圭子は、自分に埋没させ、その芯に、自分の残骸が残るボールペンに、視線を落とす。
”私...こんな事を止められないなんて...”
圭子は、自分自身を呪った。
今まで、男性から、羨望の視線は、浴び続けていたが、侮蔑の言葉を投げかけらることは無かった。
そもそも、圭子に、侮蔑の言葉を掛けさせる隙も無かった。
それが...
女性として貶められる言葉を浴びれば浴びるほど、自分がこれほどまでに、興奮し、どうする事もできないなんて...
圭子は、唖然とする。
手に取ったボールペンを、自分の顔先に持って行く。
”....嫌。”
鼻先から、立ち上るボールペンの匂いがした。
それは、動物臭の自分の物..
圭子は、野田に声を掛けた。
「すみません。 早退します。」
野田は、先程のこともあり、何も言わず了承する。
圭子は、簡単に身支度を整え、オフィスを後にした。
その手には、ボールペンが握り締められていた。
圭子は、会社を出ると、自分が、握り締めていたボールペンに気付く。
街中を歩く時に、ボールペンを握っているのは怪しかった。
圭子は、その握り締めたボールペンをポケットに仕舞う。
”あっ...”
圭子のポケットには、底が無い。 自分で羞恥の行為のため、切り刻んでいた。
何気に、周りを見渡す。
今は、圭子に注視する者は、居なかった。
つれずれに、命令されるまでも無く、何気に、ボールペンの頭を、圭子は、自分の股間に沿わせてしまう。
立ち並ぶ高層ビル街。 昨日までは、希望に燃え、誇りに思っていた道で、圭子は、歩きながら、自分の股間の筋に合わせ、
ボールペンを前後させていた。
”も、もうだめ....”
圭子は、自分のショーツに移る自分の液体を感じていた。
立ち止まり、路上で必死に股間を擦り、嗚咽を堪える。
それは、余りに快感な行動だった。
「あっ!」
圭子の嗚咽が漏れる。それは、快感では無く、スーツ姿のサラリーマンと視線が会ったからだった。
そのサラリーマンは、訝しげに、圭子を見る。
路上で立ち止まり、美貌の女性が、若干、足を拡げていたのだから、そう思われても仕方が無かった。
圭子の背筋に鳥肌が立つ。
慌てて、その場から、立ち去った。
”き、気持ち良い...”
圭子は、サラリーマンの視線が痛かったし、恥かしかったが、それが、自分の求めていた物かも知れないと思う。
そんな事を思いながら、体を火照らせ、自分のマンションに辿りついた。
自分の部屋の鍵を開け、部屋に入る。
玄関のドアを閉めたところで、圭子は、抑えていた感情が、切れる。
靴も脱がず、膝を廊下に落とし、自分の股間に手を持って行く。
もう圭子のショーツは、役に立たないほど、湿っている..というより濡れていることが、解っていた。
下着の上から摩るなどと言う事は無かった。
タイトスカートを太ももの上まで捲り上げ、ストッキングとショーツの中に自分の指を這わせた。
「あああああ...オナニーするの..変態...」
圭子は、顔に似合わない卑猥な言葉を声に出した。
今日、一日耐えていた事だった。
自分の本能を口にすることが、こんなに快感に繋がるとは思っても見ないことだった。
圭子は、数十秒で駆け上る。
両手をショーツに突っ込んだまま、背中をそらして、絶頂に上った。
「...ぁぁ。」
圭子は、玄関で果てる。
それでも、まだ逝き足りなかった。
帰り道カバンに仕舞ったボールペンを取り出す。
そして、そのボールペンを性器に沿わせる。
ぬめりの乗ったボールペンに、圭子は、発情した眼差しを向けると、そのまま、自分の口に持って行く。
”私...落ちるわ。”
舌を延ばし、ボールペンを口にする。
酸え、生臭い味がする。
それでも、やめることができず、圭子は、携帯を取り出し、自分の痴態を収めた。
画像になった自分を確認すると、さらに興奮が増す。
うつろな目になった自分が、性器に埋没させた文房具を口にしている。
”見せたい...”
圭子は、自分の姿をつれずれに送信する。
”どんな返信が来るのだろう..”
圭子は、そのまま、廊下に崩れ落ちた。
圭子は眠っていた。欲情を暴発させ、暴走後、眠りに付いた様だった。
”ぶぶぶぶぶぶ”
圭子は、自分が、眠ってしまっていた事に気付く。
”失神した?”
そう思って、バイブレーションする携帯を確認する。
”私...送信したのね。”
そう思ったのは、つれずれからの返信が、来たからだった。
圭子は、携帯を操作し、メールを確認した。
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圭子! めちゃくちゃ綺麗じゃん。
びっくりしました。
それは置いといて、
この顔で、自分の舐めてるんだ。
これで、圭子の全てを見ちゃったんだね。
今、圭子の性器の写真と顔の写真見比べて、僕も楽しんでます。
自分を晒すのって気持ちいいだろ?
どうだい。男に、2枚の写真並べられて見比べられる心中は?
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圭子はつれずれからの返信を読み、背中に鳥肌が立つのを、感じる。
”見比べる...”
男が、自分の写真を並べ、比較していると思うと、収まっていた性欲がまた高ぶる。
圭子は携帯で、つれずれに返信のメールを出す。
ただ、返信を打っている間も、片方の手は、股間に伸びていた。
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綺麗だなんて..あまり言われたことないから嬉しいです。
私の見てるんですね。
比較なんてしないでください。恥かしいです。
けど、もっと見て欲しいとも思ってます。
つれずれさんの見たいこと何でもします。
命令してください。
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圭子は、メールを送信して気付く。
今まで、一方的に命令されていた物を、自分から命令のお願いをしている。
そう思うと、股間をなぞっている速度が増した。
つれずれからの返信は、直ぐに戻ってくる。
自分をまさぐっている指を離す事無く、携帯を確認する。
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圭子は、何でもしてくれるんだ。
さすが淫乱女だね。
じゃあ、遠慮なくって..普通の子じゃしないことをお願いするね。
前に送ってもらったボールペン突っ込んだ、性器の写真、見ずらいんだよね。
毛が邪魔で...
全部、剃っちゃった写真送ってよ。
じゃ、宜しく。
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圭子は、つれずれの返信を読む。股間で動かした指も止まった。
”剃る...全部..”
つれずれの要求は、何時も自分の想定を越えていた。
既にずり落ちていたショーツと、スカートの隙間から、自分の股間を見る。
多くは無いが、黒い陰毛が生えている。
”これを剃って欲しいのね...”
自分が、風呂場で、剃り落とすことを想像する。
そして、子供の様に、剃り落とされた自分の性器を考える。
圭子は、後の事は考えられなかった。
そのまま、衣服を脱ぎさると、浴場に向かう。
”...本当に、何でも従っちゃう...私、淫乱..”
そんな自分が怖かった。
股間の処理をする経験は、圭子にはあった。
ただ、それは、水着を着る前のマナー程度で、全てを剃る、しかも、異性に性器を見やすくするためになんて事はした事が無かった。
股間に、石鹸をを塗布する。
”見やすくするのね...”
圭子は、剃刀を手に、自分の隠す場所を露にする行動に走った。
一刀で、かなりの陰毛が、圭子の体から離脱する。
圭子は、自分の股間を見て驚いた。
”こ、こんなに見えちゃうの...”
毛が生えていない小学生と違い、圭子の性器は、大人として発達している。
一瞥するだけで、股間から、自分の物とは思えない、異物が、飛び出ていることに気付いた。
一毛打尽にしてしまうと、余りに恥かしい場所が現れる。
真っ白な臀部に剃り跡が残る、その中央に、切れ目のような筋があった。
貝類の襞のような物が、出っ張っていて、その貝の口から、圭子は、液体を垂れ流している。
”恥かしい....”
自分で見るだけでも、陰毛を失った圭子の性器は、自分で見てもおぞましく、他人に披露するものでは無かった。
浴場から上がっても、羞恥の念は消えなかった。
ただ、後悔は、生まれない。
”見てもらうのね...”
自分から、見ず知らずの男性に、臓物の一部を露呈する準備を始めた。
圭子は、携帯カメラの前に、剃り挙げた自分の股間を拡げる。
命令されたわけでもないのに、股間に指を沿え、下の口を拡げるように、内臓をレンズに向けた。
「...あっ」
やはり、シャッターを切る際、に嗚咽が漏れる。
もう圭子は、写真を確認する必要も無かった。
「もう何も無い...」
剃り挙げた股間を摩りながら、携帯のボタンを操作する。
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もう、何も隠すものなんて無いんです。
こんな物でよかったら、見てくださいね。
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それだけを書き込み、送信した。
送信後、自分の無残な場所を見る。 可憐で、秀麗な眼差しの圭子の顔に似つきもしない、
淫乱な女の場所だった。
圭子は、その夜、つれずれの返信を待った。
何度も、自分を持て遊び、返信をまったが、つれずれからの返信は来なかった。
疲れ果てた圭子は、知らぬ間に、全裸のまま、自分のベットで、眠りに落ちていった。
次の日の朝、圭子が目覚める。まぶしいほどの日差しが、圭子に降り注ぐ。
「朝ね。」
圭子は、昨日の事が嘘の様に、すがすがしい朝を迎える。
ただ、無くてはならない、物は、一晩では、現れる訳も無かった。
恥かしさを押さえながら、ショーツを身に付け、出勤の準備をする。
そんな矢先に、携帯が鳴った。
「....」
圭子は、何も考えず、確認する。
メールには、今日のすがすがしい朝日を壊すようなつれずれからの返信があった。
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おはよう。僕の下僕。
僕の命令に、したがってくれたんだね。ありがとう。
会社には、遅刻しないで行くんだよ。私生活に支障が出たら、何にもならないからね。
お楽しみは、会社に着いてからだから、楽しみに出社してね。
お昼までには、羞恥に打ち震えることになるから...
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圭子は、そのメールを読むと、簡単な返信を打った。そして、会社に...羞恥の会場に向かった。
圭子は、玄関を開けると1人で呟く。
「そう、妄想が現実になっただけ...これでいいの。」
圭子は、颯爽と身を翻しながら、自宅を後にした。
数秒後、つれずれにメールが届く。
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これからもお願いします。 私のご主人様。
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(完)