車は、30分ほど走り続ける。
その間、安藤は、何もしゃべらなかった。
菜奈美には、車の騒音だけが聞こえる。

”何処に向かっているの?”菜奈美は、不安になっていく。
窓の外は、工場地帯と思われる、海辺の京浜地帯のようだった。

車が、寂れた倉庫の前に止まった。
「養豚場についたぜ。」安藤が振り向き、震える菜奈美に言った。

「養豚場? 何するの?」菜奈美は、こんな所で、畜産をする人がいるのか不思議に思う。
「は? お前を飼育するんだよ。」安藤が言った。

「私!!」菜奈美は、養豚場の豚が、自分の事を指していることに愕然とした。
安藤が車から降りる。
後部座席のスライドドアを開け、菜奈美の首に付いた鎖を持つ。

「ほら!」安藤は、そう言って鎖を引っ張った。
菜奈美は、安藤の行為に不安になり、シートにしがみつく。
「豚は、移動すると言う事を聞かないんだよな。」安藤は、一人事のように呟く。

「豚! お前は、俺の言いなりになるんだろ?」安藤が、菜奈美に語りかける。
「2,3日、飼われれば、3人とも開放してやっから。」やさしい声で諭す。

「...」菜奈美は、観念したように、のろのろと、車から降りる。
安藤にひきづられる様に、倉庫の中に入っていった。

倉庫の中には、雑然と、機械のようなものがあるだけで、ほぼ空だった。
中心部にあった重機の手すりに安藤は、菜奈美の鎖をくくりつける。

安藤は、うずくまる菜奈美の顎を持ち、顔を持ち上げる。
「いい顔だ。 豚の様に俺の指示に従えるか?」安藤が、菜奈美を脅迫する。
「...」菜奈美は、何も答えられない。

恐怖と不安が、菜奈美を襲う。
”ここでハイなんて言ったら..何されるか...”
菜奈美は、この状態になっても、安藤の指示に素直に従うわけには行かなかった。

「おい!どうなんだ?」安藤が、菜奈美の顎を掴んでいる手を左右に振りながらいった。
「何でもは...」どうにか否定の言葉を口にする。
「ほお?」安藤は、ポケットから何か取り出す。

「言いか?言うこと聞けば3人とも開放するが、言うこと聞かないなら、3人とも覚悟しな。」
安藤の脅迫は、それだけで止まらなかった。
「遊んでる最中に俺の機嫌を損ねたら、何でも言うこと聞く体にするからな。」

”言うことを聞く体?”菜奈美には、意味が解らない。
「暴力を振るうの?」菜奈美が、安藤に噛み付く様に言った。
「威勢がいい豚だな。」安藤は、笑った。
「暴力じゃ、言うこと聞かないだろ? これだ。」

安藤は、ポケットから取り出した物を菜奈美に見せ付ける。
「そ、それ!  嫌、嫌!」
それは、白い粉と、注射器だった。

「上物じゃないからな。俺らは、使えないんだよ。常用性が強すぎて、一回使うと廃人になっちまう。」
安藤は、菜奈美を薬物で脅し始めた。
「許して...」菜奈美が悲痛に訴える。

「お前は、可愛いメス豚だよな?」安藤が、菜奈美を、侮辱するようにいった。
「はい....」菜奈美には、選択することは許されなかった。

「言うことを聞くか?」さらに語る。
「はい..」もうそれしか言えない。

”私..何されるの”菜奈美の威勢は、吹き飛び、安藤の家畜になっていく。
安藤が、おもむろに、菜奈美の胸を揉む。

「なんて言うんだ?」安藤は、菜奈美に屈辱を与える。
”また...言うの?”菜奈美は、口惜しかった。
「気持ち良いです...」 菜奈美のプライドが、地に落ちた。

「ここで待ってろ!」安藤は、そう言って倉庫を後にする。
菜奈美は、安藤がいなくなっても、逃げる勇気も出なかった。

”私は、メス豚..”そう思うと悲しくなり、その場にしゃがみこむことしかできなかった。

また数十分の時間が流れる。
”私..ここに置き去りにされるの?”
何も無い倉庫の中で、若い女が、1人でただずむのは、怖かった。
”あいつに、何かされるよりまし...”菜奈美は、そう考えることにした。

その時、倉庫の外で、複数の人の話声が聞こえる。
菜奈美は、一瞬ひるんだが、その声が、若い女性の声であることに安心した。

「た、助けて!」菜奈美は、精一杯の声で叫ぶ。
”この格好を見られたら?”自分の半裸の格好を同性に見られる恥ずかしさが募るが、
そんな事も言っていられない。

「お願い! 助けて!」また必死の声を上げた。

「なんか聞こえない?...まじ?...なんか楽しそうじゃん。」
複数の若い子の話声が、聞こえる。

”助かった...”菜奈美は、少し安堵した。
「ここよ!」自分に気付いてもらうようにさらに叫ぶ。

複数の足跡が、近づいてきた。
3,4名の女の子が、菜奈美の前に立つ。
「誘拐されたの。 助けて..」

菜奈美は、その子達に訴えた。
「なんかドラマみたい!」一人の子が、菜奈美の姿を見て言った。
「やばくない?」もう一人が言う。

菜奈美の恐怖と苦渋など、全く理解しないという感じで、女達が、菜奈美に接する。
「見てないで、助けて!」菜奈美は、その子達の態度に唖然とした。

「面白い!」1人が、脇にあった長い棒を掴む。
その子は、汚いものを扱うように、菜奈美の脇をその棒で突っついた。
「やめて!」菜奈美は、この子達の常識を疑った。

「痛い。やめて。」菜奈美を突っつく行為を彼女らは、やめなかった。
”この子達も私を蔑むの...”菜奈美は、寂しかった。
”私が、こんなに困っているのに..”

菜奈美の気持ちを無視して、その子達は、棒きれで、菜奈美のブラウスを取ろうとした。
羽織っていただけのブラウスは、簡単に取られる。
「やめなさい!」 菜奈美は、その子達のいたづらに、我慢できず、声を上げた。

「結構、いい胸してる...むかつく。」ブラウスを奪った子が、菜奈美の体を見て、
豊満な菜奈美の胸を見下した。
さらに、ブラウスを奪った棒で、菜奈美の胸までも小突こうとした。

下着姿にさせられた菜奈美は、恥ずかしさで、胸を腕で隠す。
”なんで...こういうことになるの?”
”私、何か悪いことした?”

菜奈美は、自分に言い聞かせるように呟く。

「その破れかかったズボンも脱ぎなさいよ!」一人の子が、菜奈美に下着姿になることを強要した。

「嫌よ! 何でこんな仕打ちをするの?」
菜奈美は、その子に向かって言った。

「だってメス豚でしょ?」

”メス豚? メス豚!”菜奈美は、その言葉で、固まった。
「あなた達..」その言葉でいっぱいになる。

「何でも言うこと聞く、メス豚が入るって聞いたの。」
「言うこと聞かなかったら、安藤さんに言うよって言えば、何でもするって!」

その言葉に菜奈美の血が引く。
”こんな子達の言いなり...”  
菜奈美は、安藤の仕打ちに恐怖を覚えた。

「とりあえず、そこに土下座しなさいよ。」女が指示した。
「”私はメス豚なので、ご自由にご利用ください。”ってお願いしなよ。」
笑いながら、女達は、言った。

菜奈美は、覚悟して、同世代の同性に向かって土下座の姿勢をとる。
”嫌よ。こんなの...”
菜奈美は、格好は、したものの、発言に躊躇する。

「ほら!安藤さんに言いつけるよ。」1人が口にする。
[...私は、メス豚..ご自由に...利用ください。」
菜奈美は、屈辱で情けなかった。

その菜奈美を煽るように、女達が、笑う。
「ほんとに何でもするんだ!楽しい!」

菜奈美は、顔を起し、彼女達を睨みつける。
その視線を無視するように、1人が、先ほどの棒で、菜奈美の柔らかい胸を、
つぶすように、突っつく。

”やめなさい..”菜奈美は、胸の痛みを堪えながら、心の中で叫ぶ。
もう声を上げることもできず、身悶えることしかできなかった。

「やらしい!悶えてるよ。」菜奈美を罵倒しながらも、棒の動きをやめなかった。
”酷い..”菜奈美の美しい胸が、ひしゃげる。
菜奈美は、家畜のように扱われ、自分の胸の形のように、心が変形していく。

「早くその破れたスラックス脱ぎなよ。」
女達が、菜奈美をいじめ始めた。
「返事は!」強い口調に変わった。

「はい...」菜奈美は、返事をするしかなかった。
1人の子は、未だ、棒で胸を突くことをやめなかった。
菜奈美は、その仕打ちを受けながら、切り裂かれたスラックスも脱ぐ。

”惨め...”
菜奈美は、同性たちの前で、下着姿で打ち震える。
胸を棒で突かれたことで、菜奈美のブラからあふれる胸の膨らみが、赤くなっていた。

「何させる?」互いに女達が、菜奈美の前で相談を始めた。
「○△□....」菜奈美にとって恐ろしい言葉が聞こえる。

”お願い...許して..”菜奈美は、彼女らを見つめることしかできなかった。
一人の女が、菜奈美を見つめる。

「豚さん、おなかすいた?」菜奈美に向かってたずねる。
1人が持っていたコンビニのゴミ袋から、昼食の残りと思われる
器を菜奈美の前に置く。

カバンから、ペットボトルのウーロン茶を取り出し、その容器に注いだ。
パスタの残りカスとウーロン茶が混じり、油が表面に浮いていた。

「足りないわね。」別の子が、オレンジジュースを継ぎ足す。
「私はこれ!」そう言って炭酸飲料を混ぜる。

容器には、汚濁した液体と油が浮いていた。
「さあ、お食べ。」
主格の女が、菜奈美に薦めた。

”汚い... こんな物..”
菜奈美は、薄汚れた液体を眺めて、今から自分に起こることに、眩暈がした。