書くのが遅すぎて間延びしてきた入院日記だけど、一応まだ完結していない事もあるのでw 引き続いてこの話を。

痛み止めの座薬と飲み薬が効いてくれたおかげか、入院当初の強烈な腰の痛みも、日を追う毎に少なくなって行くのが感じ取れた。
3日目あたりになると、少なくとも寝ている状態の時では痛みは感じなくなって「もしかしたらもう歩けるんじゃ…?」とか思う事もしばしば。
(けどそう思っても結局は、いざ立ち上がろうとした時に絶望的な壁を感じて諦めるって事の繰り返しだったけど)

身動きが自由に出来ないがゆえ、一日のうち9割8分くらいが「寝る」か「(飯を)食う」しかない生活がしばらく続いた。
このうちの「食」の方は、最初にあった「入院中に出てくる食事」のイメージだと…それこそ粗食極まりない、どうせ食えたもんじゃないような
貧相な飯なんだろう、それに量だって年寄りが腹八分目くらいに感じる程度だろうし、どちらかと言うと大食いの自分からすると絶対に
物足りないと感じるだろうなぁ、などと徹底的なほど悪いイメージしか無かったんだが…実際はそのイメージはあらかた覆されてしまった。

さすがに豪華絢爛な食事とまでは行かないにせよ、少なくとも「何じゃこりゃ」的な「マズイ物」は一度たりとも出てこなかったし、
むしろ普通に鰻やら鯛やらが出てきた事の方が結構驚きだった(鯛の方は病院の創立記念日と偶然重なって出てきた物らしいが)。

あと食事の味付けはさすがに相当薄めにされていたけど、出身地&親の影響から自分は元々薄味嗜好なので何の問題もなかったし、
危惧していた「分量」にしても…これが逆に多すぎるくらいだった。何しろ一日中寝ているから腹が減る要素が無いし、それに3食の分量が
いずれもほぼ均等に出てくるのがまた結構辛かった。普段の生活が一日2食で、夜にドサッと食べる習慣が身についてしまっていたし。
朝8時に結構な量の朝食を食った後、昼12時にまた結構な量の昼食が出て来るんで「げっ、もう飯の時間なの?」とさえ思えるくらい。
(自分で身動き出来ない以上、腹が減ったら困るんで毎食何とか強引に食べ切ったけど、それでも特にこの昼はいつも一杯一杯だった)


少し話が逸れてしまったけど、とりあえずは3日目あたりまでは腰も順調で「この調子なら一週間掛からずに退院出来るかも」と思っていた。
がしかし…確か4日目に何故か突然、喉が痛み出したり咳が出るなど風邪に似た症状が出始め、その影響が腰に及んだのかは分からんけど
順調に痛みが取れてきていたはずの腰がまた痛み出してきた。それは夜中になるとさらに最悪になり、風邪の症状で喉が猛烈に痛い上に
どんな姿勢で横になっても腰が痛む。何かにしがみつきながら立ち上がった方が痛くないくらい。おかげでその日は一晩全く眠れなかった。

とりあえず腰の痛みはシャレにならんので、朝の回診の時に「また痛み出した」って事は申告したんだけど、風邪については黙っておいた。
うかつに「喉が痛い」なんて言って内科に回されたりすると、退院期日が延びてしまうかも知れない。それだけはどうしても避けたかった。
ただ後から聞いた話によると、腰痛の薬は神経系の痛み全般に効く作用があるらしく、そのおかげで(薬のスパンが開いてしまう)夜中以外は
薬の効果で喉の痛みも自動的に抑えてくれていたのが不幸中の幸い?だった。

腰の痛みの方は「ヘルニアの可能性もあるし、とりあえず診てみましょう」という話になり、翌日にMRIを受ける事になった。
(MRIって何ぞや?って方はこちらなどを参考に…)
このMRIには初めて入ったんだけど、これは別に身体に直接的な影響を与えるような機械ではなくて、単に狭い空間に20分ほど
押し込められた後はただ寝ていれば検査が終わる。何の問題もないような検査なんだけど、それでもこの機械は…正直、少し気味悪く感じた。

特にこの機械から発する音(この音はかなりうるさいので予めヘッドホン状の耳栓をされるんだが、それをしてもまだ相当にやかましい)が
何とも表現の難しい不気味な異音で…強引に例えてみるなら、SF映画で機械がぶっ壊れたり暴走し出したりする時の音とでも言うべきか、
そんな不気味な音を約20分もの間、クソ狭い空間で延々と聴かされる。閉所恐怖症の人ならちょっと難しいんじゃないかなぁって気がした。
自分は一応、大丈夫だったが。

この検査でもし…前述の通りヘルニアでも併発している事が判明したりすれば、それこそ一週間の入院では済まなくなって来るんだけど、
幸いにも「特にこれといった異常は見られないし、やはり痛みが引くのは時間の問題でしょう」って事を言われたのでホント安心だった。
それにようやく、翌日あたりにはまた少しずつ痛みも引いてきてくれた。


…むう、ちょっと書ききれんなぁ…って事で、あと一回だけ入院日記を続ける事にします。また次回。


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