多摩川散策日記2007年3月)

文と写真:上田大志

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3月1日 大栗川合流点

晴れ、暖かい。土手にカントウタンポポが咲きはじめた。ハイタカの水浴び。

 

3月2日 奥多摩

晴れときどき曇り。トビ、オオタカ、ノスリ、クマタカ、アオゲラ、コゲラ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、エナガ、ホオジロ、ベニマシコ、コガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ハシブトガラス。

 

3月4日 河辺町地先

晴れ、ポカポカ陽気。青梅・多摩川水辺のフォーラム主催の多摩川野鳥観察会があり、河辺町地先の河原を案内した。カワウ、ダイサギ、キジ、トビ、イソシギ、キジバト、ヤマセミ、アカゲラ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、キセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、ツグミ、ホオジロ、アオジ、スズメ、カワラヒワ、ベニマシコ、シメ、シジュウカラ、オナガ、ドバト、ガビチョウなど。

 

3月8日 上河原堰

晴れときどき曇り。カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、コサギ、アオサギ、マガモ、コガモ、カルガモ、ヒドリガモ、ノスリ、バン、オオバン、セグロカモメ、キジバト、カワセミ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、ツグミ、ホオジロ、アオジ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、シジュウカラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト。

 

3月10日 五日市

晴れ。五日市児童館の自然観察会。学校の池でアカガエルの卵塊と生まれたばかりのおたまじゃくしを見てから、オオイヌノフグリ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウなど春の花を観察しながら裏山“おむすび山”へ。タチツボスミレが咲きはじめ、フキノトウも顔を出した。

 

3月11日 赤塚公園

雨のち晴れ。崖線の林床にニリンソウが咲きはじめた。ふくらみはじめたソメイヨシノのつぼみをウソがついばんでいる。シロハラやカケスの姿も。

 

3月12日 奥多摩

晴れ。カワウ、トビ、ノスリ、クマタカ、アオゲラ、コゲラ、ミソサザイ、ウグイス、エナガ、ホオジロ、コガラ、ヒガラ、ヤマガラ、ハシブトガラス。

 

3月17、18日 赤塚公園

真冬に戻ったような寒い日が続いている。桜も開花を目前に足踏み状態。

NACS-J自然観察指導員講習会・板橋が開催され、NACOTのメンバーとともにスタッフ&自然観察会講師として参加した。まとめとなる参加者各自によるミニ自然観察会では、地域の自然について知ったり、道具を使わずに丘の高さを測ったり、植物の名前の由来を考えたり、オリジナルの紙芝居を楽しんだり、草花に自分なりの名前を付けたり、五感で雑木林を感じたりと、あらためて自然かんさつのおもしろさを再認識した。今後ともに活動していく仲間との出会いを大切にしたい。

  

 

3月19日 浅川合流点

晴れ、北風が冷たい。イワツバメ飛来。

 

3月22日 奥多摩

晴れときどき曇り。トビ、クマタカ、キジバト、アオゲラ、コゲラ、イワツバメ、ミソサザイ、ウグイス、エナガ、ベニマシコ、コガラ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ハシブトガラス。ニホンザルの群れ。

 

3月24日 永田地区

曇り。カワラノギクPJで自生地の手入れをした(オニウシノケグサなどを剥ぎ取って裸地を広げ、そこに丸石を並べてカワラノギクのタネをまいた)。

 

3月25日 多摩川中央公園周辺(「多摩川の達人になろう!」第12回)

昨年4月から1年間、福生を中心に水源から河口まで、多摩川をフィールドにさまざまなことを学んできた「多摩川の達人になろう!」。最終回は、多摩川の魅力、今後やってみたいこと、どんな川であってほしいかという希望などを話し合った。

川の志民館でスライドを見ながら、各回の内容を振り返っているうちに雨も上がり、再び春を迎えた多摩川に出た。現在、福生水辺の楽校では、誰もが多摩川を見ながら川原の動植物を観察できるように、多摩川中央公園前のニセアカシア林に散策路をつくっている。3月中に完成するとのことで、その状況を見に行くと、入口の案内看板ができあがっていた。この周辺の川原で観察できる野鳥を、自然環境アカデミー会員のイラストレーター水谷高英さんの細密画で紹介しており、特にその上に描かれたスケッチは、実際に鳥たちが自然の中で生活しているようすを思わせる。この他にも、かに坂公園、柳山公園、多摩川中央公園、福生南公園に福生水辺の楽校を紹介する看板ができる。

完成間近の散策路から、カワラヒワやベニマシコなどを観察した後、室内に戻って、「この1年間で多摩川から学んだことや印象に残っていること」、「多摩川についてまわりの人に伝えたいこと」を話し合った。自然に親しむためのテーマは無限にあること、自然の素晴しさを自分で発見する喜び、その自然を守っていくことの大切さ・・・、4月から始まる3期「多摩川の達人になろう!」では、講座の参加者が子どもたちや初めて多摩川を訪れた人と接する機会を増やし、自然の魅力を人に伝えていく仲間をつくっていきたい。