前回の日記の続きという事でようやく、出発してから以降の話を一つ。

乗り込んだ個室寝台の予想以上の快適さに満足しながら、駅の売店で買い込んだビールを発車と同時に開けて飲む。
当たり前の話だけど、いつでも横になれる&勝手気ままな姿勢で過ごせるってのはやっぱり贅沢だと思った。酒を飲んだ状態では特にね。
試しに寝台に横になってみると、身長が約180cm(自称)の自分でも足を曲げたりする必要もなく、充分に足を伸ばして横になれたのも良かった。

次第に外の景色が暗くなってきて、窓からの光の反射で外がほとんど見えなくなって来たんだけど、
部屋のライトを消灯する事で明るさがほぼ同じになるので、夜中でも比較的外の景色を楽しめる。なもんで、そりゃついつい酒も進むってもんでw
ちょうどビールがカラになってほど良い頃合のタイミングで車内販売のアナウンスが聞こえてきて、ふと気が付いたら缶チューハイ買ってました。

21時を過ぎたあたりで、食堂車のパブタイムの案内が流れた。
食堂車は21時まで予約者専用となっていて、予約なしで入れるのはこの時間以降(〜23時まで)となっている。
さすがに予約云々までは考えなかったけど、せっかく寝台列車を利用したんだから食堂車も体験?しておかんと勿体無いってな貧乏根性も込みでw
最初から利用するつもりではいたんだけど、酒のせいかイマイチ腹が減ってないし、パブタイムの開始早々はお待ちかねの客で混雑しそうなので、
この最初の客が掃けるであろう頃合を見計らって、だいたい22時を過ぎたあたりで行ってみる事にした。

食堂車は事前に写真で見ると広そうな印象を受けたが、実際は車両の半分を厨房が占めている事もあって、座席の数などはかなり少なく感じた。
それでも幸い空席があったので、案内されて着席する。元々自分は一人で居酒屋等に行ける人間なんで、こういう場でも緊張感はほとんど無い。
しかも他の席では酔っ払ったオヤジの集団がウェイターの女の子に絡んでるし、ロビーカーから酔っ払いが頻繁に食堂車をスルーするしで、
少なくとも自分が居た時の食堂車の雰囲気は相当ブロークンだった気はする。でもまぁ旅行ってのはそういうのもアリかな、とは思うけどね。

旅行気分が既にMAXで金銭感覚が半分崩壊している自分は、ここでも迷わず一番高いセット料理(と言っても2.5Kだけど)を注文してみた。
その写真がこれ。



料理はもっと安っぽい&レトルトチックな物が出てくるかと思ったけど、思ったよりまともで美味しい物が出てきたので一安心。
あと一応、写真のワインは別途個別で注文したものなので一応…やっぱシチューっつったらワインでしょ、みたいなノリで気が付いたら飲んでました。
あと食堂車ってのはもっと揺れて食べづらいようなイメージがあったんだけど、実際は発車の瞬間の揺れ以外は本当に小さなもので、
特に難なく無事に食べる事が出来た。それに食堂車内部と外の温度差のせいか窓がスモーク状態で、外から覗かれない状態だったのも良かった。

食事を終えて部屋に戻った頃にはアルコールでだいぶ出来上がっていたおかげで、まだ日も変わってないのに記憶が散漫としているんだけどw
とりあえず仙台に着いた時の記憶がなく、それまでに早々と寝てしまった事だけは何となく覚えている。

人にもよるんだろうが、自分の場合は(酒が入っていた事もあって)眠りに着くまでは簡単だったんだが、
さすがに揺れや騒音のせいか、熟睡するまでには至らず…寝ている途中で何度も、途切れ途切れに目が覚めてしまうといった感じだった。
特に青函トンネルを通過するあたりから、その明朝の時間帯とトンネル内の騒音等も重なって「目が覚めた時の景色」の記憶が多く残っている。

朝5時、函館に着いたあたりで完全に目が覚めてしまった。
北海道の朝の景色を眺めながらしばらくボーッとしながら、朝の車内販売でいつの間にか買ってしまった海鮮弁当を広げて食べる。
ちなみにこの弁当の写真も一応撮ってあるんだけど、あまりにも食ってばかりの俗っぽい「THE・ブログ」になりそうなのでアップは止めときます。
(…既にそうなってる気がするけどw)

終点の札幌には11時過ぎに到着。およそ16時間のロングランだったが、個室だったという事もあって疲労感はほとんど無かった。
駅のホームに一歩足を着けると、出発した時とはまるで違う冷たい空気が身の回りを纏う。
それでも最初から服を着込んで来た事もあってか、比較的「暑すぎず寒すぎず」という感覚だったんで、気候的にまずは一安心という感じだった。


…次回に続きます。


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