてはいけない!!」

 これが、このHP開設にあたっての私の言葉です。

(2000/11/04)