何だかんだでやたらと長くなってしまった入院日記だけど、ようやくの完結編って事で今回はお送りします。

ようやく腰が「寝ている状態では特に痛みを感じない」程度にまで回復してくれたし、それに一刻も早く退院したいって思いもあったんで
そろそろ自力で立ち上がって歩けないものかと思って、5日目あたりに(特に主治医に断りを入れる事も無しで)試しに歩いてみる事にした。
あまり目立たないよう、消灯後の夜中に…まずはトイレまで自力で歩いてみた。幸い、自分の病室からトイレは目と鼻の先の距離だったし。

立ち上がって歩くという動作を取るとまだ若干腰が痛んだけど、それでも歩くのが無理というレベルではない。無事に用を足す事も出来た。
たった5日ほど歩いてなかっただけなのに、何だかとてつもなく久しぶりに歩いたような気がした。

病院にある車椅子は(重い病気を患っている患者さんの場合は分からんけど)原則的に「一人一台常備」という訳ではない。
あくまで移動などで必要な時に「一時的に借りる」形になるので、用が済んだら当然、その都度返却する事になる。
なのでトイレに行くような場合、ナースコールで看護師さんを呼んで車椅子を持ってきてもらって…って手順を毎度踏む必要がある訳だけど、
その面倒な手順と、その為にクソ忙しい看護師さんをわざわざ呼び出す申し訳なさからようやく解放されたのもまた嬉しかった。

それ以降は少しずつ歩く距離とか機会を増やして、しばらくは歩きのリハビリもどき?を繰り返していたんだけど、
それでも「屈む」「腰を曲げる」という動作に対してはどうしても恐怖心が拭えなかったし、もしもここで無理な動作を行ったりして
再び腰を痛めてしまう事だけはどうしても避けたいと考えるとどうしても、体の動き一つ一つがものすごく慎重にならざるを得なかった。

入院中に移された風邪の具合は未だ芳しくなく、しかも正直言って歩きが長距離&長時間になると自分の中でも「本当に大丈夫なのか…?」と
思う節もあったんだけど、やっぱり「寝て食って、後はオヤジのイビキと寝言を聞かされる」だけの入院生活からは早く脱却したいという
思いしかなかったんで退院予定日を一日早めてもらい、入院から7日後の金曜日の午前中にめでたく退院する事が決まった。

退院日当日の朝、病室で入院費用の請求書を受け取って「うはwww」となった後、受付へ行って支払いを済ませる。
けっこうでかい病院なので、病室から受付へ行くだけでも結構な距離がある。この距離を歩く時も…当然歩ける状態ではあるんだけど、
腰の違和感はまだまだ大ありだし痛みも多少残っている。このまま無事に治ってくれるのか、正直言って不安で仕方が無かった。

その後、前日の夜にまとめておいた荷物を抱えて病室を後にし、お世話になった看護師さんにお礼を言って病院を出る。
とてつもなく長く感じられた入院生活がようやくここで終わった。

…。

重い。

入院の際に、野球の場にいた元上司と見舞いに来てくれた現在の上司から色々と差し入れをしてもらったのは嬉しい話ではあるんだけど、
下着類から本・コップ・ティッシュ等の小物が山盛り状態で、結局パンパンになった大袋2袋を両手に抱えての退院となってしまった。
それがまたクソ重くて腰に負担が掛かりまくる。ものすごく勝手な言い草を承知で言うならば、持ち帰る時の事も多少は考えて欲しかった…。

この重い荷物のおかげでまた腰を痛めたらお笑いだな…なんて事を思いながら、本当にものすごくチンタラした速度で慎重に自宅に戻った。
自分は普段は人よりも徒歩スピードがかなり速い方でもあるし、追い越されまくる状況に何とも不思議な気分になったのをよく覚えている。

無事自宅についてしばらくして、何となく腹が減ったような気がしたので飯を食いに出た。ちょうど時間も昼のいい時間帯だったし。
近所のラーメン屋で久しぶりにラーメンを食ったら、今まで全く何も感じてなかったラーメンのスープが…異常なほどしょっぱく感じた。
はっきり言って食えたモンじゃないと思えるほどしょっぱい。途中で何度水を飲んだか分からなかった。
しかも大盛りにした訳でもないのに、半分ほど食っただけでもう満腹状態になってしまう。
何と言うか妙な所で「ああ、確かに俺は今まで入院してたんだな…」と、改めて実感させられてしまった感じだ。


…これを書いている今現在、腰の痛みはほぼ無くなりつつありますが…それでもまだ、完治までは至ってません。
と言うか正直、このまま完治しないような気もしてきました。ただ日常生活を送る上では特に大きな支障もないので、また暇が出来れば
ちょくちょくフリーにでも行って日記ネタを作っていこうかと考えています。


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