失禁をしてしまった真理は、顔を紅潮させていた。
真理の足元には、自分の漏らした残骸が広がっている。
それを隠すどころか、シリコン製のゴムに伝わって滴る雫すら拭くこともできなかった。

「ウィーガチャ..ガチャ..ガチャ..ウィー」
そんな事もお構いなく機械は、真理の内臓を往復している。

失禁の羞恥が追い討ちを掛けたのだろう。
「あう..あう..あるうっ」
真理の嗚咽が言葉では無くなってくる。

「ま、真理さん!」
さくらは真理をいたわる様にそばに近づくが、どうすることもできなかった。
変に機械を触れば柔らかい真理の場所が本当に壊れてしまうかも知れなかった。

そんなさくらの気遣いも、真理には伝わっていなかった。
「あ..あ..あへ...」
真理の体の痙攣はとまらず、ヒクヒクとなりながら、漏れる嗚咽は、女性の声では無くなりつつある。

実際に、中を見つめる真理の視線は焦点があっていなかった。

”こ、壊れて...る?”
さくらは、真理が人間として壊れていくような錯覚を覚える。
小水は未だに漏れながら、腰がくねる。
それでいて何処を見ているか解らない視線だった。

ただ、不謹慎と直ぐに我に返る。
”壊れてなんか無いわ”

さくらは真理の体が壊れないように、
ローションをシリコンゴムに垂らすことしか出来なかった。

「ウィーガチャ..ガチャ..ガチャ..ウィー」
機械は、真理の体内から分泌油を単調に掻き出し続ける。
挿入されてからどれほどの時間がたったのだろう。
それでも機械の動きは1mmも変わることは無かった。

変わったのは、引き出されるときにシリコンにまとわり付く真理の中身が、
当初より多くむき出されるようになっていた。

「お願い!!止めてあげて!!」
さくらは痛たまれず、何処にいるか解らない麻子に叫ぶ。
「壊れちゃう!!」

さくらの絶叫に似た助けが会場を巡る。
ただ、会場の誰もが押し黙るように静かで、ただ、
「ウィーガチャ..ガチャ..ガチャ..ウィー」

という音だけが木霊する。
気が付けば、真理は嗚咽を発することも無くなっている。
鯉のように大きく口を開けたまま息をするのも困難のように痙攣していた。

「真理さん!!」
さくらが真理に声を掛けるが、もう返答が帰ってくることも無い。
そして、

真理のヒクヒクとした痙攣が大きな震えに変わっていく。
アラスカの流氷の上に全裸で放置されたかの様に、ガクガクと震え始めていた。

「ざわ..ざわざわ」
会場がどよめく。
さくらはそのざわめきに耳を澄ませると驚く会話をしていた。

『筋肉に力がはいんねえじゃないの?』
『拡がっちゃてるぜ』
さくらは慌てて真理を見る。
その間も会場では真理を描写する言葉が続く。

『中から出てこねえよな』
『女としてって言うか、人間として肛門拡げてる所、見られたらしまいだな。』

”そ、そんな...”
真理は震えながら放心していた。
会場の言葉の場所をさくらが見る。

”な、何これ...”
真理の肛門は大きく膨れ1cmほど外側に露出していた。
「み、見ないで!!」

さくらは、自分の事では無かったが、あまりの羞恥に会場の視線を遮る場所に立つ。
”ま、真理さん..こんな場所まで..”

”どうしたら良いの..私。”
さくらまで放心したように会場の真ん中で座り込んでしまった。

「あら、さくらまでどうしたの?」
麻子は未だに震え続ける真理に一瞥するだけで何事も起きていないかのように、会場に戻ってきた。

「あ、麻子さん。止めてあげて。」
さくらは、床に崩れたまま、麻子の足にすがる。

「良いわよ。  その代わり貴方がそこに座れば。」
冷酷な返答だった。
「そ、そんな...」

今の真理の様子を見れば”はい”とは言えなかった。
「早くしないと壊れるわよ、これ。」
そう言って麻子は、真理を指差す。

”...か、代わるなって..無理よ”
さくらは首を横に振ることしか出来なかった。

そのさくらの様子を見て麻子は笑みを漏らす。
「じゃあ、そうね...」
麻子はそう言いながら、会場を見渡す。

「そこの濃紺のスーツに黄色のネクタイのお客様」
そう言って麻子は1人の男を指差す。
明らかに脂ぎって、禿げ上がった中年の男だった。

指差された、その脂ぎった男は、慌ててズボンを直す。
さくらもその男の一物を一瞬眼にしてしまっていた。

こともあろうか、その男は、公衆の面前で自分を弄っていた。
麻子は男が服を調えるのを、笑いながら見ている。
「さくら、あの方の右手を舐めてきなさい。」

おぞましい要求を麻子がする。
明らかにその指は股間に触れて洗ってもいない。

さくらは、驚いた表情を麻子に向けた。
だた、麻子は何もいわない。
その間も、「ウィーガチャ..ガチャ..ガチャ..ウィー」と機械は動いていた。

「そ、そんな酷い。」
さくらが、麻子に言った瞬間だった。
麻子は予期していたかのようだった。

「お前が、もっと喘がないからよ。」
麻子は、事もあろうか、小刻みに震え絶頂を受け続けている真理の白い太ももを
軽く蹴る。

そして、さくらが持っていたローションを取り上げると、ポケットの中から、
何か赤色の粉末を取り出すと、そのローションの中に振りかけ、良く攪拌した。
一瞬だった。

麻子は何の躊躇も無しに、機械で蹂躙され続けている真理のその場所に、
大量のローションを垂らした。

「な、何をしたの!!」
さくらは麻子に詰め寄る。
「見てなさい。」

その効果は直ぐに現れる。
機械が順調に赤色の粉を真理の体内に運びはじめると、単純な震えから、
大きな躍動に変わる。

「あわああああわあわわわ。 ああ熱い。」
真理を固定しているロープが千切れそうだった。
「や、やめてお願い!!」
さくらがたまらず、真理に近づき、ローションを拭おうと必死になっていた。

「別に毒じゃないわよ。 普通の七味だから。」
麻子は笑いながら答える。

「ああ熱、あつい..ああああつ」
真理は壊れ始めていた。
のたうち回るとはこの事だろう。
もちろん縛られているので身動きは取れていなかったが、目が泳ぎ、悲鳴と共に、
口元から涎が垂れている。

「さくら。 早く冷やさないとまずいんだから。」
麻子がさくらに言う。
彼女がまずいと言う事は本当にまずいのだろう。

「早く止めて。」
さくらは真理を見ている内になみだ目になっていた。

ただ、麻子は無言で、中年の男を指差していた。

”た、助けなきゃ...”
さくらに選択などできなかった。

小走りで、中年男の下に走る。
”き、汚い...”
先ほどまで、脂ぎった腹の下で、一物を弄っていた指であった。

それでもさくらはその指を持った。
中年の男はぎらぎらした視線をさくらに向ける。

「舐めてくれるっていうからさ、チょびっと漏れた汁付けといたぜ。」
唖然とする言葉を吐く。
”どうするの...”
さくらは、男の指を捧げ持ったまま固まってしまう。

それでも、台上では真理がそれ以上にのたうち回っている。
「早くしないと壊れるよ。」
麻子が、台上から声を掛けた時だった。

さくらはあきらめたように、美しい唇を開け、指を口内に進めた。
「うっ。」
腐った脂のような感じであった。
味などわからないが、気持ち悪かった。

「柔らかいな。」
中年の男は容赦なく、さくらの口内で、指を捏ねる。

「うっ.あ」
さくらは、その指を引き離すと、麻子に向き直る。
「やったわよ。真理を助けて。」

さくらが、初めて経験した自分の汚れであった。
「汁付きのお味はいかがだった?」
麻子は、そう言いながらも。リモコンを取り出す。

そして機械が止まった。

さくらは真理に駆け寄る。
麻子が投げた鍵を使い、真理を椅子から開放する。
「大丈夫?」

さくらが声を掛ける。真理はどうにか意識を保っていたが、口から漏れる言葉は同じだった。

「あ、熱い..熱い..あそこ..解けちゃう」
実際に真理は自分の大切な場所に、熱い鉄の棒を入れられているようだった。

麻子が妖艶な笑みを浮かべながら、さくらに近づく。
「助けたいでしょ?」
明らかに怪しい。

ただ、さくらは頷くしかなかった。
麻子は有無を言わさないまま、さくらを後ろ手に手錠を掛ける。
「嫌!!」

そう言った時には遅かった。
さくらは手の自由を奪われる。
真理も同様に手の自由を奪われる。

「毒じゃないけど飲んじゃ駄目よ。」
麻子はそう言いながら、注射器の様な物を取り出すと、おもむろにさくらの口に突っ込む。
「な、何!!」

さくらの口の中に無味のぬるっとした液体が流れ込む。
吐き出そうとした時、麻子が意味深な言葉を吐く。
「消炎剤だから平気よ。吐き出したら、真理を助けられないからね。あっ消炎剤もそれだけだから。」

麻子は唯一の消炎剤をさくらの口の中に流し込む。
”こ、これが消炎剤...”

さくらの思考が回る。
この口の中の液体を真理の炎症部に塗れば良い。
ただ、手の自由は奪われていた。

それが、あまりにおぞましく、さらに、それが麻子の思惑だと気づくまでに時間は掛からなかった。