久しぶりの麻雀雑感ネタになる今回は、入院中に差し入れしてもらった麻雀本に対する突っ込みを中心にお送りします。笑
前回の日記にも少し書いたけど、その本とは某麻雀プロ団体が監修している…いわゆる「あなたの麻雀の実力を検定します」系の本だった。
麻雀講座系の本の場合、目を引く&目を見張るような新しい記述でも載ってない限りはどうしても少々退屈になってしまうけれど、
「何を切る」系の問題も多く収録されているこの本だと退屈せずに読めそうだ、とか思いながらとりあえず初歩的な問題部分は読み飛ばして
巻末近くの「超難関クラス突破編(実戦問題)」をやってみたんだが…まぁ何と言うか、結果的には違う意味で色々と退屈しませんでした。
まず開始早々、のっけからジャブを食わされたのがこの問題。
(東2局東家・ほぼ平場・7順目) 











ツモ
ドラ
下家(南家)の捨て牌:





対面(西家)の捨て牌:





自分の捨て牌:





自分の河に
もある事だし、誰がどう見たって
は要らねーだろ、つーかこんなん問題になってるのか?とさえ思いながら解答を見ると、
何と正解は
切りだと言うのだ。その謎めいた打牌の解説は、以下の通り(原文まま)。
南家は純チャン、西家は国士無双ねらいの一直線と見受けられる。東家としてはピンフにもっていきたいが、相手の手が早く進むようであれば、
ポン・チーをしてでもテンパイを急がなくてはならない。その場合に邪魔になるのは
。あとから切ったのでは食われたり、最悪の場合、
敵のアタリ牌になってしまう。アタマはいつでも作れると考え、とりあえず切っておくのがよい。一手の切り遅れで泣きを見るのはつらい。
…。
とりあえず何が何でも
を切るんだという強い意志だけは感じ取れたが、それ以外は全く要領の得ない解答だという感想しかない。
そもそもこの形から(シャンテン数を下げて)仕掛けた方が早いと言い切る理由も分からなければ、ここで
を残す理由も分からない。
しかも対面はともかく…下家を「純チャン」と決め付けるのもどうかと思うし(単に手が早い可能性etc…だって十分にある)、こんな段階から
他家が変な打牌をしてるからと言って自己の都合で打つのを危険と言うのであれば、それこそブラフ一発で何も出来なくなる気がするんだが。
まぁ一歩譲って
切りも無くはないと解釈しても、
切りが不正解扱いされるのだけはたまらんなぁと思いながらも、気を取り直して次へ。
(南2局北家・24500点持ちラス目・6順目) 











ドラ
上家(西家・33000点持ちトップ目)の捨て牌:





上家のリーチ宣言牌である
を鳴くか(そして染めるか)どうかという問題。
いくらラス目(競技ルールなので3万点持ちらしいが)とは言え、このリーチに対してシャンテン数が下がらないのに危険牌二枚はきついし、
ここはスルーした上で奇跡の
引きか、さもなくば一通確定で追い掛けられるツモでもなければオリかなぁ…と思ってスルーを選択すると、
解答は何と
をチーして
を切るのが正解だと言う。
ピンズの一気通貫だけではあまりにも惜しい手であり、回し打ちをするにも苦しい手牌。西家のリーチが普通の捨て牌でないだけに、
かえって一枚も切られていないマンズでは待ってない可能性も高いので、GO!である。
…どんだけ都合よく解釈したらそんな解答になるんだと半ば呆れてしまったが、まぁ一歩…いや二・三歩譲ってゼンツするのも無くはない…
かも知れない気もするような気もするような気もする。競技ルールゆえにこの点差でも挽回が厳しいかも知れないし。知らんけど。
きっとこの著者は攻撃的な打ち筋を身上としているんだろう、などと適当な事を考えながら次へ進んでみる。
(南2局南家・32100点持ち2着目・7順目) 











ツモ
ドラ
上家(東家・24600点持ちラス目)の捨て牌:






ドラが3枚見えている上での早いリーチだから打点的には大した事は無さそうだけど、点棒状況的にさほど無茶をする場面でもないか、
いずれにしても
切りで様子を見て、勝負出来る形になれば追い掛けもありだろう(打点も結構あるし)、しかもこの著者は攻撃重視なんだし
さっきの形から危険牌2枚切れるんだったらこの程度は屁でもないだろと思って次頁を開くと、そこには「正解:
切り」の文字がデカデカと。
切りは、最もまずい。
をエイヤッと切るはめになってしまうのは、出来るだけ避けたい。
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚) ・・・
何といえばいいものやら、この
切りが「エイヤッ」ってんなら、さっきの無筋2枚は「ウオオンドリャアアア」くらいの馬力はあると思うのですが、
その違いというものが私にはよく理解出来ませんです。はい。
しかもこの解答たるや、見所はこれだけでは終わらない。
では何を切るかといえば、

のシュンツである。
を切って他家にワンチャンスだと言うことを教え、それによって
を捨てさせる。
この手は三色を狙えることでもあり、大回りしていこう。
…突っ込む部分があまりに多すぎて疲れて来るほどだが、とりあえず一つだけ言いたいのは、この形から
を切っているにも関わらず
まだ自分が和了する気でいる&和了出来ると思っているってどんだけ頭の中がお花畑なんですかと。そろそろいい加減にして下さい。
別に単に「切る牌の選択肢の一つ」という考え方をすれば、上記3例はいずれも「無くはない」と言える範疇の解答だとは思うけど、
著者のスタンスや根本的な打牌理由が支離滅裂な上、これ以外の打牌を曖昧な理由のまま不正解扱いするのはあまりにもひどい。
結局こんな調子で問題が続いたおかげで?この本で言う所の正解を出せずに不合格となってしまった自分は、最後にこんな事をのたまわれた。
このクラスの問題を何度も繰り返して学び、どこにミスがあったのかをしっかりつかんでください。それができたなら卒業免状を授与します。
…いりません。
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