19時頃、泉さんから「行きますか」電話が掛かってきた。

最近は仕事が忙しいと言うか「やってもやっても終わらない」と言った状態で、実は今日も作業が結構残っていたんだけど、
リーダーに「とりあえず**の部分はほぼ出来上がったんで、明日の午前中にでもあとちょこちょこっとやれば完成しそうです」などと
訳の分からん日本語で何となく出来上がったような印象を与えた後、そのリーダーが席を外した瞬間にもの凄い勢いで撤収して退社した。

本当は午前中どころか一日掛かっても終わりそうにないくらい残りがあるんだけど、とりあえず明日になれば
「いや〜、昨日は出来たと思ったんですけど…ちょっと原因不明のバグが沸いてきまして」などと適当に言えば何とかなるだろう。
(まぁそれは冗談としても、たまにはガス抜きするような遊び時間もないとちょっとね)

って事でいつも通り?馬場の新たぬへ。
店につくと上手い具合に泉さんの卓がワン欠けでオーラスだったんで、ほとんど待つ事も無くゲーム開始となった。


1ゲーム目は序盤はリードしていたんだけど、先制で平和手を曲げたら追い掛けられて放銃して12000…というお決まりの展開で
3着に転落したままズルズルとオーラスを迎えてしまった。

トップ目とは満貫直撃でギリ変わるかどうかってな離れた点差だったんだけど、そんな状況で8順目にチートイドラドラを聴牌した。
捨て牌は一九字牌と6pのみという見た目完全な順子手で、しかも待ちは3pという出アガリには絶好の形だった。
これはもしかしてもしかするとトップ目からの直撃で大逆転勝利も見えるんじゃないの?などと期待に胸を躍らせながらリーチ…
までは良かったものの、泉さんともう一人は完全にベタオリでスジ牌も切ってくれない。くそー、なんでそんなに覇気が無いんだよ。

そして肝心のトップ目は何故かゼンツ。オリてりゃトップで直撃だと変わるかもしれない点差なのに躊躇いも無くゼンツ。
今からでも遅くないから日和ってスジとか言い出せよ、などという勝手な願いも叶わず…最後までゼンツされてアガリ切られてしまった。

それでもまぁトップ目の挙動を見ていると、何らかの信念があってゼンツしているという感じは全く無くて、
ただバランス感覚の無いというか辛抱の出来ないタイプにしか見えなかったので、こういうタイプは辛抱強く我慢していればいつか必ず
ボロを出して自滅するだろうと信じて、ワンチャンスを手に入れるまでは我慢だと思いながら次のゲームへ。

次のゲームは超小場だった。
南3で自分が親番を迎えたところで全員の持点がほとんど同じで…この親番で満貫でもガツンと決めてやればトップ確定と言った
展開だったんだけど、一応アガれる手は来るものの1500とか1000オールとかショボい和了ばかりで、どうしても差をつけられない。

なんか和了して連荘すればするほど、点差をつける事が出来ないこの展開に…嫌な予感だけがどんどん増大していく。
こういう展開はここでもう決めてしまわないと、オーラスで先制されると2着確定のベタオリをせざるを得なくなる事が多いし…
という不安はやっぱり現実のものとなって、約30000点持ちの超ミニマムなトップ目のオーラスで、親の泉さんが4順目にリーチ。

自手は当然一メンツもなく、4順目にして早くも「流局まだ?」みたいな展開だってのに、その上ここで対面が絶望的なドラ切り追い掛け。
結局2着確定のベタオリをせざるを得なくなってしまった。
しかもさっきトップ目だったゼンツ男がこの二軒リーチに対してまたしても意味の分からんゼンツで放銃しての2着転落。
くそ、もっと違うところでボロを出してくれよ…。

3G目は自分の追い掛けクソ待ち1300のリーチで相手に打ち勝てた上に裏が2枚乗ったりする「うはww」な展開もあって、
オーラスを迎えた時点でトップ目の泉さんと100点差という熱い展開になった。

しかもここで比較的軽目のタンヤオ手が出来て、あと少しで仕上がりそう…ってな状態の時に泉さんがリャンメン面子候補の8sをポン。
しかも後々に自手がダマで張れたのはいいんだけど、最終形がその58s待ちになってしまった。

くそー、ここで何かが間違って泉さんが8sでも掴んで「カン」とか言わねーかなぁとかアホな事を考えていたら、泉さんのツモ番の時に
泉さんが何を切るか迷っているような挙動とは微妙に違う小考に入っている事に勘付いた。

…こ、これはもしかして8sの加カンを迷っているのか?そうか?そうなんだろ?そうと言え!などと願望200%の推測をしていたら、
少しの間を置いた後に…


「カン」


キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!!


と、まさかのチャンカンでトップをゲット出来てしまった。

いやぁ、それにしてもまさかこんな事があるとは。しかも自分が親番だったんで3900が7700になって点数的にも結構ウマーだったし。
(打ち込んだ泉さんはチャンカン云々よりラスに落ちなかった事を何より安堵していた。この辺もなんか泉さんらしい気がする)

結局卓とか時間の都合で3Gだけで終わったんだけど、そりゃもう何と言ってもこのチャンカンが今日は全てで、

結果:1−1−1−0 +3000

と、見事に勝利を収める事が出来た。


その後は二人で飲み屋へ。
焦げ茶色したクソ濃い味の梅酒ロックに二人で顔を歪ませながら、よもやま話をしている内にいい時間になって解散。
明日の仕事が多少恐いけど、まぁ今は気にしないでおくか。


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