ただ、その程度で済む訳も無かった。
「声が小さいし、汚いパンツを見せた侘びもないのか?」

それは、常識を逸した要求であった。
ただ、既にどうして良いか百合はわからなくなっていた。

”私は....奴隷。”
百合は自分に言い聞かせてしまった。

先ほどまで憧れに近かった稲田の視線は、既に狩森と同じように獲物を見るかのような視線に変わっていた。

「わ、私のショーツで間違いありません。汚してしまって申し訳ありません。」

その声は稲田にもはっきり聞こえていた。
稲田も所詮、ただの男だった。
清楚な百合の口から発した、従属の言葉に興奮し、エスカレートしていた。

「か、狩森専務。 ぼ、僕も使って良いですか?」

使うという動詞は、物に対する言葉であったが、狩森は楽しそうにうなずく。

”稲田君.....”
百合だけが、許しを請う奴隷のような目つきで稲田を見つめるしかできなかった。

稲田は、狩森の許可を得ると、百合をまるで動物園の猿を眺めるように、否、手を触れる事が許されない動物園と違い、百合に夜店の出店で売られるひよこを見るまなざしを向けた。

「こんな綺麗な百合さんが、何でもいう事を聞く娼婦なんて....」
稲田は、ひよこに同情するが、娼婦は娼婦だった。


”娼婦なんかじゃない!!”
百合は心の中で叫ぶが、屋台のひよこの運命は決まっている。
飼い主というか所有者に逆らうことはできなかった。

「鼻糞ほじってみて。」

残念ながら、百合の飼い主は理性のある所有者ではなかった。


”は、鼻糞?”
「....」

百合はあまりに唐突な事に返答することができなかった。

「稲田君は、そっちかね。」
狩森は大笑いしていた。

「はい。清楚な女性が絶対にしないと思うような事を想像するのが好きで...」
稲田は自分の性癖を狩森に話した。

「こういう変で汚い事で興奮するって、彼女とかには言えないので...是非プロにやってもらおうかと。」

稲田にとっては素直な意見だった。

”プロ...”
百合は自分が、男性の要望を受け入れる玄人としてやらなくてはならないと思うと、
ぞっとした。

ただ、その露骨に嫌がった表情が、稲田にも伝わった様だった。
「そうだよね。無理だよね...」

稲田は引き下がる様子を見せたが、狩森は許さなかった。
「稲田君。 この子にできない事なんてないぞ。 ほらさっさと鼻糞を稲田君に
お見せしろ。」

百合に命令した。
既に、断ることなどできなかった。

百合は同期の稲田の為に、自分の鼻の穴に指を差し入れる。
明らかに自分の顔を変態を見る様に稲田は注視している。

「百合さん。もっと奥まで突っ込んでよ。 涙が出るくらいさ。」
稲田のそれは、女性に対する言葉ではなかった。

夜店のひよこは、それでも従うしかない。
嫌がったら、捨てられるだけだった。

百合の清楚な顔は、自分の指に寄って変形した。
これでもかというほど奥に指を挿入し、鼻で息ができなくなると、口を半開きにして
息をする。

そして、自分の粘膜をつめで削ぐ。
涙が頬を伝い流れ落ちるが、痛さのためなのか、玩具としての屈辱の涙かはわからなかった。

百合は鼻から指を抜くと、自分のすべてを晒してしまうかのように、爪の間に入った自分の汚物を稲田に披露した。

「女性でも鼻糞ほじるんだ...」
稲田は自分が命令しておきながら、冷静に百合を見守る。

「本当に何でもするんだね。  百合さんはそんな女性じゃないと思っていたのに。
もしかしてその鼻糞も食べちゃうの?」

稲田は百合に湾曲した命令をした。

「....食べろっていうんですか。」
百合は涙を溜めながら、稲田に確認する。

「...」
稲田は笑いながらも何も返答せずに、ただ、百合を見つめた。

百合はのろのろと首を横に振る。
”こ、こんな事できる訳ない.....”

そう思った。
それでも、稲田も、狩森も何も言わなかった。

百合は自分の汚物の塩辛さを覚えながら、屈辱で体が溶けそうだった。

”稲田.....君”

目の前にいる稲田が、百合には逆らう事のできない主人に見えた。
ひよこにとって、飼い主。否、所有者の機嫌を損ねることなどできる訳もなかった。

百合は、自分の所有者を見つめる。
所有者は、百合のハンカチを未だに注視しながら、笑っていた。

稲田は、指を咥える百合を見ながら、久しぶりに声をかける。

「指。綺麗になった?」
人に対する言葉ではなかった。

「...はい。」
百合にはそう答えるしか無かった。

”いつ開放されるんだろう...家に帰りたい。”

百合がそう思った時だった。

「どうせなら、これも綺麗にしなよ。」
稲田が百合にハンカチを渡した。

ハンカチは当然の様に裏返され、汚れた箇所を百合に見せ付けていた。

「そ、そんな。」
百合には稲田の魂胆がわかっている。
それでも百合はハンカチを稲田から受け取ると、お願いをする。

「洗面所で洗ってきても良いでしょうか?」
”駄目って言われたら.....”

懇願の表情だった。
稲田は、当然の口調で百合に命令する。

「プロなら口で舐めとって啜るんだろ?」
容赦など無かった。

「!」
百合が驚愕で稲田を見上げる。

「嫌なの? 舐めるの。」
当たり前の事を確認させるかのような口ぶりだった。

”..あたりまえじゃない。”
百合は視線を床に落とす。

「解ったよ。舐める振りだけでも良いから。」
稲田は妥協した。
「その代わり、しっかり舌を延ばして嬉しそうな表情をしろよ。」

百合は稲田の命令が悔しかったが、これを拒否して実際にやらされるよりはましだと思った。

自分のショーツの染みを広げ、百合は顔に近づける。
自分で認識していた以上の汚れと匂い。それ以上に、この行為を、同期の男性に見られている事が嫌だった。

”けど、真似だけなんだから...”
百合は、自分に必死に言い聞かせ、舌を延ばす。

もうただの変態女だった。
”こんな姿...”
自分の体が拒否反応を起こす。

そんな百合の気持ちを知っていたかのように、稲田が、ポケットから携帯を取り出した。

「この携帯カメラのレンズここだから。」
稲田が携帯の場所を指差す。


「しゃ、写真!」
百合は思わず反論してしまった。
こんな姿の記録を残される訳にはいかない。

稲田は平然としながら、シャッターを切っていた。
「カシャン。」 「カシャン」

「百合さん。もう遅いし無駄だから早く舐めるまねしてよ。」
稲田は百合に要求する。

”もう無駄....”
百合は稲田の言葉を否定したくてもその言葉が正しいことが解っていた。

「カシャン。」

シャッター音の中。百合は自分のショーツに舌を延ばし、舐めるまねをした。

”ひどすぎる...”
百合は自分の姿を記録に残されながらも舐める真似をするしかなかった。

稲田はカメラを操作しながら、狩森に訪ねる。
「専務。この写真同期に見せてもかまいませんか?」

それは百合にとってありえない質問だった。
百合の人生を狂わせる質問に対して狩森の返答は一言だった。

「好きにしたまえ。」

「そ、そんな!!」
百合が狩森に確認しようとしたときだった。

「皆に見られたくないんだろ? 振りなんかしてないで、しっかり舐めて掃除しろ。」

稲田が、興奮を抑えきれなくなったのか、本性をむき出しにし始める。

「約束が違う!!」
百合は言ってみたものの、所有者とひよこが約束をすることなんてありえないことを悟った。

「........!!」

百合は自分のショーツを自分の舌で舐めさせられる。
昨日まで、自分がこんな事をさせられるとは思っても見なかった。

道中で会う物は、思わず振り返ってしまうほどの百合の美貌がゆがみ
自分のショーツに舌を延ばしていた。

”酷すぎる....”

百合は、自分の舌に布の感じが伝わってくる。
”...私...舐めてる”

そう思った時だった。

「カシャ!」
その際も稲田は、容赦無くシャッター音を響かせていた。

「ほら。」

稲田は納めた写真を確認させるように百合に見せ付ける。
百合はその写真を確認すると床に崩れ落ちた。

狩森と稲田は崩れ落ちた百合を労わる事も無く、次の行動に移っていた。

「泣いてないでさ。こっち見ろよ。」
稲田は、崩れ落ちる暇すら百合に与えなかった。

百合はどうにか顔を上げる。
「どんな味がするんだ?」

絶句するような質問だった。

「...わからない...」
あまりの屈辱の行為に返答する事もできなかった。
本当に屈辱感で、意識していなかった。

「じゃあ、舐め直せ。」

百合は”はっ”として稲田を見上げるが、冗談としての返答ではなかった。

「ハイ!  だろ?」

飼い犬にお手をさせる様に、稲田は百合を扱いはじめていた。

”もう逆らえない...”

「はい。....」

こんな姑息で屈辱的な命令に百合は返答する。
そして、百合は二度までも自分の汚れたショーツを拡げ、舌を伸ばす。

「どんな味がする?」
稲田の言葉に、百合は否応なしに、”味”を意識してしまった

”..嫌”

百合は自分の体液の味を思い知っていた。
なんと表現して良いか解からない。

それでも百合は答えるしかなかった。