少ししつこくなってきたかも知れないが、飯田橋東風荘の話をもう少し。

前回は「強さの威力」について思い知らされた事を書いたけど、これはこの店がノーレート店だったから余計にそういう要素を
強く感じたって部分もあると思う。

レートの乗っかった麻雀なら、勝利至上主義の人なら「少々マナーが悪くてもヌル目の面子の方がいい」という人もいるかも知れない。
でもさすがにノーレート店では麻雀を純粋に楽しみたいとか、楽しく打てればいいやっていう人間がほとんどで、
少なくともそういう環境の中では…ある程度マナーが良くてかつ打てるという人間は、まず歓迎はされても拒否はされない。

それに、店に図抜けて強い打ち手がいなかったのも大きかった。
例えば東風の超卓などで考えれば、自分などは並み居る強豪の前に埋もれるだけの存在でしかないが、
ノーレート店という性質のせいかは分からないが、点5やピンでも普通にそこそこの成績を残せそうな打ち手は沢山居て
なんでノーレートの店に来てんだろうという人が意外なほど多かった…ものの、さすがに「この人は本当にスゴイ」的な人は
少なくとも自分が見た中では居なく、自分程度のレベルでももてはやされたのは結構快感だった。笑
(まぁネット東風の方も試合数が少ないながらも常にやっていたので、自分の客観的なレベルを見失う事はなかったが)

そして、この恩恵を最も大きく受けた出来事というのが過去にある。

今からもう3〜4年前になるだろうか。
少しずつ店の常連などと知り合いになり(また不思議な事にこの店の客…というか常連は、通常の雀荘と客層とか雰囲気が違うと言うか…
年配の人が多いんだが、ピン雀に居るオヤジとはまるで違う雰囲気があった。しかも何故か金持ちが多くて…ああ、書ききれん。また今度w)
色々と面白くなりかけてきた頃だった。いつものように店に遊びに行くと、店長から
「Aさん(客の一人)から店に電話があって、もしどらごんさんが店に来たらすぐ連絡下さいって言ってましたよ」
(※ 別に自分の名前は本名でもいいんだけど便宜上って事でw)

と突然連絡先を渡された。Aさんは何度か同卓した事があったが、非常ーに(泥酔しなきゃ)マナーが良く(泥酔しなきゃ)人間的にも
よく出来た人だったんだが、特に二人で会話したりって事もなかったし…急な出来事にただ驚くばかりだった。

すると、当時Aさんよりはよく喋っていた知り合いの常連客がやってきて、
「昨日大変だったよ〜。Aさんから夜中に電話掛かってきてさ、どらごんさんの電話番号教えろってしつこくて」

一体どんな重要な用件かと思って電話してみると、何のことは無い(はちょっと言い過ぎかな)、セット麻雀のお誘いだった。
何でも東風荘グループの統括責任者である某氏(これ店に行った事がある人なら大半は分かるだろうなぁ…まぁいいか)と
…(実は理由をよく覚えてない…)…という理由でセットでも打ちましょうって話になって、それで色々とメンツを探してたんだけど
やっぱり打てる人がいいって事で貴方に決まった、みたいな事を言われたのはよく覚えている。
(自分が賞賛された部分だけはよく覚えてるというw)
ただ店で数回打っただけの間柄でこれである。驚くと同時に、自分の意としている事がよく伝わる出来事の典型だった。

この時のセットも、役満が二回飛び出したり飲み屋をハシゴして全員パッパラパーになったりしてかなり面白かったんだが、
とにかくこういう機会が起爆剤になって、ふと気が付けばあっという間に知り合いは増えていた。
打ちに行こうと店に行ったら、ちょうどラス半の連中とバッタリ合って「ちょうどいい、これから飯行こうぜ」とか言われて
東風戦1回だけ打って帰ったりする暴挙も結構やらかしていたが、それでも店長はそれを非とはしなかったし、柔軟に対応してくれた。

悪く言えば、店長まで含めたただの馴れ合いとも言えるかも知れないが…ただ少なくとも、それが馴れ合いだとしても
常連以外を排除するような事は全くなく、フリー雀荘としての緊張感も適度に取れていたバランスの良さもあったと思う。
実際に知り合いの中には昔からの店の常連ってほとんどおらず、途中とか最近に知り合いになったって人がほとんどだった。
それでもまぁ単に自己満足なのかも知れないが、ただそこで非常に良い人間関係を保つことが出来たという点は間違いなかった。


あともう一回くらいはこの雀荘の事を書きそうです。


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