■ レディオ・トランシー 『宇宙』 ・・・ TBSラジオ 1993.11.13 ■

 

《私は、神がこの世界をどう創ったか――それをしりたいのだ。
したがって、あれやこれやの現象や要素の繋がりには関心が無い。
私は神の考えを知りたいのであって、その他のことは取るに足らない事なのだ。》
・・・アルバート・アインシュタイン

土曜深夜、26時30分。ソフトバレエ、遠藤遼一です。
個人的な日記としてお送りするレディオ・トランシー、今夜のテーマは『宇宙』です。

果てしなく続く光と闇、時間と距離、生命の根源、
逆らうことの出来ない不変の力――今夜は宇宙について話します。

♪♪『DEEP-SETS』 soft ballet

――― CM:ソフトバレエ 東京トリプルナイト ―――

 

宇宙の誕生、推定200億年前。そして太陽系は約46億年前に生まれた。
現在、大型望遠鏡で確認できる恒星の数、26万個。
太陽の中心の核融合反応が熱としてその表面に伝わるのにかかる時間、200万年。
光の速度で太陽から地球まで、7分。いちばん近い恒星から地球までは4年。
銀河系を横断するのには10万年の時間がかかる。

《宇宙で最大の物体が目に見えないということも有り得る》・・・ラプラス

 

目を凝らし高等な獲物を狙う。
精神の最も深い場所、万物共有の宇宙の流れを探る。
大河にまたがる橋のごとく端から端へ無数の目が、
予め用意されていた想念を読み取るべく横たわる。
獲物は自発的衝動として引き上げられ、
その目を持つ者の外界の結果となり全てとなる。
真理とは活動である。活動とは内、外、方位的な全体の宇宙である。

♪♪『PILED HIGHER DEEPER』 soft ballet

 

悲観的な表現をするならば、
万物は人も星も回転する車輪の上で延々と疾走する鼠だ。
車輪の宇宙を回転させ、エネルギーを生産する共存する動力源だ。
ただそれ以外何も無く、その空間こそが世界であり、
その車輪が鼠と一体としてある。
要は偏狭さに訳もわからず転がすか、
開けた理解力でその仕組みを感じながら楽しんでいることを自覚するかだ。

♪♪『ENGAGING UNIVERSE』 soft ballet

 

《私は海辺で遊ぶ少年にすぎない。
ときどき滑らかな小石や美しい貝殻を見付けては気晴らしをしているが、
心理の大海は全く発見されぬまま目の前にあるように思われる》・・・ニュートン

心動宇宙説のひとつに時間対称宇宙という考えがある。
膨張する宇宙はいずれその膨張をやめ、やがては収縮を開始する。
これに伴い時間の矢が逆方向を向き、
あらゆる物が時間と共に後退を始めるという考えである。
未来から過去へ、我々は死から始まり、若返りを経験し、
やがて子宮の中へ消えて行く。
そして最後には宇宙そのものがなくなってしまうという学説である。

宇宙はユニークなふるまいに溢れている。
過去の経験の連続からなる自我の裏に隠された存在の究極の基盤、
これを全身で知覚する者にとって宇宙は最も深い安泰の泉となる。

♪♪『PHASE』 soft ballet

――― CM:ブレインドライブ『ハイヤー』 ―――

 

宇宙との一体感を得るために必要なものがあるとするならば
何よりも未知のものに対する開かれた心だ。

ソフトバレエ、遠藤遼一。レディオ・トランシー、今夜は宇宙について話しました。
今日お送りした曲は、
『DEEP-SETS』 『PILED HIGHER DEEPER』 『ENGAGING UNIVERSE』 『PHASE』、
すべて11月26日発売のソフトバレエNewアルバム『INCUBATE』よりお送り致しました。

 

番組では皆さんからのお便りをお待ちしています。なにか感じる所があれば
郵便番号107-06、TBSラジオ ソフトバレエ遠藤遼一『レディオ・トランシー』まで。

なお先日のソフトバレエNewアルバム『INCUBATE』発売記念プレゼントの当選者は
システム手帳・小金井市のTさん、筆記具セット・郡山市のKさん他四名の方、
サイン入り筆記具セット・太田市のMさん他四名の方々です。

それでは、間もなく午前3時。遠藤遼一でした。