百合はまだ気づいていなかった。

嗚咽を必死に耐え、顔面を硬直させながら、鶏のように膝をカクカクさせている自分の姿が、
百合が思っている以上に滑稽な格好であったことを。

周りを取り囲む男たちも、百合の姿に驚いていた。
先ほどまで、強気に意地を張っていた美貌と秀麗な女性が、
額に汗しながら、手を握り締め、半分痙攣状態で、顔を硬直させているのだった。

人間、立つのに必死になると、顎が上がって金魚のようだった。
一度目の絶頂後は、さらに拍車が掛かっていた。

”もう無理....”
百合は本当に強気の女性であった。
もう無理と思った時には、女性としての我慢の限界など、既に超えていたのだった。

2度目の絶頂と同時に、百合は、自分の腰が抜けたかのような感覚を味わう。
”耐えられない....”
必要に自分の性器をまさぐる機械は、容赦がなかった。

「..おっおう..おうっ!....」
百合の口から、女性としてありえない嗚咽が漏れる。
もう嗚咽というより、咆哮に近い叫びであった。

”わ、私...何言ってるの...”
その時は、既に遅かった。

百合の体が、体育館の床に崩れ落ちた。
足も言うことを聞かず、吉田が用意したベットに座ることもできなかった。

”が、我慢できなかった....”
崩れ落ちた百合は、我慢できなかった自分に腹が立つ。
それだけでない、自分の体が、性的な反応を示していることも許せなかった。

それを必死に抑えようとするが、ままならなかった。
”と、止まらない...”
百合は自分の足と腰が、言うことを利かない事に腹が立つ。

”と、止めて!!!”
そう思うが、百合の長い足と、太もも、締まったウエストの痙攣が止まらなかった。
必死に我慢した反動が、横たわった今になって止まらなくなっていた。

「我慢の限界? 蛙みたいにヒクヒクしてんな。」
吉田が、百合を見下ろす。
それでも百合の小刻みな痙攣は止められなかった。

”ゆ、許さない...”
百合は吉田の言葉に激情するが、傍から見れば、蛙っぽい感じもする。
「もっと、こうした方が蛙っぽいんじゃない?」

採用係の女が、事もあろうか力の入らない百合を、清潔では無い体育館にうつぶせにすると、
両足を蛙型に拡げさせる。
「...ああっ...」
百合は抵抗しようとするが、力が入らなかった。
どうにか絆創膏で最小の部分だけは隠せていたが、

本当の蛙のように、内腿のヒクヒクとした痙攣が、道路で引かれた蛙にそっくりだった。

「わあはははは。」
体育館に2人の嘲笑が響く。

その笑い声は、百合の体だけでなく心まで、蛙のように車に潰されていた。
”私...もう立ち直れない...”

百合が弱気なる。
床に這いつくばって吉田たちの視線を受け入れざる終えなかった。

さすがの周りの男たちも、吉田たちの嘲笑に、これはおかしいと思い始めていた。
「も、もうやめた方が.....」
一人の男が、吉田を制止しようと勇気を振り絞った。

”た、助けてくれる??”
百合がこの制止に望みを掛けたときだった。

吉田が、その男に返答した。
「そうですね。これは終わりにしましょう。百合さん。約束どおり、内診台に乗って絆創膏を取ってください。」

そう言いながら、手術用の薄手のゴム手袋をはめると、外科医の様に周りの雑菌に触れないように両手を挙げる。

制止したはずの男も、真面目な本当の診療を始めようと装う吉田を、さらには制止できなかった。
...その男も、そのゴム手袋がどのように使われるのか見たくなったのかも知れない。

「百合さん。早く内診台に乗りなさい。」
吉田は、まだ、床にうつぶせに倒れている百合に、容赦なく声を掛ける。
採用係の女は、吉田の指示を果たそうと、倒れている百合の腕を掴み、とりあえず、ベッドに腰掛させた。

「無理..ムリよ....」
必死に首を振る百合の前にガラガラと、ぱっくりと足の拡がった内診台が運ばれてくる。
百合にとって、その内診台は悪魔の武器のようだった。

”こ、こんな所ではムリ...”
百合も、診察と名打った陵辱に、体を張ることなどもうできなかった。
「もう良いでしょ!!ここまで弄んで...十分でしょ!!」

百合は、吉田に叫ぶ。
内定など、もうどうでも良かった。この場から早く立ち去りたい。その一心から出た言葉だった。

「そうよムリって言ってるでしょ?」
冷たい視線を投げかけながら採用係が百合に近づく。
悪魔が、自分の武器を使わない訳が無かった。

かばんの中のビデオを操作し、液晶画面を百合に見させる。
「な、何を撮ったの!!!」
百合が視線を向ける。

そこには、自分とは思えない百合の引きつった顔が映し出されている。
”こ、これが私...”
自分の想像以上の表情だった。

その表情が、一瞬さらに強張り、自分の白目が写った時、百合は自分の顔から目を背ける。
「見なくて良いの?これからピクピクするのよ。」
採用係が、小声で百合を脅迫する。

「こ、この映像如何する気...」
百合は聞かなくても解っている事だったが、最後の望みとして確認する。
「いっぱいコピーして、あんたの住所の周りにばら撒くのよ。」

恐ろしい脅迫だった。
「私だってそんな事したくないのよ...」
この時百合は悟った。

”内診台....”
もう自分は、自ら悪魔の武器に体も心も捧げることになることを。
「な、何でこんな事を...」

百合は最後に悪魔に確認する。
”なんで私が...何の恨みも無いのに....”
悪魔に対して百合は意味の無いことを聞いていた。

「..成り行き?  面白いからだけだけど?」
悪魔にとって、百合はたまたま見つけた道端のアリと一緒であった。
なんとなく、踏み付けたくなっただけの標的だった。

百合は、液晶画面に写る、痙攣している自分を見ながら、のろのろと、内診台に手に掛けた。
「なにがあったか知らないけど、自分で乗るんだ?」

吉田がわざとらしく百合に問いかける。
”乗るしかないの...”
百合は、吉田の問いかけを必死に無視しながら、内診台に腰掛ける。

そして、ふくらはぎを乗せる2本のアームに目をやる。
”ここに乗ったら全部取られちゃう...”
そう思いながらも、片足をアームに乗せた。

もう片方の足を乗せると、完全に股間を晒す格好になる。
やらなければならないのは、解っていたが、どうしても、最後の覚悟に踏みきれなかった。
吉田は、その百合の羞恥が解ったようだった。

周りの男たちに指示する。
「ほら、そっちに立ってたら、よく見えないよ! こっち側に集まって、しっかり観察しましょう。」
吉田の言葉に男たちが、百合の正面に集まり始める。

百合にとって、余計足を持ち上げる気力を奪っていく。
”どんどん酷くなっちゃう”
百合はもう素直に言うことを聞くしか無いと思う。

多くの男たちが、自分のとある場所一点に視線を向けている中で、その場所を露にするしかないと覚悟を決める。
ただ、百合が覚悟を決めるたびに、悪魔が更なる軽蔑をするのだった。

「あなたすごいわね。 これだけ見られてるのに股間を晒せるの?同姓として恥ずかしいわ。」
要求している本人が、百合を罵倒する。
”できないわよ...できないけどやらなきゃ貴方が....”

もう百合は言葉で反論する事もやめる。
羞恥が体をめぐるが、百合はもう片方の足を台に乗せた。
その格好は、卑猥であった。

百合の長い足が、余計長く見える。
その付け根には、陰毛が露出し、絆創膏が痛々しく拡がった。

吉田が百合に近づき、拡がった足をさらに拡げると、内診台をロックする。
そして、座面保護を外した。
「あっ..」
百合はその構造に声を挙げてしまった。

両足を極限まで拡げ仰向けにさせられただけでなく、百合が座っていた座面の真ん中が外れ、洋式便器の様に、U字型になったのだった。

婦人検査なのだから当たり前なのかも知れないが、婦人の全てを完全に医者に晒す構造であった。
全てが医者の思うがまま、患者の羞恥心の事など微塵も考えられていなかった。

吉田は、わざとらしく、ゴム手袋をはめ直すしぐさをすると、百合に絆創膏を剥がす様に指示した。
「百合さんこれから公開婦人検査を実施しますので、絆創膏を剥がして、自分の性器をあらわにしてください。」

百合は耳を疑う。
足を拡げるのでさえ、躊躇したのだった。
ましてや自分で絆創膏を剥がすことなどできな.......く無かった。

”悪魔の玩具になる....”
百合は無意識を努めるようにする。
大きく拡がった自分の足の間に、自分の手を回し、陰毛の真ん中ほどにある、
絆創膏の端に手を掛けた。

”自分のここが...ここを皆が観察する...”
無意識を装うが、どうしても、自分の性器を眺めながら失笑する周りの人たちの姿が思い浮かぶ。
それでも、百合は絆創膏を剥がし始める。

陰毛が、絆創膏にひっぱられ、痛みを感じるが、羞恥のおかげか少しも痛いとは思わなかった。
ただ、心が痛い。

そして百合は絆創膏をほぼ剥がす。
”見えてるのね。”
百合は周りの男たちの視線でそのことが解った。

それが解ると、恥ずかしさで、お腹の中が煮えたぎるように熱くなり、もう見せてしまっているにもかかわらず、百合の絆創膏を剥がす手が止まる。

吉田は、その一瞬の躊躇さえ許さなかった。
「早く、全部剥がしちゃってください。それじゃあ、性器が半分しか見えてませんよ。
しっかり肛門も拡げられるように見せてください!」

”こ、肛門.....”
百合は吉田の声にどんどん追いやられる。
”肛門まで貴方たちの玩具....”

百合はあきらめた様に絆創膏から手を離すと、絆創膏が、U字型の座面に垂れて落ちた。