麻雀との決別についに失敗したのか、いつの間にかドス黒い世界に戻って来てしまった泉さんから久しぶりに「行きますか電話」が来た。
電話が来たその時点で残っていた仕事を強引に切り上げ、毎度の如く馬場のたぬへと直行する事に。

店に着いた時にちょうど泉さんの卓が立ったらしく、少し待つ事になってしまった以外は特にこれと言って普段と変わりもなく、
卓に着く前は特に何とも思わなかったんだけど、ゲームが始まって結構すぐのタイミングで…不思議と「今日は勝てそうだな」って予感がした。

特に根拠がある訳もないし、ひょっとしたら単なる自分の希望とか願望を勘違いして捉えているだけなのかも知れないけど、
不思議と麻雀中やギャンブル中にこういう気分になる時がまれにあって、そしてその時はだいたいが思った通りの好結果に繋がってくれる。
それが今日もまたしかりという感じで、今日は久しぶりに…麻雀のクソゲー部分を最後まで他人に押し付ける事が出来たって感じだ。

1G目はクソ待ちだろうが何だろうが、曲げたらとにかく必ずツモってくれるか河に当たり牌が飛び出てかつ、必ずと言っていいほど裏が乗る。
始まって20分も経ってないのに既に死にそうな顔になっている対面のI氏を尻目に、あっという間に点棒が6万点を越え、かつ飛ばしで終了。
カゴの中の現金が明らかに増えたと感じるのは本当に久しぶりだ。最近はずっと先制で「万両!」ばかり発声してたからなぁ。

しかも次の2ゲーム目に入っても好展開はやはり変わらず、大物手やチャンス手がやたらと入ってくる。
が、このゲームは後一歩の所で常に勝負手をかわされてしまい…気が付いたら結構な断ラスになってしまっていた。
ここで普段なら「今日はツイてるはずなのに何でだ」などという訳の分からん焦りとか、「なぜアガれん!」みたいな感覚になるんだけど、
何故か今日は「たまたま結果が出なかっただけだ、このまま行けば次は勝てる」って感じしかしなかった。いや結果論でなくてホントに。

その謎の予感だか願望だかが的中したのか、それ以降はまた幸運続きのインチキ臭い展開が延々と続いてくれる理想の形に。
そしてその中でも特に、インチキ臭をプンプンさせた和了がこれ。

 ドラ

胡散臭いほどの見事なツモのおかげで愚形が次々と無くなり、結局頭が無い状態でテンパってしまったので当然ダマに構えていたんだが、
ここで下家の親が不気味な先制ツモ切りリーチに打って出てきた。
あっちゃ、完全に仕上がる前なのに最悪だ…などと思いつつ「頼むから一発で勝負に値する(テンパイ)牌を引いてくれ…」と願いながら
気合を込めてそのリーチの順目に牌をツモってきたら、それは何と

「……  (うはww)

予想外のツモに、和了を確認する前に一瞬固まってしまった。こんなんで満貫とか申告出来るんだから、麻雀ってのはやめられません。
あと親の「そりゃねーだろ…」ってな表情が未だに忘れられん。まぁ確かに、自分がこんな和了されたらその時点でラス半と言いたくなるけど。

そして他にも、オーラスで2着目と100点差の超接戦を繰り広げていた時にも幸運があった。
俺も2着目も既に2フーロしていて逃げ場のない状況で、確か3着目だった泉さんが先制リーチをかますという厳しい展開に。
まだ聴牌してなかった自分はもう「頼むから2着目が前に出て刺され!」とそれだけを願っていたら、ものの見事に自分の切った牌を
下家の2着目がチー〜下家勝負〜泉「ロン」という最高の展開に恵まれてトップ。いやぁ、この和了の瞬間だけは泉さんが神に見えました。

ラス半を掛けた最終ゲームなどは特にインチキ度MAXで、ゲーム中ずっと自分ばっか和了してました(安手ばかりだけど)。
本当にこんな胡散臭い勝利は久しぶり。やっぱ今日の勝因は対面氏との相性…って、あまり調子に乗りすぎると後が恐いのでこのへんでw

結果:3−1−0−1 +13500

まぁ何と言えばいいんでしょうか、その、やっぱ麻雀打つなら「たぬ」だね。


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