さくらは、与えられた部屋の時計を眺める。
昼過ぎに、この場所に来てから、かなりの時間が経過していた。
”もう、12時....”

さくらは、精神的に、非常に疲れたようだった。
据え置きのベットに、身を投げ出すと、すぐに睡魔が襲い、そのまま眠りについてしまった。

「さくら様.....お支度を。」
その声で、さくらは、自分が、寝てしまったことに気づく。

”け、けど誰?”
ドアの外に視線を向ける。

さくらは、立ち上がり、ドアを開けた。
「おはようございます。」
声を掛けてきたのは、真理だった。

さくらは、真理の姿を見て、昨日の真理の痴態を想像してしまった。
”そういえば、こ、この子を土足で.....”
さくらの脳裏に、自分のハイヒールが、真理に埋没していく光景が、浮かぶ。

「お着替えを。」
真理は、そんなこととも知れず、さくらの着替えを手に取った。
いや、真理にとってみれば、どんな痴態を想像されようとも、Aクラスの女性の記憶に
自分が残ったことの方が、うれしかっただろう。

さくらは、真理の手の中にあるドレスに視線を移す。
社長令嬢だったさくらが見ても、上質のドレスだった。

「素敵なドレス....」
さくらが、そんなことを思っている最中に、真理が、チューブ状の物をさくらに手渡す。
「お使いになりますか?」

「真理さん。これ何?」
さくらが、真理に確認する。
真理は、一瞬顔をしかめながら、つぶやく様に、さくらに伝える。

「...避妊と滑油のためのお薬です。」
さくらは、その言葉で、手渡されたチューブ入りの薬剤の意味を理解した。
”こ、こんなの使いたくない.....”

「い、いらないわ...」
さくらは、顔面を蒼白にしながら、真理に返答する。
それでも真理は、引き下がろうとしなかった。

「さくら様....けど、これには、筋肉を緩める作用もあるんです。」
「念のためにも....」

真理は、説得を続ける。
実は、支配人に、必ず、服用させるように言付かっていた。
「さくら様、Aクラスの方は、自分でお仕事を選択できるんですから、本当に、念のためです。」

さくらは、真理の説得を熟考する。
”そ、そうね....念のため”

さくらは、真理に、確認をする。
「こ、これを塗ればいいのね。」

真理は、さくらが、服用する決意を固めたことで安堵する。
「はい。  これに付けて、子宮口をふさぎます。」

真理は、シリコン製の物体をさらに取り出す。
ペッサリーといわれる避妊具だったが、さくらは初めて見るものでおぞましく感じる。

「真理さん。そ、それ何?」
さくらは、見せ付けられたペッサリーをいぶかしげに見る。
「さくら様。 ペッサリーです。 ご試用になったことありませんか? 」

その言葉を聴いて、納得する。
初めて見たものの、さくらは、ペッサリーという器具があることは知っていた。
「そ、そんな物使ったことないわ。」

当たり前だろう普通の女性が利用するものでは無かった。
「...」
一瞬の間が空き、真理が、さくらに話しかける。

「さくら様。 私でよければお手伝いしますが...」
この時点でさくらは何を手伝ってもらえるか解らなかったが、好意と受け取る。
「お願い。」

さくらはそう答えた。
「まずはドレスにお着替えください。」
真理は、ピンクのドレスをさくらに手渡す。

「解ったわ。」
さくらはそういって、ドレッサールームに入る。
”がんばらなくっちゃ.....”

必死にそう思いながら、さくらは、ドレスに着替える。
名前のとおり、桜色のドレスは、清楚なさくらに良く似合っていた。
その容姿は、ドレッサールームから戻ったさくらの姿を見た真理の表情からも見て取れるようだった。

「お綺麗です...」
若干胸元の開いたピンク色のドレスを纏ったさくらは、同姓の真理から見ても可憐だった。

そう言いながら、真理は、さくらの足元にひざまづく。
「失礼します。」
そういいながら、タイトにまとわりつくシルクのドレスの裾に、真理は手を掛け、ゆっくりとめくり上げる。

”な、何?”
さくらは、真理の行動に驚く。
それでも真理の行為はとまらず、ひざ上までめくりあげた。

真っ白なさくらの太ももが蛍光灯の光をはじき返す。
「ま、真理さん。  な、何?」
さくらは驚いた声を上げる。

真理は、同姓と言っても、これから行うお手伝いに上ずっていた。
それほど、さくらが、綺麗だった。
「こ、これを付けないと.....」

ペッサリーをさくらに差し出す。
さくらはそれで理解する。
”そ、そんな...いくら同姓でも.....”

「手伝ってくれるのはありがたいんだけど、つ、付けるのは自分でやります。やり方だけ教えてくれれば!」
さくらは、上ずりながら真理に返答した。
真理も、さくらの返答の意味を悟ったが、それは無理だと思っていた。

「さくら様...初めての場合、ご自分では無理だと...」
真理は、さくらに言った。
「ご自分の子宮口の入り口...解ります?」

それはそうだった。
さくらは、途方にくれてしまう。
”恥ずかしい....”

”同姓といっても、そ、そこまで.....”
ただ何が起こるか解らない現場に、この薬無しでは、行けないことは、さくらも解っていた。
ただ、何も言うことができなかった。

真理はそれを察したのか、ドレスの裾を太ももの上の方までゆっくりと捲る。
さくらは、それを止めなかった。
真理の目の前に、さくらの真っ白なショーツが現れる。

その腰の部分に、真理は手を掛ける。
そして、ゆっくりとショーツを下ろし始めた。

さくらは恥ずかしさで、俯く。
同姓の女性に、ショーツを下げられている。そう思うと、余計恥ずかしさが、こみ上げていた。
すぐに、ショーツは、さくらの足元に落ちる。

「さくら様 足を、少し広げてください。」
「え!...はい。」

さくらは、下腹部を露にしたまま、真理の前で足を広げる。
真理の目の前に、さくら自身を保護する郡毛と、その守られるべき場所が、見え始めていた。

真理は、そのまま、薬品のチューブから、自分の指に少量を塗る。
「少し、冷たいかも知れません。」
真理はそういって、さくらに、指を伸ばした。

「あっあう。」
さくらは、声を上げてしまった。
”こ、こんな感触....”

さくらは、生まれて始めて、自分以外の指の感触を感じていた。
しかも同性の指だった。
真理は、薬品を塗布するため、さくらの溝にあわせて指を前後させる。

”こ、こんな感触なの....”
さくらは、自分の姿が情けなかった。

すばらしいドレスの裾を捲くり上げられながら、女性に、自分をさすられている。
別に、性的な行為ではなく、どちらかと言うと、医療行為に近いものだったが、それがなおさら恥ずかしかった。

考えるだけでもおぞましい言葉が、脳裏に浮かぶ。
”気持ちいい...”
”そ、そんなことないわ。”

その考えを振り払おうとすればするほど、感覚は、敏感になっていた。
「さくら様。  指を入れますね。」
真理のその言葉と同時に、さくらは、自分の体が耐え切れない感情を抑えることができなくなっていた。

「ああっつ。」
思わす声を上げてしまう。
それが、余計、さくらの感情を煽ってしまった。

真理は、黙々と作業を続ける。
目の前で、自分以上の綺麗な子が、快感を抑えながら、震えている。
その小刻みに震える膝を見ながら、真理もまた変な感覚が起こる。

”さくらさん。  すごく敏感....”
そう思いながら、さくらの内部に、薬を塗布する。
「器具入れますね。」

そのまま、ペッサーリーをさくらに装着する。
「この場所です。  次回からは、自分でできますか?」
真理は、そう言いながら、指を引き抜いた。

「あ、ありがと...はう。」
さくらは、引き抜かれる感覚に、嗚咽を漏らす。

「....」

真理は、さくらのドレスの裾を元に戻す。
裾を戻してしまえば、今の行為がまるで嘘のようないつもの光景に戻る。
ばつが悪そうに、2人は沈黙してしまった。

上気したさくらの頬をみながら、真理が沈黙を破った。
「後、30分ほどでオープンです。 準備が終わったら、ホールに向かってください。」
真理はそういって、さくらの部屋を後にした。

”恥ずかしかった....”
さくらは、一息つく。
同性に見られることが、これほど恥ずかしいこととは思っても見なかった。

それでも、そんなことは、言っていられなかった。
”あと、30分”
さくらは、今日、一日が、無事に終わることを祈りながら、早めに、ホールに向かうことにした。

早めだったこともあってか、女性たちは、まばらだったが、少し待つと、ほぼ、全員が集まる。

「それでは、Openしますので、セットください。」
支配人が、声をかける。
Aクラスの女性達が、一斉に、指定の位置に向かう。

”ど、どこに行けば....”
さくらが、躊躇している内に、中心付近のソファーは、満席になっていく。
結局、さくらは、余った端の方のソファーに座った。