男は、さくらよりも、このClubに詳しい様だった。
さくらより早く、片手を上げ個室に移動する事をアピールすると、すかさず、Bクラスの女がひれ伏す様に、
席に着いた。

「御移動でございますね。」
さくら担当のBクラスは、真理であった。
もちろんAクラスは、誰でもBクラスを指名できたが、さくらは真理を指名していた。

さくらの豪華なドレスとは違い、地味なOLの制服姿で床に正座する。
男は、Bクラスの真理には目もくれず、無視したまま、個室に移動しようとして一瞬止まった。

「そこのB、こないだのショーで漏らしながらヒクヒクしてたさくらの相棒だな?」
男は面白そうに真理を見つめる。
「お前もこい。」

それは、真理にとってありがたい話しだったが、さくらは嫌だった。
「ま、真理さんは関係ないわ。」
真理に、この男の指を丹念に舐める自分の姿を見せたくなかった。

ただ、男は最強の武器を持っていた。
「せっかくこのBのために、こいつをあげようと思ってたのにな。」
金貨を1枚2人に見せ付ける。

その効果は絶大だった。
真理は、必死にさくらを見つめる。
Bクラスがさくらに物申すことなどできなかった。
いくらホステスとは言え、Aクラスは、客の要望を断ることもできるからだった。

「わ、解りました。」
さくらは、自分の見世物の観客を増やしてしまう代わりに初めての金貨を手にした。
このクラブのルールは、客からチップをもらうのは、Aクラスだけであり、
この1枚のチップを本当に真理に渡すか否かの判断もさくらであった。

個室に入ると男はソファーに座り、真理に端に立っているように申し付けると、
たたずむさくらに、男が命令をした。

「ほら、早く舐めろ。」
屈辱的な命令であった。
男は特に手を持ち上げることもしなかった。

”もう、やるしかない...”
男の前に立つと汚なそうな手に、さくらの細くしなやかな指が触れる。
立ったままでは、うまくいきそうに無く、さくらは仕方なく、男の前の床に座った。

それは、王様に仕える奴隷のようで屈辱だった。
どっしりと股を横柄に拡げた足元にさくらは正座するしかなかった。

”こ、こんなの嫌...”
こんな男の前で床に正座するのだけで嫌だったが、自分の意思で、
この男の手を持ち、その指を舐めなければならないと思うと、屈辱感が沸く。

そう思いながらも、男のごつい手を捧げ持つと、柔らかなさくらの唇にその指を持ち上げ、
軽くキスをした。

”嫌....”
これで終わりにならないかと、男の顔を見上げるが、それで許してもらえる訳はなかった。
「綺麗にお前の舌で舐めあげて俺の指を掃除してくれよ。」

絶望的な言葉だった。
さくらは、口を開けると、ゆっくりと舌を伸ばす。
屈辱と悪寒でさくらの舌が震えながら、伸びる。

小さな口元から伸びるその舌だけで興奮してしまう男の方が多いかも知れないほど、
妖艶で、さくらには似合わない表情だったが、男は動じていなかった。

”あああっつ”
さくらの舌に、男の指の感触が伝わる。
さくらは、丁寧に、男の一指し指を舐めあげ始めた。

もう何も考えられなかった。
必死に首と舌を前後させ、男の5本の指を必死に舐め上げた。

個室に静寂がたたずむ。
小さなさくらが立てる音だけが響いていた。

男は、何も発言しなかった。
まるで、さくらを味わうように、舐めあげるさくらの顔を男もまた舐めあげるように視線を注視しながら、空いている片方の手でブラ
ンデーグラスを回していた。

数分の時間が経つ。

さくらにとって、十分過ぎる程の時間だった。
「これでもう良いですか?」
さくらは、自分が塗らしてしまった男の手から顔を挙げると、終了の許可を求める。

「約束が違うぜ。」
男はこんなことでさくらにチップを渡す気など毛頭なかった。
「息子がピクともしねえ。」

それが答えだった。
「そ、そんな!! どうやったって無理よ。」
さくらが男に異論を唱える。

「お前のやり方が悪いんじゃないのか?」
男は冷静に返答する。
「裸になって尻ふりながら舐めるとかさあ。少しはエロくやってみろよ。」

さくらは、愕然とした。
ただ、初めて個室に入った時のことを思い出す。
宏美もまた同じような事をしていた。
”こうやってチップをもらうしかないの.....?”

さくらは、目の前が真っ暗になる。
宏美が躊躇無くチップを自分の性器に挿入した時には、さくらは宏美の人間性を疑ったが、
宏美がどんな思いだったか、今更ながら痛感する。

「...裸になんて....」
さくらは目の前の羞恥とコインを天秤に掛ける。
その時だった。

「とりあえず、胸だけで良いからさ、乳首晒せよ。」
男はさくらを催促する。
それだけで無かった。
コインを2枚取り出すと、机の上に先ほどのコインに乗せる。

「5枚にしてやる。」
このクラブのルールでは破格の条件だった。

「どうするんだ。 乳首出すか、やめるのか。」
その言葉にさくらは決断するしかなかった。

「...解りました。」
さくらは、この脂ぎった中年男に自分の胸をさらけ出す決断をしてしまった。

”こんな、こんな好きでも無い男に.....”
やっとの思いで決断したさくらに、男は容赦なかった。

「何が解ったんだよ?」

”えっ.....”
さくらは確認を迫られる。
もう男の言い成りだった。

「む、胸を御見せします.....」
それは、風俗嬢の言葉だった。
清楚なさくらの顔に似合わない言葉だったが、男は許さなかった。

「違うだろ? ”乳首ごらん頂いて、ちんちんを勃起させてください。”だろ?」
「......」

さくらは唖然とする。
そんな言葉が自分の口でしゃべれる訳もなかった。

が.....状況は許されない。
”私はClubのホステス.....”

「ち、乳首をご覧頂いて.....勃起してください。」
さくらは自分の声が、自分の耳に届くと羞恥で顔が真っ赤になっていた。

「何を勃起させるんだよ! 言いなおせ。」
男は、清楚なさくらが真っ赤になりながら必死に呟いている姿を見て欲情したようだった。
それは、余計にさくらを貶める。

「...す、すみません。」
さくらは、男に謝りながら、言いなおすしかない。

「乳首をご覧頂いて....ちんちんを勃起してください。」
さくらは、目が廻りそうなめまいを覚える。

”ちんちん...”
自分が何を言ってしまったのか混乱する。

男はにやつきながら、さくらを見つめる。

「あはははは。 エロいな。」
笑いながら、必要以上に、さくらの顔面に自分の汗ばんだ顔を近づける。
逃げることもできず、さくらは必死に視線をそらす。

「俺の目を見ながら、言ってみろ。」
それはさくらの羞恥を最大限に煽る行為だった。

さくらは男と視線を合わせる。
「ち、乳首....嫌...」
そこまでが羞恥の限界だった。

「で?」
男は許すつもりなど無い。
さくらは、限界を超えるしかなかった。
もう自分が何処に居るかも解らなくなりそうになっていた。

「ち、乳首ご覧頂いて...ちんちん勃起させてください!!」
二人の視線が絡み合う。
普通の生活ではありえないほど、みず知らずの中年の男と顔を寄せながら、視線を絡める。

中年の男は満足そうに笑う。
否、性が男であれば、誰でも満足できるだろう。
それほど、折れそうな白い百合が良く似合うさくらが上気し、卑猥な言葉が似合わず、
艶かしかった。

ただ、やっと終わった羞恥も、入り口に過ぎなかった。
「見てやるから、出せ。」

さくらはその言葉にまだまだ入り口に過ぎないことを再認識した。
もう逃げることも出来なかった。

背中に手を回し、ドレスのファスナーを下げる。
まだ、ドレスを手で押さえているものの、その手を退ければ、ブラしか身に着けていなかった。

”...見せなきゃ..”
自分に言い聞かせながら、ドレスを剥ぐ。
そして、真っ白なブラを露にした。

その姿は、自ら露出したとは思えないほど清楚だった。
細身の体に、白い胸元が踊る。
いわゆる巨乳ではなかったが、締まったウエストと細身の上半身からすると、
丸みがはっきりとした胸元だった。

「ほお。」
遊びなれた中年の男ですら、思わず感嘆の声を挙げてしまうほどだった。
さくらは中年の男の視線を胸元に感じる。
なんの遠慮も無く、注がれる視線で、これ以上の行為、

ブラを外すことに抵抗があったが、一気に外してしまおうと思っていた。
”どうせ、奪われるなら...”
そのまま、ブラの背中のフォックを外す。

一瞬ブラと胸の間に隙間が開くが、さくらの張りのある胸が柔らかそうに形を変えその隙間を直ぐに埋める。
さくらはもう片方の手でブラのカップを押さえているだけの格好だった。

”これを外したら....”
さくらが羞恥を堪えカップを外そうとした時に、中年の男から声が掛かった。

「外す前にさあ。お前の乳首想像するからどんな色形か教えてくれよ。」
男は、さくらの女性として守るべき場所の色形を説明させる気だった。

「.....」
さくらは困惑する。
”言えるわけ無い....”
ただ、男には言わせる権利があり、さくらは何でも許容するしかなかった。

「う、薄い桃色....で、小指の先ぐらいの乳首です。」
さくらは、身体的特徴まで、自分の口から言わなければならなかった。

「晒せ。」
男は手を振りながら、開帳を命令した。

さくらは目を瞑ると、カップを押さえていた腕を退けた。
真っ白なブラが、床に落下して行った。