先週は日が変わらないうちに帰れた日が一度も無かったので(飲んでた訳じゃないですよw)週末はガス欠になってしまった。
おかげですっかり書くのが遅れてしまったけど、前回の続きを。
ちなみに結果的には引っ張ってしまった形だけど、元々は1回で書く予定の日記だったんで、はっきり言ってしまえば意外な展開も大したオチも無い話です。

で、その元値6500円のお酒を飲んだ時の話。

元々自分は酒に限らず食事でもそうだけど、今までそんなに「高い物」を飲み食いした事がない。
酒で言えば…せいぜい昔に地元の友人が東京に遊びに来た時、せっかくの機会だしその友人は実家暮らしで金が余ってるって言うし、自分はフリーになりたてくらいの頃で会社員時代との収入差にウハウハ言ってた頃だったんでw(…麻雀日記の頃から日記を読んでいる方なら分かると思うけど、単に会社員時代の給料がカス過ぎただけの話です)たまにはパァっとってんで飲んだワインと、後は某夫妻の結婚祝いで飲んだ時のシャンパンくらいしか記憶にない。
(ちなみに値段は前者が13000円くらい(今は値段が変わったんではっきり覚えてない)で、後者は9800円)

BARなんかで一人で飲む時の酒も、どんなに高くてもショットで2000円を超えるものは飲まない(飲めない)し、2000円クラスのものを飲んだ時は他を自重して、会計で5k…つまり普通の飲み会の会費くらいの額を超えないくらいには調整している。

でも稀にそういう高級品を飲み食いした時に、今まで漫然と持っていた感覚がある。それは、

「確かにモノは旨くなるけど、値段が一定以上を超えてからは、金額と満足度が釣り合わなくなる」

というものだった。
そしてその感覚を、その6500円の酒を飲んだ時により強く実感する事になった。

せっかく安く飲ませてもらった店主に失礼になる事を承知で、あえて正直に書くと、その酒の味自体は確かに旨かった。
味覚を文字で表現するとどうしても陳腐になってしまうので詳しくは書きようがないけど、俗に言う「安酒」では絶対に出ない味とでも言うんだろうか。
ただ…これを元値で飲んだとして、それでその支払価値に比例する満足感とか幸福感?を感じられそうかと言われたら、答えはNOになってしまう。
確かに旨いけれど、やっぱりその額は出せない。

また別のBARで飲んでいた時にもその店主が言っていたのは、特に「高い酒」というものは値段に様々な付加価値的なもの…ダイレクトに言えば、味以外のものが加算されていると。
それはまさしく「数の稀少さ(レア度)」だったり、後は衣服や貴金属ほどじゃないにせよ「ブランド」的な色合いもあったり。
毎年その年のボジョレーを置いている店に「結構値が張りますよね」とダイレクトに言っちゃった時も、「半分以上は運送費ですから」とあっけらかんと言われた事もある。
上に書いた13000円のワインも、店主曰く「もう在庫がわずかになって二度と入手出来ないから」ってんで、現在同じ物を飲むと28000円する。

例えば一本1000円のボトルと5000円のボトルを飲み比べれば、そりゃ確かに5倍くらいの旨さの差が明らかに分かる事が多い。
だけど5000円のボトルと50000円のボトルを飲み比べたとして、それで10倍旨いかと言われたら、逆にアリな方がおかしいのかも知れない。
そしてその「値段に占める味以外の割合」は、そのモノの値が上がれば上がるほど増えるんだろう。

やっぱり酒みたいな嗜好品は特に、理由もなく(自分の経済傾向以上に)背伸びしちゃいかんな…という事を改めて思った。
この6500円の酒で満足出来るかどうかは、何も舌の痩せ肥えなんて全然関係なくて、ただその6500円がその人にとってどういう価値を持つのかという事だけな気がする。
一万円が千円くらいに扱えるほど「桁違いの経済力」があれば、自分も満足出来たかも知れない。

あーあ。ほんと貧乏って嫌ですね。(…結局それがオチかいw)


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