多摩川散策日記2004年3月)

文:上田大志

 

 

3月3日 『多摩川水系河川整備計画フォローアップレポート(たたき台)に関する意見書』を国土交通省京浜河川事務所に送付

 

3月4日 大丸用水堰上流〜是政橋付近

晴れのち曇り、一時雨。夏に子どもたちと水遊びを楽しんだ堰下の平瀬が干上がってしまった。上空にはチョウゲンボウのペアとヒメアマツバメの群れ。イワツバメの到着が待ち遠しい。カワウ、コサギ、ダイサギ、コガモ、カルガモ、キンクロハジロ、キジ、コジュケイ、トビ、オオタカ(若鳥)、チョウゲンボウ(♂♀のディスプレー・フライト)、セグロカモメ、キジバト、ヒメアマツバメ多、カワセミ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、ツグミ、ジョウビタキ、ホオジロ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト。

午後は「リバーシビックマネージャー現地見学会」があり、京浜河川事務所多摩出張所前の緩傾斜堤&緊急用河川敷道路工事を見学した。この工事で使用している土は、浅川最下流部の改修工事と永田地区の河道修復工事で発生したものとのこと。芝が張られた法面に在来植物が回復する日は来るのだろうか・・・

多摩出張所で土手の草刈りについて意見交換をする。京浜河川事務所としても、希少植物を保全できるような除草方法をとりたいとのこと。僕が「在来植物が多い場所は何箇所かにまとまっているようなので、その場所ごとに要望したいと思っており、現在、そのひとつとして、府中市郷土の森上流の土手における草刈り方法を検討している」ことを伝えたところ、京浜河川事務所から「区間を限って、草刈りの時期・回数・作業方法等を調整することは可能だと思う。来月には業務発注をするので、早めに具体的に提案してほしい」と好意的な返事があった。お互いに協力し合って多摩川の自然を守っていきたい。

 

3月6日 大丸用水堰上流

曇りのち晴れ。中州に一本ある桃の花が咲きはじめ、ヤブ?カンゾウの新芽も顔を出した。高水敷保護工事は、かごマットの敷設作業に入った。カワウ、ダイサギ、コガモ、キンクロハジロ、オオタカ(成鳥)、キジバト、コゲラ、ハクセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、ウグイス、ツグミ、ホオジロ、オオジュリン(夏羽♂)、スズメ、カワラヒワ、シメ、ムクドリ、シジュウカラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト。

 

3月7日 大丸用水堰上流

晴れときどき曇り、一時小雪。今朝は近くに鷹の姿がない。中州に何人ものひとが立ち入っているためだろうか。カワウ、コサギ、ダイサギ、コガモ、キンクロハジロ、トビ、イソシギ、セグロカモメ、キジバト、カワセミ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、ウグイス、ツグミ、ジョウビタキ、ホオジロ、アオジ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、シジュウカラ、メジロ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト。

 

3月10日 大丸用水堰上流

晴れ、暖かい。カワウ、コサギ、ダイサギ、コガモ、キンクロハジロ、コジュケイ、トビ、オオタカ、ハヤブサ、チョウゲンボウ、セグロカモメ、キジバト、カワセミ、ヒバリ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、ツグミ、ホオジロ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、シジュウカラ、オナガ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト、ガビチョウ。

 

3月13日 大丸用水堰上流

晴れ、暖かい。中州の柳が芽吹きはじめた。カワウ、ダイサギ、コジュケイ、トビ、オオタカ(若鳥)、チドリsp、セグロカモメ、キジバト、ヒバリ、ハクセキレイ、ウグイス、セッカ、ツグミ、ホオジロ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、シジュウカラ、メジロ、オナガ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト。

 

3月14日 大丸用水堰上流

晴れ、暖かい。カワウ、ダイサギ、アオサギ、コガモ、コジュケイ、トビ、オオタカ(若鳥2)、チドリsp、セグロカモメ、キジバト、ヒバリ、ハクセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、ウグイス、ツグミ、ホオジロ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、シジュウカラ、メジロ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト。

多摩川ふれあい教室へ。定例自然観察会「多摩川の春を探しに行こう!」。テーマをひとつに決めずに、植物、野鳥、昆虫をはじめ、早春の多摩川の自然を全身で感じようと思ったのだが、(僕の)進行の流れが悪く、参加者はやや戸惑い気味だった。

 

3月17日 大丸

快晴、暖かい。昼前から南風が強まる。多摩川にツバメとイワツバメが帰ってきた。コチドリの姿も。カワウ、ダイサギ、キンクロハジロ、キジ、コジュケイ、トビ、オオタカ(成鳥2+1)、ハヤブサ、オオバン、コチドリ、キジバト、ヒメアマツバメ、カワセミ、コゲラ、ヒバリ、ツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、ウグイス、エナガ、スズメ、カワラヒワ、シメ、ムクドリ、シジュウカラ、メジロ、オナガ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト、ガビチョウ。雑木林が萌えだす日も近い。

 

3月18日 東久留米

家の前の桜が咲きはじめた。

 

3月20日 大丸用水堰上流

雨、寒い。カワウ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、カルガモ多、キジ、トビ、セグロカモメ、キジバト、コゲラ、ツバメ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、ツグミ、ホオジロ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、シジュウカラ、オナガ、ハシボソガラス、ハシブトガラス。

 

3月21日 宿河原堰付近

晴れ。多摩川の自然を守る会、定例自然観察会。毎年3月の観察会は、総会を兼ねて会の本拠地狛江で行っている。特に今年は昨年(3月30日)とまったく同じコースを歩いた。

小田急線和泉多摩川駅から、まずは鉄橋下流の土手へ。小さなヒメウズの花との再会を喜ぶ。ハルノノゲシが咲き、カラスムギの穂も出てきた。水辺に出て、柳の新芽を観察。対岸の桜堤も色づいてきた。堰下流に広がる第3紀露頭の河床では、化石掘りのイベントが行われている。狛江水辺の楽校では、竹本さんたちが小さな木の橋をつくっている。無数のおたまじゃくしに目を奪われていたら、突然足元の草陰からタシギが飛び立ちびっくり。本流の平瀬には間もなくたくさんのマルタがやってくることだろう。

午後は南部地域センターで総会を行い、新年度の活動について話し合った。定例自然観察会の年間テーマは「多摩川の歴史を歩く」。堤防周辺の植物調査に関しては、3箇所の実験区間を決めて、「草刈りの回数を現行の3回から2回に減らすとともに、その時期について本会と話し合う場を設けてほしい」旨、河川管理者に要望することになった。

カイツブリ、カワウ、ダイサギ、アオサギ、マガモ、コガモ、カルガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、キジ、コチドリ、イカルチドリ、タシギ、セグロカモメ、キジバト、カワセミ、ツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、タヒバリ、ヒヨドリ、モズ、ツグミ、ホオジロ、アオジ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、シジュウカラ、ハシブトガラス。

 

3月24日 大丸用水堰上流

正午をはさんで3時間ほどの間に、晴れ曇り雨。猛禽類の生息状況について調査担当者やバードウォッチャーと情報交換をした後、土手の植物を観察。カラスノエンドウが咲きはじめた。今日はワシタカ類を5種類も観察することができた。カワウ、ダイサギ、カルガモ、キンクロハジロ、キジ、コジュケイ、トビ、オオタカ(成鳥および若鳥)、ノスリ(成鳥)、ハヤブサ(若鳥)、チョウゲンボウ、チドリsp、キジバト、ヒメアマツバメ多、カワセミ、コゲラ、ヒバリ、ツバメ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、ツグミ、ホオジロ、アオジ、スズメ、カワラヒワ、シメ、ムクドリ、オナガ多、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ガビチョウ。

 

3月27日 大丸用水堰上流

晴れ、暖かい。この数日天気がぐずついていたので爽やか。純白の富士と桜が芽吹き間近の雑木林に映える。ハリエンジュの梢に目を移すと、ノスリのとなりにシジュウカラがやってきて囀っている。

 

3月28日 大丸用水堰上流

晴れ、暖かい。お花見日和。土手が緑に染まってきた。カワラサイコやカワラナデシコなどの分布状況を調べながら、在来植物保護のための実験区間を考える。上空をオオタカが舞っている。カイツブリ、カワウ、ダイサギ、アオサギ、コガモ、カルガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、キジ、オオタカ(成鳥)、イカルチドリ、キジバト、コゲラ、イワツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、ウグイス、セッカ、ツグミ、ホオジロ、スズメ、カワラヒワ、ムクドリ、シジュウカラ、メジロ、ハシボソガラス、ハシブトガラス。