■ 馬連道 ■

■ [Ma3 Lian2 dao4] ■

地図

馬連道のゲート
「京城(北京の事です)茶葉第一街」と誇らしげに書いてある馬連道入り口のゲート

馬連道1
 北京でお茶といえば「馬連道」と言ってまずまちがいなしでしょう。実際に数えたことは無いですが、たぶん、この数百メートルの通りだけで500以上の茶店が集まっているでしょう。ちなみに、右の図は「馬連道」の真中あたりにある茶聖、陸羽の像です。

 「馬連道」は北京の南側、北京西駅の南側にあります。タクシーに乗って「馬連道」と言えば、まず知らない運転手は居ないでしょう。まったく知らない人が行く場合は、陸羽の像がある建物「北京馬連道茶城」という建物を目印に行くと良いでしょう。ちょうどカルフール(中国語名は「家楽福」jia1 le4 fu2)の向かってすぐ右手にあります。分からなければ漢字を書いた紙をタクシーの運転手に渡して行ってもらいましょう。

 この「北京馬連道茶城」という建物を起点に色々と動いて見ましょう。ちなみに、この建物の中にも小さいお茶屋さんがたくさんあり、4階建てで真剣に見ようと思うとかなりの時間がかかると思います。

馬連道の通り1
 左の写真のように道路を境に御茶屋さんが無数に建ち並びます。お茶好きならたまらない通りでしょう。

 さて有名な「馬連道」ですが、素人には近寄りがたい場所の一つでもあると言えます。まず、ここは卸売り市場であり、街中の茶店が茶葉を仕入れる所だからです。ようするに玄人の場所なのです。さらに言えば偽物が多いということです。北京でちょっとお茶をしている人ならば誰でも知っています。例えば、「龍井茶」と言えば杭州ですが、違う場所で作った緑茶を「特級龍井茶」などと語って売っているので、素人ではほとんど見抜けません。まあ、この場所の場合、偽物ではないにしても95%くらいの店ではあまり良い物を売っていません。ましてや、外国語を話せる人はほとんど居ませんので、中国語を話せないとなかなか行きにくい場所です。

馬連道の通り2
 さて、ちょっと脅かしてしまいましたが、茶具は豊富にそろっています。低価格で、まさに何でも有るという状況なので茶具を揃えたい時にはここに行くのが一番です。本当に安いですよ。ちなみに、骨董などはありません。

 一体、「馬連道」に行く本当の価値は何なのでしょう。右の写真にあるように「馬連道」には所狭しと茶店が並んでいます。この「おお!お茶だらけだ」という感覚を味わうために行く事に価値があったりします。ぶらぶらと歩いて、ちょっと店を冷やかしつつ眺めましょう。お茶好きにはたまらない時間です。

 ここで茶葉を買う場合には試飲が当然となっています。試飲させてくれと言っていやな顔をする人は一人もいません。さらに、気に入った茶具や茶葉があれば値切りたおしましょう。一般的に茶具は相当値切れます。茶葉はあまり値切れないところが多いです。

御茶屋さん
 私の場合ですが、茶葉は基本的にこの「馬連道」で買います。一時期、毎日のようにこの場所に通っていましたから知り合いがたくさん居るので。こまめにさがせば、安い値段で素晴らしい茶葉が手に入ります。お茶好きが北京に来たら「馬連道」に行かなければ後悔する事間違い無しです。初心者から上級者まで楽しめるお茶のテーマパークみたいな所です。

 ちなみに左の写真はわりとよく行く御茶屋さんの店内です。嫌がる店長を尻目に写真を無理やり撮ってきました。主に茶具の卸売りの店なのでちょっと雑然としています。「紫砂」の大量生産物ですが、かなり質の良いものが大体120元(1元=約15円)以下で買えます。日本に持っていくと少なくとも3倍にはなるのでしょう。ロクロ茶壷製作で有名な「王金川」氏の茶壷もだいたい120元程度で手に入ります。竹製の「茶盤」も100元くらいから売っています。これは質によって値段がけっこう変わりますが。ちなみに、景徳鎮の良い磁器はあまり売っていませんのであしからず。

 ちなみに別の店の大将に聞いたところ、500g300元で売っている鉄観音(友達価格)が市中価格では700元になると言っていました。おそらく日本に持っていけばさらに高いのでしょう。探せばこれくらいお徳にお買い物ができます。良いお茶を探すには、舌を鍛えて自分で判断するしかありません。冷たいようですが、実はこれが一番確実な方法だったりします。

 PS.この場所でお茶を売っている人は福建などから来た人が多いので、普通語ができてもかなり聞取り辛いことこの上無しです。ここで自由に交流できたらHSK8級以上の力があると私が認定します(^^;)

初稿(2001/6/16)
加筆、写真追加(2001/7/08)