「あ、ああ。」
堀切は、言われた通り、500ccのビーカーを四つんばいで尻を上げている皐月に手渡す。
”も、もう駄目....”
皐月は、羞恥をなげうって、半分濡れているショーツを下ろす。
”見てる...”
当然、堀切の視線が泳ぐように、移動して、皐月の股間に視線を向けるのが解ったが、
もう、静止している余裕すらなかった。
”堀切さん見てる.....!!”
「漏れちゃう!!」
皐月は、ビーカーに向かって放尿していた。
透明のガラス製のビーカに、透き通った黄色の液体が、いき良いよく弾ける。
”・・・・・・・・・・・”
皐月は何も考える事ができなくなるよな羞恥の中、泡だってくる自分の尿を眺めながら、顔面を赤くしていた。
「こ、これ。」
堀切は、直線状に放出している液体を眺めながら、”綺麗だ”と思っていた。
女性の二筋の溝がやや広がり、どこからか確認できない場所から液体が迸っていた。
ただ、500ccのビーカでは限界まで我慢した皐月の量は受け止められないと思って新しいビーカを差し出す。
既に片手が塞がっている皐月は受け取ることもできず、結果的には自分の腰を動かし、堀切の差し出した場所に向かって続きをする事になった。
歪に腰を抑えたからか、皐月の液体を放出する溝がさらに広がり、堀切の視線に皮膚ではない、一般的に粘膜と言われる薄紅色の体内を見せる事になってしまっていた。
十数秒で皐月の羞恥の時間は終わったが、地獄の様な羞恥だった。
しかも、目の間に、2つのビーカが並べられている。
二人はまた無口になる。
”全部見られたわよね...”
皐月は当たり前のことを確認するように考える。
もう、堀切と皐月の陰部には隠す布一枚無く、半濡れのショーツが片足に巻きついているだけだった。
堀切も平常を装うしかなかった。
「じゅ、順調に薬品が吸収されているね。」
この言葉も聴く人が聞けば、笑える内容であったが、二人は敢えて、平常なやり取りを表面上はするしかなかった。
「は、はい。」
”綺麗な肉壁だった..”
堀切の頭の中は、淫靡な記憶が巡るが、顔には出さない。
皐月も実験に集中するしかなかった。
そう言っても、皐月は腰から下は全裸で肛門に管が刺さっている格好だった。
堀切は巧みに皐月の後方に回り、記憶に焼き付ける様に、閲覧する。
”そんな見なくても...”
皐月はそう思っていた
10分後、やっと終わった。
「吸収終了。」
堀切はそう声を掛けると、ゴム製のコックを皐月に手渡した。
「は、はい。」
皐月は受け取りながら、返事をする。
これは始めから解っていた事であったが、一方通行を逆らった液体が
皐月の体内で暴れていた。
人間の意志で開門しないように、栓を埋め込み、薬品が腸により吸収され、便意が治まるのを待つのであった。
皐月は、自分から伸びるチューブを外すと、手渡された栓で、塞ごうと堀切に見られないように、部屋の隅にうずくまる。
”は、入らない..”
いつもはチンパンジーに入れているだけで、自分に入れる事はなかった。
しかも、チンパンジーは騒いでも固定してしまっていたので、やや力任せに押し込めば入っていた。
”うっんんんんうんん”
焦れば焦るほど旨く入らない。そして、便意だけがこみ上げる。
先ほどの放尿の様に、今回は漏らす訳にはいかなかった。
”薬品を外に出してしまっては実験にならない”
と思いながら、茶濁した液体を堀切に見せるわけには、それだけはできなった。
「や、やろうか?」
堀切が恐る恐る確認する。
ただ、皐月はそれを否定する。
チンパンジーで見慣れている挿入部が大きく拡がり捲りあがる様を堀切に見られてはならなった。
”絶対に嫌!!”
皐月は壁側に背を向けたまま、かなりの力でゴム製の栓をあてがう。
”は、入り...入りそう...”
ゴム栓の先端は既に皐月に埋没している感覚がある。
”もう少し....”
股間を緩めながら腕に力だけ掛けるのは容易ではなかったが、皐月は必死になっていた。
その皐月の格好を見ている狩森は、欲情を堪えていた。
知的な皐月が、本人は気付いていないうちに、蟹股に足を拡げ後ろ側に腕を回し、必死に自分の体内に異物を入れている。
力が足りないと思ったのだろう。
皐月は両手で必死にゴムを押しながら、額に汗していた。
その所為か、半開きで拡がってしまった膝が小刻みに震え、股間では陰毛が揺れていた。
一瞬、皐月と堀切の視線があうと、羞恥を満面にたたえた皐月は必死に目を瞑った。
「あっあうう。」
目一杯拡げられた筋肉が栓を飲み込み元に戻る際、皐月は思わず声を上げてしまった。
肛門が異物を飲み込んだ感覚と同時に、閉まりきらない感覚。
そして、この状況を異性に見られている羞恥で皐月は動揺しながらも、
「は、入りました。」
と堀切に返答しながら、捲りあがったスカートを必死に元に戻した。”やっと終わった...”
「お疲れさま。2時間ほどで吸収が終わるから」
堀切にとっては夢の時間が終わったと思っていた。
傍らの椅子に座ると隣に皐月も座る様に促す。
ただ、皐月にとっては地獄の二時間になりそうだった。
肛門の栓が邪魔で据わることなど物理的に無理であったし、
それどころか堀切の声も耳に入らなくなっていた。
皐月の顔は蒼白になり、脂汗が額に浮かぶ。
小刻みだった膝の振るえは大きくガクガク揺れていた。
「だ、大丈夫?」
堀切が駆け寄り、背中を摩る。
「さ、触らないで...」
皐月は堀切を拒絶していた。
”出ちゃう...”
皐月の便意は想像を超えていた。
堀切は察していた。
「我慢しなくて大丈夫。栓が漏れることはないよ。」
女性に対して、良い言葉ではなかったが、皐月を安心させるために声を掛ける。
「ほ、本当に??」
皐月は必死に力を入れていた場所を少し緩めた。
「あっ...ええ!!?」
皐月が力を緩めた瞬間、嫌な感覚が襲った。
「で、出ちゃった??」
堀切の目の前にも関わらず声を出してしまう。
ただ、堀切は首を横に振っていた。
思わず皐月は尻に手をまわす。
”濡れてない...”
感覚だけだった。
30分もすると地獄のような便意は収まり、残りの2時間を二人は無言で過ごしていた。
”恥ずかしい...”
皐月は羞恥で声を掛けることもできなかった。
堀切の頭の中でも、先ほどの皐月の肢体が巡っていた。
「2時間だね。きょ、今日はここまでだね。」
堀切が沈黙を破り話しかける。
「また明日も同じ事をお願いする。初日の今日、拒否反応が少なかったから、明日でほぼ終われるかも知れないね。」
そう言って堀切は帰宅して行った。
実験室に一人残された皐月は、先ほどのまでの羞恥を思い出してしまっていた。
”恥ずかしかった...全部見られちゃった”
そう思いながら、肛門に手を伸ばし、用済みになった栓に手を掛ける。
「ああう..」
何かが出てくる感覚と同じようにゴム栓が体外に排出される。
「で、出てきちゃう....」
皐月は無意識の内に、ゴム栓を引き抜きながら、不必要な前側の筋にも、中指を伸ばしてしまっていた。
”ここも見られてたわ。”
そう思うと股間が熱くなる。
まるでチンパンジーの様に、実験室の床で皐月は自分をまさぐっていた。
知的で清楚なはずの皐月が「うううっ」と唸りながら、最後は腰を痙攣して果てていた。
その様子を”ララ”だけは見ていた。そして笑っていた。
それから数時間で皐月も帰途に着く。
これが皐月に取って最後の人間らしい帰宅だった。
”熱い...”
帰宅しても皐月の高揚は止まらなかった。
そして一睡もできない。
「欲しい...」
明け方に自分の体の異変に気付く。
皐月が欲しいのはあの薬品だった。
研究者としての皐月に、思い当たる節があった。
”強依存性....”
相手がしゃべらない動物実験では解明できない副作用だった。