引き続き入院日記を。

入院してベッドの上にただ横たわるようになってからも、特に大掛かりな治療(行為)と言ったものは実は何もなくて、
主治医からも「安静にしてればそのうち治りますから」とか、まぁ結構テキトーとも思えるようなリアクションしか無かった。
ただ毎食後に痛み止め(+筋弛緩剤)の飲み薬を飲むのと、あと最初に一回だけ…腰の痛みの強い時に、座薬での治療があった。

えーっと、座薬と言ってももしかしたらイメージの沸かない方も居るかも知れないのでw 念の為に言っておきますとですね、
もちろん座薬を入れるってのは「ケツの穴の奥に薬を突っ込む」という行為な訳でして、それを身動き出来ない自分が自力でって訳にも行かず、
うら若き看護師の女性がガッとやる訳ですよ。そりゃ看護師さんからすると、そんなもんは仕事の一環なんだし慣れてるかも知れないけど
やられる方からしたら恥ずかしいやら情けないやらで堪ったもんじゃなく、ホント勘弁して欲しいってのが素直な感想だった。

しかも怪我をしてから「周囲の人に出来るだけ迷惑を掛けたくない」との思いから、かなり長い間ずっとトイレを我慢していた事もあって
病室の上でベッドに横たわってから結構すぐのタイミングで尿意&便意(…なんか急に下ネタ連発になってすんませんw)を催してきて、
それを察してかどうかは知らないけど、看護師さんも「尿瓶を持ってきましょうか?」とか言ってきたりして。

でも4人部屋でアンモニア臭を漂わせるのも周りの人に悪いし、それにもしここで大をやるとなると、もし自力でケツを拭けなかったら…
などとぶざまな自分自身の姿を想像すると、とてもじゃないが恐怖のあまり病室で用を足す事など出来るはずもない。
なので何とか自力で車椅子を使ってトイレまで移動して(さすがに車椅子は看護師さんに押してもらったけど)、トイレに入ったら後はもう
「あとは自分で何とかしますから」と言って何とか自力で用を足して、これで一安心…かと思いきや、用を済ませて少し腰を浮かせた時に
少し無理のある動きをしたせいか、また腰に激痛を走らせてしまう。その痛みもまた今までに感じた事のない、重く鈍い激痛だった。

あわててボタンを押して看護師さんに来てもらうが、車椅子に乗り降りするタイミングでまた…これと言った無理な動作をした訳でもないのに、
まるで下痢をした時の腹の痛み方と同じような調子で、周期的にその激痛が腰にやって来る。その想像のつかない痛みのタイミングと、
その異種的な痛みに恐怖を感じて思わずトイレで絶叫してしまう。今から考えれば少し情けないが、この時はそれくらい恐怖感と痛みがあった。

何とかベッドまで戻った後にようやく一休みする事が出来て、睡眠もある程度は取る事は出来たんだけど、
いざ夜になるとこの昼寝?が尾を引いて全く眠れない。しかもこの4人部屋の他の患者さんは非常に様々なタイプの人が揃っていて…
まず俺の対面は普段の喋り声の5倍くらいの大音量なイビキをかく人で、その凄まじいうるささたるやもう…オーディオ機器を通したら確実に
ボリュームインジケーターが最大のまま微動だにしないぞってほどで、その人が起きてるうちに何とか熟睡するしかないと言った感じだった。

そして俺の左側の人は十二指腸潰瘍と逆流性食道炎(…整形外科病棟なのに何でそんな病気なのか少し不思議だったが)を患っていて、
ちょうど俺が入院したタイミングではまだ病名も原因も治療も分かってない時だったゆえ、夜中に限らずほぼ一日中、まぁその…
こういう書き方をすると申し訳ないんだけど「オエー」「ヴェー」の連続。死ぬほど辛そうで気の毒だなんて事を考えると余計に、眠れない。

そしてトドメは対面左のおじいちゃんで、この人は自分の患っている病気とは何の関係もなく、夜中になると寝ぼけて寄声を上げるという
素敵な方で、ようやくウトウトしかかった時に突然「@☆*¥$%!!」とハイトーンなヴォイスを炸裂させ、叩き起こされる事がしばしば。
入院中の絶対的な運動不足なども相まって結局、熟睡出来た時間ってのがほとんど無かったような気がする。


入院二日目になると、野球部の監督と現在の職場の上司が見舞いに来てくれた。
頭ボサボサ&髭ボーボーだったんで、こう言っては何だけど正直、あまり顔を合わせたくないって気持ちもあったんだけどね。

この時に職場の上司から「入院してると暇でしょ」とか気を遣ってもらって、本を3冊差し入れしてもらった。
入院してからは本当に暇だったんでこれは非常にありがたかったんだけど、この時差し入れしてもらった本ってのはそのうち2冊は麻雀本
(昔に会社の社員旅行で調子に乗って麻雀を打って、しかもその時に超〜確変を起こして会社の上司連中をかな〜りボコってしまって以降、
麻雀を打つ人間って事が職場でもバレてしまっている)で…そのうちの一冊は井出プロの良質な本だったが、あくまで初心者向けの本で
読んでも目新しい事は何も書いてなかったので、早々に読むのを止めてしまった。

そしてもう一冊は某プロ団体が監修している「実戦向けの本」だったが…信じられないような電波な記述が多くて、完全にネタ用の本だった。
そのネタ的な記述たるや驚くべきもので…っとこれは次回のネタって事で、その時にまたゆっくりと。笑


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