書くペースが少々チンタラし過ぎている気がしてきたんで、旅行話の続きを今回はちょっと長めに。

札幌に着いた自分は、その空気の冷たさと見慣れない景色に新鮮な感触を覚えながら…少し早目の昼食を摂る為、市営の地下鉄に乗り込んだ。
札幌と言って真っ先に思い付く食べ物と言えば自分はラーメンだったが、ラーメンは嗜好性が強くて好みが分かれる(と自分では思っている)ので
「何かを参考にする」という事が難しくて当たり外れが大きい。それに別に東京でもいくらでも食えるし、ってんで今回は除外する事にした。

「現地ならでは」の食べ物で昼にでも食える物…となるとやっぱりここ札幌が発祥と言われるスープカレーかな、と思って向かった先の店がここ。
事前にネットで軽く調べた時に評判がそこそこ良く、少なくとも外しはしなさそうだと思って決めた。

札幌の駅舎にしても、そして店に行く為に乗り込んだ地下鉄にしてもそうだが、札幌の街は想像よりもずっと栄えていてかつ近代的だった。
札幌の駅前は…以前に名古屋に行った時のイメージにかなり近い。そして名古屋駅前よりも一回り栄えていて都会的だな、という印象を受けた。
(…こう書くと名古屋在住の方々からブーイングを浴びそうな気もするがw)
後に泊まったホテルで飲んでいた時にも、店員が「旅行で来られた皆さんは、予想より都会だと言って驚かれる方が多いです」と言っていたし。

店には正午ちょい前あたりに到着した。
滅多に食べない朝に弁当なぞを食ったおかげでイマイチ腹が減ってなかったが、混雑する前に行った方がいいかなと思ってそのまま店に入り、
引き続き金銭感覚半崩壊中につき一番高い「チキンベジタブルスープカレー」を注文。しかも腹が減ってないのに「大盛り無料!」の誘惑に負けて
つい大盛りにしてしまう。だって普通盛りだと200g(大盛りで300g)って言うしさあ…普段ココイチとかだと400g食ってるし、まぁ大丈夫だろうと。

そしてしばらくの待ち時間の後、出てきた料理の写真がこれ。



ライスとスープカレーの量の差を見ても一目瞭然だけど、とにかくライスに対してカレーの比率が半端なく高い。
しかも写真では少々分かりづらいんだけど、カレー皿の中身は鶏肉と野菜が隙間なくギッシリと入っていて、最初は間違えてライスじゃなく
ルーの方を大盛りにされたんじゃないの?と思ったくらいだった。「米1:カレー9」くらいの比率で食べたカレーってのは生まれて初めてな気がする。

後半は満腹のあまりパンパン状態になってしまったけど、しつこくない味とほどよい辛さのおかげで飽きが来ず(…料理漫画みたいな表現だがw)
なんとか無事完食し、しばらくの間はクソ寒い外を汗だくの状態で歩く事となった。

店の周りには特に観光が出来るスポットも無さそうだったので、そのまま札幌の駅まで戻る事にした。
次に乗る予定の電車まで2時間ほど時間があったので、札幌駅から徒歩でいける観光スポットと言う事で旧道庁(赤レンガ庁舎)に向かう。
あいにく空模様は今にも雨が降り出しそうかというほどの曇り空だったが、札幌を出発するまでは何とか降り出すことなく持ってくれた。

庁舎を一通り見終えた後、入り口から写真でも撮っておこうかと思ったんだが、
アジア系の外人観光客の集団が入口近辺で例のテンションでワイワイとやっていたため、何となく建物の写真を撮る気が失せてしまいw
代わりに庁舎庭園の池に居た鴨の写真を撮ってみた。ちなみに自分は鴨と言えばJ鴨さんくらいしか知らず、実物の鴨を見たのは今回が初めて。



…かなり接近して撮ったつもりだったけど、何だか訳の分からん写真になってしまった。やっぱデジカメが無いときついか。

庁舎を出てもまだ少し空きの時間があったんだが、バタバタするのが嫌なので余裕を持って駅に戻る事にした。
それに、この後は14時半発の特急列車に乗り込んで一気に釧路まで向かう予定だった…んだが、札幌到着時に買った指定券はあいにく通路側。
事前に「自由席の方が空いている」というネット情報を把握していた自分は、ならば早めに自由席ゲットの為に並んで…というのもあった。

事前情報通り、自由席はガラガラで余裕で2シートを一人で占有する事が出来た。
列車の乗車時間は4時間近いロングランになるので、まぁここは取りあえずゆっくりと落ち着く為にも?車内販売でビールなどを買い込んで
まずはグビッと、などとやっていると気が付いたら寝てしまっていた。寝台列車では熟睡出来なかったんで、元々少し眠かったのもあったし。

途中でついに雨が降り出した事もあってか、目が覚めた頃にはまだ17時にもなっていないのに車窓は完全に真っ暗だった(街灯もほぼ無いし)。
北海道の景色の堪能は車窓でカバー、などと考えていた事前の計画は簡単に頓挫し、いきなり「食ってばっか旅行全開」の様相を呈してくる。

18時過ぎに釧路に到着した。海が近いせいか、空気に潮の匂いが混じっているのがはっきりと分かる。
とりあえず予約していたホテルの場所に向かうべく、駅前に出て景色を一通り見渡すも…あら不思議、それらしきホテルが全く見当たらない。

いい加減なもので、予約していたホテルと言うのも「事前にネットでググって上のほうに出てきたホテルの中で良さげな所」でしかなくてw
故に「メジャーなホテルってんなら駅から近いだろう」などと訳の分からん思い込みをしていたんだが、ここで改めてガイドブックを見直してみると
「駅から徒歩12分」などと書いてあるじゃないの。まさに一人で「うはwww」となりながら、既に人がほとんど居なくなっている夜の駅前通りを
とぼとぼと歩く。夜で冷えてきた事もあるんだろう、札幌よりさらに空気が冷たく感じられたが、本土より空気そのものが乾燥している影響なのか
不快感のある冷風ではなく、どちらかと言うと心地のよい寒さという感じだった。

駅からかなり歩いて、ようやくホテルに到着した。
ホテル自体は非常に立派なもので、しかも部屋まで荷物を持ってくれたのは泊まった3箇所のうちでここだけだった。まぁ料金もここが一番高いが。
あと何でも部屋が空いているからとの事で、一人での利用なのに泊まった部屋はツインだったのも幸運だった。部屋が広いに越した事はないし。

部屋にホテル周辺の地図が置いてあったので、それを眺めながら…あらかじめ考えていた晩飯の店の場所までの行き方を検討してみるが、
釧路に4店舗あると言うその店はいずれもホテルからかなりの距離があり、少なくとも徒歩で行くと言うのは無謀とも思える場所にあった。
金銭感覚崩壊中につきタクシーの利用には何の抵抗もなかったけど、何から何まで点と点の移動じゃ味気ないし、昼に食ったスープカレーの影響で
まだ腹も減りきってない感じだったんで、「まぁ運動がてらに…」とか言うよく分からん理由の元、寒空の中を徒歩で店まで向かう事にした。

…次回に続きます。


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