「..じ、事前にです。」
百合は恥ずかしそうに答える。
「それは結構です。みなさんも百合さんの様に行為に至る前につけましょう。」
吉田は、周りの男たちに言った。
”モルモットじゃない!!”
百合は心の中で叫ぶが、これから起きる羞恥は、モルモット以下であることを百合はまだ知らなかった。
「性交で十分に快感を得られましたか?」
吉田の質問がまた始まる。
”か、快感...?”
そんな事が婦人検診で必要なことか疑わしかった。
ただ、答えなければならなかった。
「せ、精神的には..」
百合は曖昧に答える。
実際にも数回の経験しかない。
事実、快感どころか肉体的にはあまり良いとは思えなかった。
当時の彼に愛されたいという、精神的な満足感だった。
吉田はそれを悟ったようだった。
「肉体的には、気持ち良かったと言うほどではないんですね。」
吉田の問いに、百合は頷く。
「それはいけませんね。後で検査して見ますが..」
またもや、百合が絶句するような言葉を残し、吉田は質問を続ける。
「性交で快感を得られないとすると、自慰行為は、どのくらいされますか?」
ほぼ全裸の百合を同期たちの目の前にもかかわらず、吉田は容赦しなかった。
「そ、そんな事...しません。」
百合にはそう答えるしかなかった。
「恥ずかしがってちゃ駄目だよ。今までに一回も無いなんて事ないでしょ!」
吉田は百合の逃げを許さなかった。
「....」
百合は恥ずかしさのあまり何も答えられない。
「本当に一度もないんですか?」
吉田の執拗な問いかけに、百合は首を横に振らざる終えなかった。
「百合さん!何で嘘つくんですか!」
吉田が百合を正す。
「正確に嘘を付かずに答えないと、検診の意味が無いじゃないですか。」
最後は諭すような口ぶりだった。
誰も吉田が間違っていると正す者はいなかった。
「す、すみません。」
結局百合が誤ることになる。
「で、自慰行為はどのくらいするんですか?」
「つ、月に一度ぐらい....」
百合は自分のオナニーの回数まで晒すことになってしまった。
「何か器具とか使って自慰をしますか?」
吉田の質問が飛躍し始める。
「つ、使いません。」
百合がそう答えるのが判っていたかの様に、吉田は畳み掛けた。
「ではどうやって?」
百合はどう答えて良いか判らないまま、素直に答えるしかなかった。
「ゆ、指だけです。」
その瞬間、百合を取り囲む男の脳裏に百合の痴態が妄想されていた。
「指でどうやって自慰をするのですか?」
吉田は、男たちの妄想をより具現化するかのように細かく質問をする。
「ど、どうやって?」
百合は思わず聞き返していた。それでも吉田は冷静に見つめる。
「たとえば、右手で、陰核を剥いて左の指で擦り挙げるとか、人によってこればっかりはさまざまなのでね。」
余りの吉田の例えに百合は声も出なかった。
素人の男たちも見守っている。
百合は答えに窮する。ただ、何も答えない訳にはいかなかった。
「りょ、両手で押すって言うか..擦るだけで、何処をどうって...わかりません。」
百合は自分の言葉にどんどん赤面してしまう。
吉田は恥ずかしそうに自慰について語る百合を、鼻の下を伸ばしながら聞いてた。
「性交ではあまりとの事ですが、自慰で逝けますか?」
単純な質問であったが、的確な事を吉田は聞く。
”逝くって....”
何を質問されているかは解った。
ただ素直に逝きますとは女性としていいずらかった。
百合は恥ずかしそうに頭を下げる。
「うなずくだけでは正確なカルテが作れませんよ。 ”逝ける” ”逝けない”で答えてください。」
吉田は周りの男に聞かせる様に声を大きくする。
既に男たちの脳裏には、股間に両手を差し伸べ、快感を貪る百合の姿があった。
「...」
一瞬の間の後、
「..逝けます。」
百合が答える。
男たちの脳裏の中で、目の前のオナニーをしている百合の体が跳ねた。
”お、オナニーで逝くって言っちゃった。”
百合はあまりの恥ずかしさに、失禁しそうだった。否、股間が潤む感覚は確かだった。
吉田は、逝くと自ら話す百合のカルテを書き込む振りを終えると百合に向き直る。
「逝けるんですね。それじゃあ百合さん。そのベッドの上で逝ってください。」
吉田は、いとも簡単に言った。
百合は一瞬何を言われているのか解らなかった。
ただ、吉田の指示が、自分の考えと一致してしまったことを確認すると、たまらず声を上げる。
「こ、ここでみんなが見ている前でですか!?」
「気になりますか?他人の視線?」
当たり前の事を吉田は聞いてくる。
ただ、吉田はそう言いながら、採用係の悪魔に視線を移した。
「オナニーぐらい気にならないわよね。逆に見られてる方が早く逝っちゃうんじゃない?」
そういうと採用係は、ビデオの納まったかばんを、”ぽん”と叩いた。
”あ、悪魔.....”
百合はあまりの事におののく。
「体の反応を見るんだから、逝けるんだったら下の絆創膏張ったままでも良いから。」
吉田が、助けとも思えない助け舟を出す。
”どうせやらせるんでしょ....”
百合の心で悔しさがうごめく。
”形だけやれば...”
百合は仕方なくベッドに腰掛けたまま、目をつぶる。
そして観念したように、両手を股間の絆創膏に沿わせた。
その行為は、両腕で綺麗な形の乳首まで露にした胸を挟む格好だった。
その格好のまま、百合は股間を擦る。
周りで見ている男たちは、妄想が現実になったことで驚く。
既に1人は、触ることも無いまま、パンツの中で射精を終えていた。
「.....」
音も無く、百合が自分の股間を擦り時間だけが流れる。
”だ、駄目..感じちゃ...”
百合は羞恥と戦っていた。
薄目を開けると、男たちの視線が、自分の体のいたるところを犯しているのが解った。
ただ、ゆっくりとした刺激だったが、この羞恥公開状態の刺激は、想像を絶する感覚だった。
「声上げてもいいですよ。」
吉田が、無遠慮な許可を出すが、それだけは許せなかった。
百合は絆創膏から溢れるかもしれない恐怖と戦うしかなかった。
「吉田先生。百合さん逝けないようですね。絆創膏が邪魔なのでは?」
悪魔の採用係が待ちきれなくなったように声を上げる。
その声に周りの男たちも遂にこの時が来たと目を光らせた。
”は、剥がされる...”
百合の体が硬直した時だった。
「そんなことないと思うんだけど。」
吉田はそう言いながら電気マッサージ機のような振動器具を手に持った。
「百合さんは、そのままで良いからね。」
軽く言ったまま、吉田が百合に近づいた。
「な、何をする気!!」
百合は吉田の器具に視線を移す。
「別に怖い器具じゃないよ。 それとも絆創膏剥がす?」
吉田のその言葉に百合は逆らえなかった。
「ブーン」
と振動する器具が、百合の乳首に近づく。
触れるか触れないかまで吉田は近づけるが、いきなりは触れなかった。
”い、いつ来るの...”
百合は目の前で振動する器具に目が釘付けになる。
「百合さん。下の手を動かしなさい。」
冷静に吉田が命令する。
百合はいつ来るか解らない刺激を待ちながらも、自分の股間を触るしかなかった。
「..あっ...」
遂に百合の口から嗚咽が漏れる。
それは器具を当てられたからではなかった。
あまりの羞恥と、器具からの刺激の想像、男たちの視線に耐え切れなくなった嗚咽であった。
”だ、駄目...”
声を上げてしまった唇を百合はかみ締める。
”感じてなんてない!! こんな脅迫じみた行為で!!”
百合がそう思った時だった。
吉田は百合の乳首に器具を当てた。
鋭い振動が、百合の体を駆け巡る。
「きゃああああっつあっつあっつあっ...」
その自分の乳首から流れる感覚は、想像以上の電撃が走る感覚だった。
”あわ..わわああ”
百合の思考もまとまらなかった。
吉田の憎らしい顔と、周りの男たちの視線を浴び、まるで動物園にいるかのような錯覚だった。
空気で動かす蛙のおもちゃの様に、白く長い百合の足が、半分痙攣しながら伸びる。
無我夢中で、吉田が持っていた器具を跳ねつけどかす。
”こ、こんな...”
物凄い衝撃に百合は驚いていた。
「乳首の感度は良好ですね。」
吉田は器具のスイッチを切ることなく百合の乳首を眺める。
「そ、そんな言い方しなくても!」
百合は吉田に反目の言葉を吐くと同時に、
百合の明らかに初めより高さが増大した乳首をその場にいる多くの男たちが注視していることに気づく。
”み、見ないで...”
百合自身、自分の乳首が硬くなっていることに気づいていた。
慌てて、変化のあった乳首を視線から隠すように、手のひらで覆った。
「検査の邪魔ですから、恥ずかしいからって隠さない!」
吉田は、露骨な視線すらかわさせる気も無かった。
「別に誰だって乳首ぐらい勃起するでしょ。」
哀れもない言葉を百合に掛けながら吉田は、百合の体の変化を周りにも知らしめた。
「誰が、やめて良いって言いましたか? 早く自慰に戻って逝ってください。乳首は手伝ってあげますよ。」
吉田は振動する機器を手に握り締めながら、百合がまた自ら胸を隠すのをやめる事を待った。
”こ、こんな中で...許さない。”
百合は心で思ったことを口に出せず、絆創膏に手を戻し、勃起した乳首を皆に晒すしかなかった。