■ 「紫砂壷」の効能  ■

■ Character of [Zi Sha Hu] ■



■ 1、「気孔」がある

 紫砂製の「茶壷」には、目に見えませんがこまかい気泡があります。それを、「気孔」と呼びます。この細かい「気孔」があるおかげで、「紫砂壷」はとても吸収力が強くなっています。ちゃんと、「養壷」を進めると、茶の原色、香、味を失うことなくお茶を入れることができます。このような構造を持った「茶壷」は、世界で見ても稀であり、「紫砂壷」の大きな特徴の一つと言えます。


■ 2、悪い成分を取り除いてくれる

 「紫砂壷」を使って淹れた紅茶は5日経っても、変質せずに綺麗な色を保ちます。磁器などを利用して淹れたものはその日の内に変質してしまいます。お茶の成分を変質させないのは、上記した「気孔」がお茶の悪い成分(渋味等)を吸収してくれるからであると言われています。


■ 3、香を引き立たせる

 茶壷の「気孔」がお茶の香を吸収します。ので、ちゃんと「養壷」した茶壷は、お湯を入れただけでも、すばらしい香が立ち込めます。ましてや、ちゃんとお茶を淹れた場合には、それはすばらしい香を引き出してくれます。この特徴があるので、1つの茶壷には1種類の茶葉が最適であるといわれています。


■ 4、保温性が高い

 「紫砂壷」は、保温性がとても強く、中国の厳しい冬の中、外で30分置いておいても、まだお茶は暖かいままです。また、良い茶壷は膨張にも強く、いきなり熱いお茶を入れても、割れてしまう心配などありません。とても粘りがあり、適応性の高い茶壷であるという事ができます。


■ 5、使えば使うほど輝きを増す

 「紫砂壷」は、使えば使うほど表面が輝きを増し、またお茶を美味しく入れられるようになります。ので、コレクションアイテムとしてだけではなく、使う喜びを感じさせてくれる究極の「茶壷」であると言えます。このような特徴をもった「茶壷」は「紫砂壷」だけであり、それがゆえに、ドイツのマイセンなどのティーポットよりも高価に取引されたりします。