せっかく帰省中に書いている日記なんだし、地元にちなむ話でも書きますか。
…と言っても麻雀ネタである事に変わりはないし、もう10年近く昔の話でしかないけれど。

自分が初めてフリー雀荘に行った時の話を。
確か20歳前後の頃だろうか、以前の日記にも登場していた小学校時代の同級生…例の「勘違い男T」の誘いで初めて行ったフリーが、
地元京都に(今も)ある雀荘「フォーユー」だった。現在客足絶好調で関西圏だけでなく東京にまで進出してきたマーチャオも当時はまだなく、
京都で近麻に広告を出しているようなオープンな雀荘と言えばここくらいしかなかった。

当時学生で貧乏だった自分は、フリーに誘われた時も金欠気味で…フリー雀荘で麻雀を打つという事に対する不安とか恐怖とかよりも、
これで金が無くなったら一体どうすりゃいいんだ?という金銭的な不安しか感じていなかったような気がする(それくらい金欠だった)。
でもTの「金が無くなったら俺が貸すから」などの言葉に結局逆らえず(今から考えたら本当にバカだったなと思うしかないんだけど)
確か所持金が五千円にも満たない額で店に行ったという記憶がある。

何も知らなかった自分は「ラスになったら金を借りればいいか」みたいな、今から思えば本当に危険な考えの元で店に行ってしまったんだけど、
もう最初の「預かり金を三千円頂きます」で本当に顔面蒼白になった。な、何それ、そんなのが必要なの…?みたいなね。
しかもTは前もって預かり金の話なんて全くしてくれなかったし…おまけにゲームが始まったら、卓割の都合か何かもう忘れてしまったけど
何故かTとは別卓になってしまい、これで一体どうやって金を借りるんですかって状態になってしまった。
本当にこっちの状況を少しは把握してくれよとも言いたくなるが、もう来てしまったものはしょうがないし後には戻れないんで、
所持金千数百円というクソ無謀な状態でフリーデビュー戦がめでたく開始となった。

未だに覚えているのが…確かクイタンドラ1をツモった時に、点数計算がちゃんと出来なかった自分は
「ツモった形がカンチャンだったから」という理由だけで「700・1300」などと適当に申告してみたものの、他三人が全員無言で
500・1000を払ってきた事。あの時の不穏な雰囲気が未だに忘れられず、いつまでも強烈に覚えてしまっている。
こんな奴が所持金千数百円なんて、今にして思えば本当にアホでしかない。

ここでもしハコラスでも食らってたら自分の人生が変わっていたかも知れないんだけど、幸か不幸かここでトップを取ってしまい、
結局一度も所持金がマイナスにならないまま終わる事が出来た。これは本当に幸運だった(まぁ痛い目を見た方が良かったかも知れんが)。
もちろん当然の事ながら、次から店に遊びに行く時はちゃんとした金額を持って行くようにはしたけれど。

初のフリー雀荘での出来事って他にはあまり覚えてないんだけど、何故かメンバーに代走とか飲み物を頼む事が出来なくて
数時間の間、口と喉がカラカラの状態でかつトイレをずっと我慢していたって事はよく覚えている。
なんかメンバーに声を掛けるタイミングってのが分からなくて。
これは初回だけじゃなくて、ある程度フリー慣れするまではずっとメンバーに声を掛ける事が出来なかった(ってこれは自分だけかも…w)。


あとここの雀荘は、初心者には多少厳しいルールになっている部分があって…
例えば誤ロンは即チョンボのルール。フリーデビューの時は大丈夫だったけど、確か二回目か三回目の時にやらかしてしまった。
あの「ロン」と誤発声した時の、その卓上の凍てつくような雰囲気は本当に初心者には厳しかった…。

他にも「腰」に対してもこの店は非常に厳しくて、チー牌を腰を使ってスルーしてしまうとその色の牌全部で出アガリが出来なくなる。
例えば上家が5mを切って、それに「うっ」と反応してしまってそのままツモったりするとマンズでは出アガリが不可となる。
これも相当きつかった(と言うかこれは今でも超きついけどw)。
一応コシも見せ牌とかと同じで指摘されなければOKなんだけど、だいたい卓に一人はいるウザオヤジ系の人間が必ず
「…今のピンコシちゃうんけ?」
とか言ってきやがる。まったく目ざとい…ってまぁルールなんだから仕方がないけれど。


去年の夏に帰省した時に、超久しぶりに…5年ぶりくらいにこの店に行ってみた。
…平日昼間だったとは言え店内は閑古鳥。この店は確か30卓以上あるという超大型店舗なんだけど、点5は一卓も立ってなくて
打ち始めるまでに一時間くらい待つ事になってしまった。
ここ数年間の間に何が変わったのかはよく知らないけど、京都の老舗のフリーとして、もう少し頑張ってもらいたいとは思う。


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