■ 瑠璃廠 ■

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 ここは北京では観光地として有名な場所です。『地球の歩き方』などの本でも大きく紹介されています。昔ながらの町並みが残っており、骨董品やおみやげ物を売る店が所狭しと並んでいます。もちろん、「茶壷」の骨董品もたくさん出ています。

 しかし、ここの最大の特徴は骨董品関係や歴史・美術などを専門的に扱う本屋さんが多いところです。私はお茶関係の本を買うときにいつもここに来ます。「茶壷」の本、お茶に関する本で手に入らない本はありません。

 また、この昔ながらの町並み、私はこの雰囲気が好きでよく「瑠璃廠」に出かけます。団体の観光客がどっと押し寄せて、短時間で買い物をすまし、旅行会社が用意した御茶屋さんでお茶を飲んでいるのを見ると、なにかほほえましくなります。欧米人は東の方の奥にある喫茶店が大好きで、日本人は東の入り口のところにある御茶屋さんでお茶しているのをよく見かけます。

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 この「瑠璃廠」には骨董を売る店がたくさんあると言いましたが、98%くらいは贋物です。どうして98%かというと、私の知り合いの人がここで国宝級の本物を掘り当てたことがあるからです。でも、そんなにうまい話はそう頻繁にあるわけもないので、ここで骨董を狙うのは止めた方が良いでしょう。観光客が多いので、価格もちょっと高めですし。

 もっとも、おみやげ物屋さんには、すばらしい掛け軸や、中国っぽいものがたくさん置かれているので、おみやげ物を買うには最適の場所です。日本語を話す店員さんが各店に、一人くらいづつ居ます。

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 さて、ここにはお茶を売る店も比較的多くあります。しかし、結論から言うとここで買うのはあまり賢くありません。お勧めしません。質の悪い物を高い値段で売っているからです。その中で、東の方に「天福」の支店があります。有って良かった「天福」という感じで、この店は雰囲気も良いですし、値段もそこそこ合理的です。

 試飲もいっぱいさせてくれるのでいっぱい飲ませてもらいましょう。ただ、店員さんの入れるお茶はあまりうまくありません。使っている「茶壷」の手入れがなっていないので、雑味が混じるからです。「蓋碗」を使ってくれと店員さんにお願いするのが良いでしょう。茶葉はそれなりに良い物をそれなりの値段で置いています。お勧めは、50グラム78元の「阿里山」と60元の「龍井茶」です。これは間違いありません。「鉄観音」などは買ったことが無いので知りません。他にも、ここで売っているお茶請けはとても美味しいのでお勧めです。Green Tea Cakeが最高です。

 「瑠璃廠」にある骨董の「茶壷」はほぼ100%贋物と思って間違いありません。現代の作家物を売る店もあり、私も買ったことがあるのですが、最近、贋物を置いているのでお勧めしません。場所も書きません。興味がある方は自分で探してください。

 私にとっては「瑠璃廠」はお茶に関係する本を買いに行く場所です。他では手に入らない本がここでは手に入ります。茶葉や「茶壷」はここでは買わないことをお勧めします。でも、雰囲気良いですから、見に行くのは絶対にお勧めします。

 ちなみに、今年中にここに茶壷を専門とする、信用できる店が上海からやってくるそうです。楽しみです。

瑠璃廠4

(2001/1/13)