多摩川散策日記2006年4月)

文と写真:上田大志

 

 

4月1日 大丸堰周辺

快晴。カワウ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、キジ、コジュケイ、トビ、オオタカ、ハイタカ、チョウゲンボウ、イカルチドリ、キジバト、カワセミ、ヒバリ、ツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、ツグミ、エナガ、ホオジロ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、ヤマガラ、オナガ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト、ガビチョウ。

 

4月4日 大丸堰周辺

晴れ、暖かい。崖沿いの桜が満開。ここでは毎年4月にカケスの姿を見かける。渡りの途中なのだろうが、どこからどこへ向かっているのだろうか。カワウ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、マガモ、キジ、コジュケイ、トビ、オオタカ、ノスリ、チョウゲンボウ、イカルチドリ、キジバト、カワセミ、ヒバリ、ツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、セッカ、ツグミ、エナガ、ホオジロ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、シジュウカラ、メジロ、オナガ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト、ガビチョウ。

 

4月8日 大丸堰周辺

曇りのち晴れ、一時雨。梨の花が咲きはじめた。カワウ、ダイサギ、アオサギ、カルガモ、キジ、コジュケイ、トビ、ハイタカ、チョウゲンボウ、イソシギ、キジバト、カワセミ、アオゲラ、コゲラ、ヒバリ、ツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、ウグイス、セッカ、ツグミ、エナガ、ホオジロ、カワラヒワ、ムクドリ、ヤマガラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト、ガビチョウ。

 

4月9日 永田橋周辺

晴れ。柳山公園の桜もそろそろ終わり。花をめぐるヒヨドリたちが賑やかだ。土手沿いにあった残土の山が平らに整地された。宅地になるのだろう。フデリンドウ、クサボケ、キンポウゲなどの花。小鳥の姿をあまり見かけないのが気がかり。カワウ、アオサギ、カルガモ、キジ、コジュケイ、イカルチドリ、キジバト、カワセミ、アオゲラ、ツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、ツグミ、ホオジロ、アオジ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、シジュウカラ、オナガ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト、ガビチョウ。

        

 

4月10日 大丸堰周辺

曇り、寒い。カワアイサが1羽、さかんに潜水して魚を食べている。カワウ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、コガモ、カルガモ、カワアイサ、キジ、コジュケイ、トビ、ハイタカ、チョウゲンボウ、オオバン、イソシギ、セグロカモメ、キジバト、カワセミ、コゲラ、ヒバリ、ツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、セッカ、ツグミ、ホオジロ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、シジュウカラ、メジロ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト、ガビチョウ。

 

4月13日 大丸堰周辺

曇りときどき晴れ。ヒヨドリの群れが目に付く。かれらも渡りの途中なのだろうか。カワウ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、コガモ、カルガモ、キジ、コジュケイ、トビ、チョウゲンボウ、キジバト、カワセミ、アオゲラ、コゲラ、ヒバリ、ツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、ウグイス、セッカ、ツグミ、ホオジロ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、シジュウカラ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト、ガビチョウ。

 

4月15日 河口右岸

晴れ。来月NACOTで行う「干潟を守る日2006」自然かんさつ会の下見。北風が強く、遮るもののない干潟はひじょうに寒いが、ヨシ原を背にして座ると暖かい。ハマダイコンが満開。夏羽のユリカモメが目立つようになってきた。第二公園前の干潟が砂浜化してきたように感じるが、下流側には泥干潟が広がっている。潮が引いて沖合に現れた干潟をホウロクシギが歩き回っている。ムナグロは僕らのそばまでやってきた。何度見てもおもしろいのは、のんびりしているようで人の気配を感じるとサッと穴に隠れてしまう大小のカニたちだ。いすゞ自動車工場は解体されて跡形もなくなった。

 

 

4月16日 関戸橋〜稲城大橋上流

曇りときどき小雨。多摩川の自然を守る会、定例自然観察会。

カワウ、コサギ、ダイサギ、コガモ、カルガモ、キジ、ハイタカ、チョウゲンボウ、コチドリ、キジバト、カワセミ、ヒバリ、ツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、セッカ、ツグミ、ホオジロ、アオジ、スズメ、ムクドリ、シジュウカラ、ハシブトガラス、ドバト、ガビチョウ。

 

 

4月17〜18日 一之瀬高原

快晴、暖かい。多摩川水源の山々が芽吹くのはまだ先だが、すでにセンダイムシクイが到着し、ルリビタキも囀っている。トビ、ハイタカ、ノスリ、ハヤブサ、フクロウ、アオゲラ、イワツバメ、ヒヨドリ、ミソサザイ、ウグイス、センダイムシクイ、アカハラ、ツグミ、ルリビタキ、エナガ、ホオジロ、アオジ、イカル、シメ、コガラ、ヒガラ、ヤマガラ、メジロ、カケス、ハシブトガラス。

   

 

4月21日 大丸堰周辺

晴れ。カワウ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、カルガモ、キジ、コジュケイ、トビ、オオタカ、ハイタカ、チョウゲンボウ、セグロカモメ、キジバト、アマツバメ、ヒメアマツバメ、カワセミ、コゲラ、ヒバリ、ツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、セッカ、ツグミ、ホオジロ、ムクドリ、シジュウカラ、ハシブトガラス、ドバト、ガビチョウ。

 

4月23日 多摩川中央公園周辺(「多摩川の達人になろう!」第1回)

2期「多摩川の達人になろう!」では、第1期の内容をベースに、地域の環境学習をリーダーとして引っ張っていく方を増やす、という目的をしっかり持って取り組んでいく。初回は、川の志民館で多摩川の概要を流域、自然環境、水辺の楽校という観点で紹介した後、川原に出て、「パックテスト」による水質調査を行った。

CODの調査結果は昨年と同様に2mg/l未満で、参加者の多くは「多摩川の水は思っていたよりもきれいだった」という感想を持ったようだが、「この下流に下水処理水が多量に流されていることを知って驚いた」という声もあった。また、「パックテストは意外に簡単だった」、「このような水質調査を定期、定点で継続してはどうか」という意見も寄せられ、身近な環境に関心を持つ人を増やすためには、わかりやすく多くの人が参加できる活動を広めていくことが大切だと再認識した。一昨年から行われている「身近な水環境の全国一斉調査」、NACS-Jの「自然しらべ」、自治体ごとに取り組まれている一斉清掃などはその典型だろう。

* * *

■参加者の声

●多摩川について

・多摩川の水は思っていたよりもきれいだった。

30年前に八王子から引っ越してきたが、多摩川の水はすごくきれいになった。

2週間前に来たときと比較して、川の流れや深さが変わっていることにおどろいた。

・福生は多摩川の河口から50km。鳥のさえずりが聞こえ、水の流れる音が大きい。水の色は透明、一番うれしいのは無臭と言うか、芳しい空気。来て良かった。ツバメがスイスイと飛んでいる。

・オオヨシキリの声を今年初めて聞いた。

・セッカの声をしっかりと聞き取ることができて良かった。

・水をきれいにして守っていくことで、子どもたちや他の生き物にも良い環境を残していけるのかな。

●パックテストについて

・水質調査を実際に自分で体験して、意外に簡単だと思った。

・水質検査をするのは初めてだったので体験できて良かった。わかりやすかった。

・水質調査がパックテストで簡単にできることを知り、参考になった。

・水質検査のやり方がよくわかった。

・昨年パックテストをしたときもCODは0〜2mgで今回と同様の結果だった。

・パックテストを毎年1回でも定期、定点でやろう!

●講座内容について

・多摩川に下水処理水が多く流されていることを知ってびっくりした。多摩川のことをもっと良く知りたい。

・たくさんの資料で多摩川の概要を知るきっかけができた。鳥類観察をきっかけに多摩川に接するようになったが、水生生物や川原の植物などにも興味を広げられそうで楽しみだ。

・資料説明では、短時間で多摩川の概要がよくわかった。特に詳しい図が参考になる。

・講義はとてもわかりやすく、資料も良い参考になる。全12回、毎回参加したい。

・この講座は2年目。昨年は新鮮なことばかりでついていくのに精一杯だったが、今年は前もって予習できそうだ。

・源流から河口までのスライドを見て、多摩川の良さがわかった。

・源流から河口までのスライドがおもしろかった。

 

4月26日 大丸堰周辺

晴れのち曇り。「ギョギョシ・・・」ヨシ原でオオヨシキリが鳴きはじめた。「シシシ・・・」林の奥からはヤブサメの声も聞こえてくる。カワウ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、カルガモ、キジ、コジュケイ、トビ、ハイタカ、チョウゲンボウ、キジバト、ヒメアマツバメ、カワセミ、コゲラ、ヒバリ、ツバメ、イワツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ヤブサメ、ウグイス、オオヨシキリ、セッカ、ツグミ、ホオジロ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト、ガビチョウ。

 

4月28日 一之瀬高原

晴れのち曇り。昨晩、水源の山々には雪が降り、朝のうち、笠取山から大常木山にかけてはうっすらと白くなっていた。3kmほど離れた斜面に、黒くて大きなけものを発見。カモシカかな?と思ってスコープをのぞくと何か違う。のそのそと動くぬいぐるみのような体型。太くて短い手足。そう、クマさんだったのだ。冬眠から目覚めたばかりなのだろうか。ゆっくりと歩きながらミズナラのどんぐりか何かを探しているようだったが、間もなく森の奥へと入って行った。トビ、オオタカ、ノスリ、ツツドリ、アカゲラ、キセキレイ、ヒヨドリ、ミソサザイ、ヤブサメ、ウグイス、センダイムシクイ、アカハラ、ツグミ、オオルリ、ホオジロ、コガラ、ヒガラ、ヤマガラ、ゴジュウカラ、カケス、ハシブトガラス。ニホンツキノワグマ。

 

4月29日 永田橋上流

曇り。カワラノギクPJの活動日。ピラカンサやススキ、メリケンカルカヤなどを引き抜き、地面から石を掘り起こして裸地環境を広げて、カワラノギク自生地の「延命作戦」を行った。この春は自生地にも割合多くの実生やロゼットが見られるが、これから雑草の繁茂と夏の高温乾燥を乗り越えて、秋まで生き残るのは大変なことだろう。カジカガエルの声があちこちから聞こえてくる。

 

4月30日 大丸堰周辺

晴れ、初夏の陽気。大きなアオダイショウがイカルチドリの巣を狙ったが、両親の必死の防戦に屈し、川を泳いで引き返していった。カワウ、ダイサギ、アオサギ、カルガモ、キジ、コジュケイ、ミサゴ、トビ、オオタカ、ハイタカ、チョウゲンボウ、イカルチドリ、カワセミ、コゲラ、ヒバリ、ツバメ、イワツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、オオヨシキリ、セッカ、ホオジロ、ムクドリ、ハシブトガラス。