2000.12.06
還  暦

 今日は小生の誕生日です。1940年12月6日に静岡市で生まれました。満60歳になりましたので、年金がもらえるようになりました。昨日会社でこのことを話したら、意外なことに、皆さんに大変羨ましがられました。ともかく60年生き延びたわけですから、目出度いことは目出度いと思うのですが、特に羨ましがられることではないと思うのです。今は、一部の会社を除いて、どこでも四苦八苦で、リストラの恐怖に苛まれていますので、羨ましがられたのだと思います。
 サラリ−マンにとって、リストラほど残酷なものはありません。単に職を失うだけではありません。自己の存在を否定される訳ですから、深刻なのです。 今日は会社を休むことにしました。国民ならぬ個人の祝日です。来し方を振り返ると共に、これからのことを考えようと思っています。唐突で変に思われるかも知れませんが、私は自分の人生の絶頂期は60代に訪れると信じています。2年程前から、そんな予感がするのです。 年を取ることは辛いことですが、年を取ることによってしか得られないこともたくさんあります。私の場合には、得られることの方がはるかに多いと実感しています。年取ることも良きかなです。
 若い時は、時間はたっぷり残されているし、エネルギ−を十分にあるから、やみくもに試行錯誤してもよいでしょう。失敗しても取り戻すこともできるでしょう。しかし、年を取ってからはそうはいきません。残された時間に限りがあるし、エネルギ−にも限りがあります。失敗したら致命傷になりかねません。自分の能力、環境をよく考えて、明確な目標を設定することが何よりも大切です。後は行動である。最後までやり遂げる不動の覚悟を持たねばなりません。
 そこで、私なりの計画をたててみました。まず、あと何年生きられるでしょうか?日本人の平均寿命を考えて、ひとまず85歳まで生きられるとすると25年です。
 つぎに、何をやるかです。75歳までは、現在の延長、それ以降は、盲導犬の訓練などをしたいと思いますが、寝たきりになってしまっては話になりません。しかし、仮に寝たきりになったら、それで終わりというわけでもないと思います。症状が軽くて、ある程度の活動能力が残されていたら、それなりの工夫もあり得るでしょう。しかし、今立てる計画はご破算になります。そこで、85歳まで健康に恵まれるものとします。そのためには、適切な努力が必要でしょう。 そのためには、定期的な健康診断が必要です。幸いにして、10年ほど健康指導をして頂いている開業医の先生がいます。我が家のホ−ムドクタ−です。タバコは33歳で止めました。酒は最近止めました。家では飲みませんが、付き合いではほどほどに飲みます。ホ−ムドクタ−から節酒を強く勧められたのですが、面倒なので禁酒にしたのです。肝機能が落ちているためということですが、年を取ると説教されると本当に腹が立つのです。 当面もっとも大切なのは過食防止です。これはとても難しいことです。食欲はもっとも基本的な本能ですから、大変な努力が要ります。他に適度な運動、十分な睡眠と心の平静が肝要と思います。
 健康維持のために、一個人ですべきことは以上のようなことだと思いますが、人間は社会的な存在ですから、社会や地域社会との関わりも非常に大切でしょう。仙人のような生き方は、私のような俗人には無理です。人と離れて暮らすことはできません。そう意味では、何らかの自分に合ったボランティア活動をしたいと思っております。そういう形で、社会とのつながりを持ちたいと思っています。
 以上のことの基礎になるのは、経済的な基盤です。収入は主として年金に頼ることになるでしょう。贅沢をしなければ何とかなるでしょう。しかし、これでは、旅費その他の臨時的出費を捻出できません。やはり、稼げるうちは稼ぐ必要があります。しばらく会社勤めを続けます。うっかりすると、現在の年金制度は破綻する可能性がありますが、その時はその時で、作戦の練り直しが必要です。そのためにも、勤労意欲と専門的能力を温存する必要があります。
 バックグラウンドは、以上のようなことでほぼ良いと思います。問題は目標です。そこで、下記の大目標を設定します。本を5冊書きます。すでに一冊書いていますから、あと四冊です。変分原理関連で二冊、GPSおよび信号処理、力学、波動理論で各一冊を考えています。特に波動理論の集大成が行えれば、いうことなしです。
 最後に、下記の信条で生きたいと思います。なにものにも執らわれずに、自由闊達にして愉快に生きる! 寝たい時に眠り、起きたい時に起き、食べたい時に食べ、遊びたい時に遊び、働きたい時に働く。
 5年後、10年後などの節目ごとに、この小文を読み直してみます。どんな感慨があるか楽しみです。
終り


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